2025年3月1日土曜日

我が家の庭に春が来た

  左写真のように、我が家の庭に春が来ました。
 もっともワズイセンなどはもっと早くから咲いていますが、我が家で春の始まりと言えば何と言ってもクロッカスなのです。

 暖冬と言われながらも、この2月に入ってからの久しぶりの寒さで、クロッカスの芽が顔を出したのに気づいたのは2月14日でした。(右下写真)


 クロッカス (Crocus) はアヤメ科クロッカス属の総称で春に花開きます。
 秋に咲くものはサフランと呼ばれ、その雌しべを乾燥させたものは香辛料として知られています。


 2月20日になって蕾が元気よく伸びてきていました。(左写真)

 そしてその翌日2月21日にはさらにつぼみが膨らんで右写真のようにふっくらと可愛さが増してきました。







 さらに2月23日には開花です。
 当初我が家のクロッカスは黄色でしたが、近年白色も加わって一層華やかになりましたが、こうして観察してみると白色が若干早いように見受けられました。





















 黄色のクロッカスも2月25日には何事もなかったように開花しました。

 今年も無事で幸せな1年でありますように、、、、

2025年2月17日月曜日

9R-59D の MOD その1(構想)

 久方ぶりに今回はラジオのおはなしです。
 9R-59Dというのは今から60年前に当時のトリオ社(今はKENWOOD?)から発売され、大人気であった通信型受信機です。(左写真)
 この、ホコリ、錆び、傷があちこちにあり、見るからにくたびれ果てた受信機が、出てきました。いずれ手を入れて生き返らせようと今まで保管されていたものです。
 簡単にリペアするか?元の姿にこだわってレストアするか?迷うところですが、ネットで海外のブログを読んでいたら「9R-59Dに貴重なお金や時間を費やすべきではない、、、」という主張に出会いました。

 確かに外見はそれらしく見えますが、本機はいわゆるプロ用機材(軍用も含め)ではなく、家庭用の5球スーパーに近い存在なのだと私自身再認識した次第です。、、、ならばということでこの際機材をもう一度見直して私自身の好みに換えてしまおうと思い立ちました、いわゆる MOD(またはMODS、modification の略)です。













  上図は 9R-59D のブロックダイアグラムです、今更ながらですが簡単に説明しておきます。図の左側から
V1. 高周波増幅で一般的なもの 6BA6は他のものに差し替え可能
V2. スーパーヘテロダイン受信機の混合、6BE6も一般的なもの
V3. 受信信号と混合させるための局部発振、6AQ8(双3極管)の半分のみ使用
V4,V5. 中間周波数増幅段、6BA6で2段増幅、455kHzの東光のメカニカル フィルタ
     を使用、また Sメータもここで駆動
D4. AM検波し  V7. 6AQ8(双3極管)の半分で増幅し V8. 6AQ5で
     スピーカを駆動する
V6. 6BE6は V7. 6AQ8(双3極管)の半分のBFOからの信号を得て、この機材
          の売りでもあるプロダクツ検波によってSSB、CW信号を復調 V7.へ、、、、
となります。

 ここで今回の MOD の目玉である部品のご紹介です。右写真にある3本の IFT(中間周波数トランス)松下電産製の 2IF-N1 がそれです。
 これは1961年に発売された、やはり松下電産製の通信型受信機 CRV-1 に搭載されていたものですから相当に古いものです。

 ちなみに CRV-1は 9R-59D より5年も前にデビューし基本的なデザインは 9R-59D とよく似ています(ブログで検索時は Matsushita CRV-1 にて)。
 
 この通信用高選択度2段増幅IFTは、
    中心周波数455kHzで、総合選択度 63dB(±10kHz)
                                                総合選択度 2.8 kHz (-3dB) と極めて優秀なもので、
今ではめったに入手できません。通常このような目的(高選択度)にはメカニカル フィルタ、クリスタルフィルタやセラミックフィルタをつかいます。

