2014年3月31日月曜日

春の嵐と櫻と雪と

 お彼岸のお中日を過ぎ、ようやく待ちに待った春が来たという感じです。そして少し暖かい日々が続いたと思ったら、もう櫻の開花です。
 
 この暖かさに誘われた訳ではないのですが、それこそ突然に思い立って長野県のホテルに空き室の確認をしました。さいわいにOKをもらい、当日になって出発、、、、の運びとなりましたが、生憎との嵐との道行となってしまいました。

 途中、中学時代の友人と旧交を温めつつ楽しいランチタイムを持つことができたのは何よりでした。

 夜遅くに、二度目のお風呂に出かけたとき、振り仰いだ空はかなり雲間が広がっていて、星のいくつかはきれいに見えていました、明日は期待できそう、、、、


 例によって、朝食のバイキングです。和洋折衷で、ずいぶんと遠慮がちですが、なにせ昨晩の夕食を少々過ごしすぎて、、、、でも野菜・果物・ヨーグルトは欠かせません。

 そして空は期待にたがわず、昨日の天候はどこ吹く風、といった風情で快晴です。


 八ヶ岳連峰の北端にあって、諏訪富士(すわふじ)とも呼ばれる蓼科山(2,531m)の美しいドーム状の頂が近くに仰ぎ見られます。
 頂上付近はかなりの強風らしく、昨夜の雪がつよく吹き飛ばされているのが見えます。

 こちらには何十年来、幾度となく来ていますが、この時期に来たのはおそらく初めてだと思います。

 遠くに八ヶ岳連峰の峰々が遠望されますが、たまたまホテルのレストランのテーブルマットに印刷されている図と照合してみました。

 中央やや右の、特徴ある阿弥陀岳を目印に写真との倍率を合わせてみました。

 そのすぐ左隣は八ヶ岳連峰中の最高峰である赤岳(2899m)です。

 八ヶ岳連峰は右図のように、南北に長く連なっており、今回私たちが宿泊したのは、図中、左上の蓼科山の西にあたる地点ですので、上の写真は南南東を見ていることになります。















 左写真はホテルの前庭です。


 白樺林の中にはまだ雪が残っており、近くの山々もまだ冬の風情だとはいうものの燦々と降り注ぐ日差しはすでに暑いくらいでした。とはいうものの、こちらでは麦草峠はもとより、大門峠もまだ通れないと聞き、久しぶりにホテルでチェックアウト時間までゆっくり過ごし、少し早めに帰路に着きました。

 右写真は途中立ち寄った土岐プレミアムアウトレットの駐車場から観られた御嶽山(3067m)です。

 中央高速道路をここまで下ってくる間、青空を背景に真っ白な雪に覆われた山々を多く観てきましたが、ここから先は昨日の雨で一段と開花がすすんだ櫻(はな)の国です。

2014年3月23日日曜日

北斎を観て来ました

 昨日名古屋ボストン美術館に出かけてきました。




 今回の北斎展は名古屋を皮切りに、以下神戸、北九州、東京・上野の森と昨年末から今年の年末まで各地で開催される人気の展示会です。

 自身、名古屋ボストン美術館のメンバーシップであるにもかかわらず、その前日にメナード美術館へ出かけた折、北斎展が3月23日までで終了と知りあわて駆けつけた次第です。

北斎について、以下展示会の開催趣旨からの抜粋です。
葛飾北斎(1760-1849)は江戸後期に浮世絵師として画界に登場してから90歳で没するまでの約70年間、常にあらたな画様式に挑んだ不撓不屈の画人です。世界中で広く愛されている浮世絵版画の中でも、北斎の作品は特に人気があり、日本のみならず欧米にも熱心なコレクターや研究者が多く、世界各国の美術館に作品が収蔵されています。北斎は、米国のライフ誌が選んだ「この千年で最も重要な出来事・人物」に、唯一名前の挙がった日本人でもあります。」

 右は北斎の代表作として知られ「神奈川沖浪裏」です。
 ドビュッシー交響詩『海』はここから発想されたとか、ゴッホが画家仲間の手紙の中で賞賛したとか、西欧の芸術家に多大な影響を与えたといわれています。

 この絵の中には大波に翻弄される船が描かれていますが、この船は当時活魚輸送などに使われた押送船、いわば現代の高速道路を走る活魚輸送トラックでしょう。またそれぞれの船には8人の漕ぎ手がいます(拡大してみてください)が、あの藤原義江が「ど~んと どんと どんと 波乗りこえて~~~」と歌う出船の港にでてくる「八丁櫓でとばす」船とはこのことと理解できました。

 多くの作品の中で印象に残ったのは、北斎が70歳代前半に描いた花鳥画シリーズの1ある「芥子」で、この構図、色彩どれをとっても現代の作家が描いたといわれてもうなずけます。


