私がネットサーフィンでよく訪れるサイトに「EEVblog」なるサイトがあります。ここには古い測定器などに関してのフォーラムがあり、多くの知識をいただいています。
今回はここで見つけたヒョウタンいや情報からコマが出た話です。
この基板は携帯電話基地設備の更新か何かで大量、かつ安価にebayに出回ったものを皆がアマチュア魂を発揮して、稼働させようという話でした。
私が入手した時は2021年の終わりでしたので、これといっためぼしいものはなく、ようやくにして入手したのは写真にみられるもので、最重要部品のOCXOが搭載されていない基板だけのものでした。でも幸いにも基板は比較的きれいで、部品の脱落も見られず、何とかなりそうな感じを強く持ちました。
基板に何本ものリード線がついていますが、これは動作確認のためにした奮闘の名残です。
結果、この基板が作動することがわかりましたので、実用的なGPSDOにするためのシステム全体図を右に示します。
最重要部品と前述したOCXOは Symmetricom のものが高価かつ入手困難でしたので、ブログの情報から同等品とのことで、OSCILLOQUARTZ の 8663-XS をebayで見つけ入手しました。12V駆動であることが必要です。
OCXOには基板上の5V-12VのDC-DCコンバータから12Vを供給する設計になっていますので、立ち上がりは1.8Aほどの電流が流れます。(定常状態では 1A弱)したがって電源部からの配線は太く短くせねばならません。左写真に電源の接続場所を示します。
この基板に搭載されているGPS受信機は日本製のFURUNO GT-8031Fです。型は古いですが、極めて信頼性が高いそうです。この受信機から、多くの情報が得られますので、arduinoIDEを用い、ATMega 8 を使って、液晶パネルに補足した衛星の数と時刻(JST)を表示するプログラムを作成しました。右写真はGPS受信機からの情報取り出し場所を示します。
左は稼働中のデータで、5個の衛星を追跡しており、OCXOは同期しています。
下写真は、ケースの中に今回のシステムを実装したところです。
スイッチング電源は、ありあわせのものを使っていますが、今ならもう少し小型で高性能なものが安価に入手できると思います。なにせこのシステムは、24時間365日連続稼働が原則なので信頼性には格別の注意が必要です。
1. 電源スイッチ;めったに使わないですが、、、
2. リセットボタン;一つは本体に、もう一つはLCD表示の ATMega 8に、、、
3. MACスイッチ;GPSからの情報が途絶えたとき(ex GPSアンテナが外れたとき)このボタンを押すことで10MHzが出力されます。もちろん精度は落ちますが、、、
衛星は2個しか補足しておらず、DS 1~DS 4のLEDインジケータは一部赤い警告を発しています。
ここの役割はまだ勉強中ですが、正常に稼働しているときは、DS 2が1秒で点滅し、DS 3は1/4秒で点滅します。(色は緑)
また、DS 1とDS 4は点灯していません。
時刻(JST)は16時59分00秒を表示しており部屋の電波時計とよく一致しています。
10MHz出力はきれいな正弦波で、p-p2.35Vでした。(無負荷で、、)
このブログでも以前紹介した自作のGPSDOもそれなりですが、プロ用の機材はまた別の趣がありますので、しばらくは我が家の周波数標準として使ってみようと思います。(実は約1年間の仮組試験運転は無事終了していますので)
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