 これも冨嶽三十六景のひとつ尾州不二見原」ですが、北斎の卓越したデザイン感覚があふれています。

 北斎の作品についてはあまりにも膨大で、奥が深く、とてもとても、、、、ということで分厚い図録をオリジナルバッグとセットでお買い上げ、、、、帰って勉強しましょう。

 また、藤沢周平さんの「溟い海(くらいうみ)」にあるように「東海道五十三次の広重とはライバルとして競い合ったとか、、、、
 この話を聞いて、私は写真家の木村伊兵衛と土門拳の関係に二人を重ね合わせてしまいました。もちろん土門拳が北斎、、、、なんとなくストイックなイメージが、、、、

 そういえば北斎で有名な「北斎漫画」が家にあったのを思い出しました。

 漫画といっても現在の「マンガ」とは異なります。漫然と画くといった程度の意味で、正確には北斎が絵手本として発行したスケッチ画集です。
 日々北斎が見聞きし、感じ、考えたことをすべてスケッチとして何千も残しています。いわばアイデアノートともいえますが、北斎のすごいところはこの「メシの種」をも版元と語らって出版してしまうところでしょうか。

 彼のことを知れば知るほど大変な人だと感嘆せざるを得ません。ライフ誌が「この千年で最も重要な出来事・人物」に北斎を選定した理由が判ったような気がします。

 彼は90歳で没していますが、いまわの際に天があと10年、いや5年の間、命保つことを私に許たなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得たのに」と言い残したのもなるほど全身エネルギーの塊として生涯をすごした彼らしい、、、、

 北斎の作品142点と向き合って消耗したエネルギーを補うべく、東洋軒のブラックカレーで遅い昼食をとりました。

2014年3月22日土曜日

BASCOM-AVR と Pic18spx

 左写真は先回のブログでご紹介した「DDSコントローラ」の頭脳ともいうべきマイクロコントローラチップの Atmega8 に BASCOM-AVR というコンパイラで作成した、プログラムを左側に見える Pic18spx というプログラマー(書き込み器)で書き込んでいるところです。

 そして表示や動作などをチェックして、不都合があればプログラムを修正して再度書き込み、、、、ということを何度も繰り返しながら完成度を高めていくのです。

今回は以前から一度試してみたかった Pic18spx というプログラマーを製作し、 BASCOM-AVR と組み合わせて使ってみました。

  pic18spxはUSB機能を有したPIC18F14K50をうまく利用したAVRライター(プログラマー)でirukaさんsenshuさんなどの努力による結果だそうで、このあたりは私がお手本にさせていただいた kuman さんのブログ「AVR試用記」にあ pic18spx の項に詳細に述べられています。

一方、この pic18spx は、つい先日 Windows 8 にも対応可能になったとか、日々進化しているようです。

 pic18spxはAVRライターとしてはもちろんUSB-IO制御機能USB-シリアル変換機能をも持ちますが、わたしはAVRライター機能のみを使った専用機として製作しました。
 回路図を右に示しますが、部品も最小限にし、クリスタルも30pのコンデンサーを使っていませんし、パスコンも 0.1μF1個のみですが特に支障はありません。

 ただ私が使用したPIC18F14K50はピンのピッチが1/2のものであったため、小型化にはよかったのですが汎用基板の穴のピッチが0.1インチ(2.54mm)では実装できませんでした。
そこで一計を案じ、ICのピンを一つおきに伸ばし左写真のように実装しました。当然伸ばしたピンは空中配線、、、、

 完成した基板は百均の小さなプラケースに入れました。(台所用品4個セット)
 比較においた Atmel の純正ライター AVRISP mk-II (右写真上)とほぼ同じ大きさです。純正品があるのになぜつくるのかって?モノつくりは楽しいから、、、、

 ファームウエアの設定などについては上記ブログ「AVR試用記」に詳しい記述があります。


 今回の「DDSコントローラ」のファームウエア作成に BASCOM-AVR を使った話は冒頭にしました。

 これはオランダのMSC社で作られているAVR用BASICコンパイラで最新版はBASCOM-AVR 2.0.7.7です。(私が使用したものは2.0.7.5版 左写真)
 今回使用したのは無試用版のため、コンパイル後のプログラム容量に4KByteの制限があります。


 BASCOM とはBASIC compilerの略ですが、もう何十年も昔にDOS(ディスクオペレーションシステム)であるCP/Mが世に出始めのころ、まさにBASCOMというプログラムを走らせたのを思い出させます。

 せっかくですので、 BASCOM-AVR と Pic18spx を制御する avrdude-GUI というプログラムをリンクさせて見ました。


 あらかじめ上写真のように、
 BASCOM-AVR のメイン画面上のメニューにある Options の中の Programmer を開き、 avrdude-GUI.exe のある場所をインプットしておきます。また、その右下にある Use HEX File にもチェックを入れておきます。
 
 日常的には、コンパイルが無事!!に完了したら上写真のように緑色のプログラマー・ボタンを押せば、avrdude-GUI が直ちに立ち上がります。

 そしてこの avrdude-GUI からターゲットのAVRに書き込むわけです。

 avrdude-GUI は大変便利で、機能も多く(私には使いきれないくらい)一度つかったら手放せないことうけあいです。

 今回記述した、 Pic18spx や avrdude-GUI についてのプログラムや詳細については私と同様にして、 senshuさんの YCIT(senshu LAB) を訪問・登録し、ダウンロードさせていただくといいと思います。
  YCIT(senshu LAB)はネットで容易に検索できます。

最後に、 senshuさん、irukaさんkuman さんにあらためて感謝いたします。

2014年3月15日土曜日

DDSコントローラーの製作

 AD9850を搭載した、かの有名な中華DDSをいろいろ動かしているうちに、(AVRによるAD9850_DDSユニットのキーパッド制御の項参照)汎用実験ボードではなんとなくスマートさにかけるのと、「JA2GQP’sBlog」を読ませていただいているうちに製作意欲がわいてきました。

 左写真に完成したDDSコントローラーを示します。○月の「両面スルホール・ガラス・ユニバーサル基板Cタイプ」のうえに、前回のブログでとりあげた「掘り出し物の16x2 キャラクターディスプレイ ユニット」を載せたものです。

 このLCDの取り付け用の爪間隔が基板の幅とピッタリ一致するのを発見したときはひそかに興奮しました。

 右写真はLCD表示状態をチェックしているところで、16x2をきっちりと表示しているのがわかります。

 左写真は、コントローラーを横から見たもので、LCDの搭載方法とフレキシブル基板上の端子への直接半田付けが理解できると思います。黒いツマミがついているものは、周波数変更用のロータリーエンコーダーです。

 右写真は、LCDを持ち上げて、手前から基板の上を見たものです。LCDの下にはソケットに載った Atmega 8 が見えていますが、28ピンのAVRであれば乗せ替えが可能です。またAVRの手前はレギュレータICです。

 左写真は、同様に反対側から見たものです。コネクターは、右から電源用(8~10V)、中央がDDSへの信号出力、左がISP端子です。ISP端子は書き込み器からの電源(+5V)が逆流防止用のダイオードを介して接続しています。DDSへの+5Vは外部電源が接続されたときのみ供給するようになっています。
 基本的な部分の回路図を挙げておきました。
 AVRの Atmega 8 はストックを消費するために使っていますし、厳密なタイミングは必要としませんので、内部8MHzで動かしています。
 ロータリーエンコーダーはこれも○月の最近出た小型・安価のものを使っていますが、特に支障はありません。

 ファームウエアは先にご紹介した、「JA2GQP’sBlog」にあるものをお手本にいろいろ手を加えながら勉強させていただいています。(最近BASCOM AVRのものに加え、Arduinoのものも追加されました)

 もちろんAVRのポートはまだ4本未使用ですし、ポートを再設定しなおして、A/Dコンバーターも使えるようにすればさらに用途が広がり、、、、おっとそれではいままでの汎用ボードと同じ、、、、


 








 ということで写真は試用中の様子です。
 DDSボードはLPFなどの検討が必要なため、コントロールボードと少し離れていたほうがいいのではないかということで(配線などが輻輳する)今回の製作となりましたが、接続ワイヤーからのノイズという新たな課題があるかも、、、、

 でも、何かを思いついてモノつくりをするのは楽しいです、、、、

2014年3月14日金曜日

掘り出し物の16x2 キャラクターディスプレイ ユニット

 先日、久しぶりに秋葉原へ出かけた折に、お目当ての「○itendo」へ立ち寄りました。
 ここは自作電子工作用の部品が、多くかつ廉価で入手できることで有名な「○月」と並んで、最近つとに頑張りを見せているお店です。その店がさらに50%offサービス展開中とあってはなおさらです。

 その中で、先回のブログで紹介した「16x2 キャラクターディスプレイ ユニット」について今回は少し詳しく述べてみたいと思います。
 左写真がそれで、上側が正面です。表示部の上に黒い帯がありますが、実装技術(デザイン?)で何とがなるでしょう。
 表示部は幅約7cmで、16文字が2列で表示されます。下側は上側を水平軸で折り返し、裏側を示したものです。金メッキのあるフラットなリボンが電源・信号線で、赤黒の線は表示部のバックライト用電源線です。

 右がリボンの金メッキ部分を示したものです。金メッキ側から写真のように見て、左端を①Pinとして順に⑭Pinまであります。これらのPinの意味するところは、下の表のようになります。








 概してキャラクターディスプレイ用のLCDはどれもピンアサイメントがほぼ同じですが、注意すべきは①と②です。今回のものは①0V(GND)、②5Vとなっていましたが、場合によっては逆になっていることがありますので要注意です。
 ③のコントラスト調整はいろいろあるようですが、わたしは下図のように接続しています。

 
 先ほどの写真の中に14ピンのソケットが写っていますが、ひとつは水平、もうひとつは垂直に基板に取り付けるものです。

 これもたまたま秋葉原の○米商事の片隅から発掘したもので、@¥34だったと思います。私は左写真のように直接半田付けするほうが多いのですが、目が見えなくなったら使いましょうか、、、、

 これらのピンアサイメントがほぼ共通であるということは大変ありがたく、無表示のデバイスを相手にするたびに標準の大切さをいつも再認識します。

 このようなものがなぜ@¥150なのでしょうか。ひとつには特定の商品用に取り付け部分が作られており、汎用用途には使いづらい。もうひとつは接続部がフィルムコネクターでソケットが必要(私のように直接半田付けすればOK)、といったところでしょうか。

 幸い私は上写真のように4つの爪を残してほかをすべて切り取ってしまうと○月の汎用基板にうまく取り付けられることを発見しました。

 実際に表示させた例を右上に示します。これは現在製作中の「DDSコントローラー」で(完成したらブログにアップします)どこにでもあるLCDとまったく同じように使えています。表面が汚れているように見えていますが、これは保護フィルムがまだ剥がしてないためでモノは新品です。

 もうひとつの注意点はバックライト用の結線です。赤が+5V,黒が0Vですが、直列に10Ω程度の抵抗を入れておかないと短時間に壊れます!!!

2014年3月10日月曜日

孫娘にも春来たる

 もう3月も半ばだというのに、今日は雪の舞い散る真冬並みの寒さです。とはいうものの三寒四温とはよく言ったもので日差しは強く・暖かく、わが家の庭では家人丹精のクリスマスローズがいっせいに花開き始めました。そうです、春なんです。

 東京在住の、今年中学卒業の孫娘からもうれしい便りが届きました、、、、「春来たる!!!」ということで先日、急ぎ上京しました。

 私たちの時代とは異なり、入試は大変だったようですが、何とか無事にすませたようです。早速入校予定の校舎を観に出かけました。(右写真)

 せっかくの機会なので、近くにある成城コルティ(左は建物内の吹き抜け)にあるレストランにでかけました。

 右写真は前菜の盛り合わせです。
 それぞれに工夫が凝らしてあり、種々の味をゆっくりと堪能することができました。


 左写真は、この店のお勧め料理の一つ「海の幸のパエリア」です。
 具の種類も多く、サフランライスにマッチした味付けもベリーグッド!一方孫たちはハンバーグを選択しましたが、大きさと、味に大満足でした。

 デザートの5種類の盛り合わせです。(右写真)
 今席の主賓のお皿にはチョコレートでお祝いの文字が入れてあり、そして記念撮影のサービス、、、、と大いに盛り上がりました。
 左写真は、ポンカンを材料にした別選択のデザートです。
 右写真はこのお店特注のコーヒーカップですが、観ただけで何かうれしくなってしまいます。
 ということで全員が大満足で店を後にしました。

   、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 帰途に着くために東京駅に出ました。

 左写真は丸の内南口を見たものですが、周辺の高層ビルとの対比が印象的です。

 この右側にあった東京中央郵便局が、ほぼ一年前に新たにKITTE(キッテ)という名前で再開発されたのを思い出しました。

 1931日本最大級の郵便局として建造された建物が建設から82経過し昨年、当時の姿を可能な限り残して生まれ変わったのです。(右が外観、左は内部)

 近くには二階部分がオープン化された観光バスが停車していました。一度これにのって、ゆっくり東京見物を楽しみたいものです。ということでこの後東京を後にしました。

  ところで私としてはせっかく上京したからにはやはり秋葉原の空気を吸わねば、、、、ということでデパートへ繰り出す家人たちと袂を分かち、出かけました。

 右写真はその成果の一部です。
 ・左上は3.5インチのHDDの代わりに2.5インチのHDDを使うアダプター(お一人様2枚限りで¥100)
 ・右上はハニカム巻きのコイルとインダクター、クリスタル発振器(どれも絶滅危惧種に近い)
 ・左下は ND487C1 というDBM用のダイオード・クワッド(これも絶滅危惧種に近い)
 ・右下は16x2の液晶表示器(バックライトつき)で(¥150)
 、、、、のような掘り出し物はなかなか見つけることが困難になってきていますが、久しぶりに秋葉原に出かけ元気をもらいました。

 いづれにしても春の到来は心を和ませてくれました、、、、よかったよかった。