で、結論として目的とするところは、いわゆるアマチュア無線用ではなく、ジェネラルカバレッジとして MOD することにします。その際いくつかの変更をしたいと思っている点を以下に示します。

1. 問題が多いDバンドは無視する。
2. 混合(Mixer)にはノイズ低減を期待し、5極管の 6EA8 を採用、3極管部は局発のバッファーとし外部VFOも考慮。 
3. 局部発振には6BE6の3極管結合とする。
4. IFTは経年劣化も言われているセラミックフィルタから前述の 2IF-N1 に変更し、高選択度ながら素直な当時のフィーリングを目指したい。
5. SSB、CWは副次的なものとし、6BE6の自励発振による検波回路としたい。
6. 本機の弱みでもあった周波数変動を少しでも抑えるために、発振回路には半導体使用の定電圧電源を用意する。
7. 低周波増幅部はLM386Gを採用し半導体化する。
8. Sメータ回路を別途考える。
9. ディジタル化した周波数表示も考慮したい。

を考慮して新しいブロックダイアグラムを書き直しました。















 以上いろいろ述べてきましたが、9R-59Dを悪く言っているつもりはありません。かつての我々ラジオ少年にとってまさに光り輝く希望の星だったのですから。

 ではこの構想に沿って、プロジェクト開始です。ブログは進捗に応じアップしていきますが、うまくいくかはこれからのお楽しみ、、、ということで。

2025年1月1日水曜日

あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 昨年は、前回のブログでお話ししたように、家人の病という大きな出来事があり、 8月以降のブログも休眠状態でありました。

 しかしながら12月になり気を奮い立たせて継続を決心し、ようやくにして年末の投稿を果たしましたので、この2025年はその勢いを駆ってできるだけ多くアップしていきたいと思っています。

 写真は2025年の玄関飾りです。今回は今までのリース形と少し異なった形でやってみました。赤いナンテンの実をメインにし、緑の松で引き立たせ、笹でバランスをとる、、、といった具合です。今までは大きなダイダイが中央で幅を利かせていましたが、その代わりに、家人のアイデアでようやく我が家の庭で実をつけだしたキンカンをあしらってみました。

 今日の元旦は、親・子・孫・ひ孫の4代が集まって楽しい時を過ごしました、このような幸せな時が少しでも永く続きますように、、、、
 皆様にとっても新しい年がより佳き年でありますよう心から祈っております。

2024年12月21日土曜日

ハルさんカフェへ出かけてきました

  このブログが8月以後沈黙しているのを気遣って、多くの人たちから声をかけていただきました、感謝です。

 と、いうのはこの8月に家人が病を得て、急遽手術、、、10日ほどで無事退院しましたが、私自身何となく落ち着かず、ブログにも手が付きませんでした。この頃ようやく元のペースを取り戻しましたのでブログを再開します。

 左はNHKで放映されている番組のインターネットでの紹介タイトルです。
 その文章によれば「古い建物のカフェがあれば全国どこへでも渡部郷太さん演ずるところの、真田ハルさんが訪問する、、、」とあります。

 これまでの放映回数は110回以上、訪れた県も40以上の長寿・人気番組だとか。

 家人が退院後この番組を観て、ぜひ行ってみたい、、、、これも元気になった証し、、、、と出かけました。場所はあの紅葉で有名な足助のさらに奥のようです。

 ナビを頼りに何とかたどり着きました。山間部にある江戸時代末期の農家住宅を改装したカフェ「さと川」です。

 紫色の垂れ幕に「さと川」とあり、入口の右側に「商い中」の手書き看板が出ています。

 ふと軒下を見上げるとかつて使われたと思われる馬鍬(まぐわ・まんが)がぶら下げてありました。
この馬鍬は水田で春に田植え前、いわゆる代掻きをする際に牛に引かせたものでしょう。

 中に入って天井を見上げると古民家の梁や改装のための手入れの様子が見てとれます。


 





 入口を入った少し広めの三和土(たたき)では立ち姿の福助さんがお出迎え、周りには市松人形、古い箪笥、奥にはタイル張りの竃(かまど)が置かれていました。

 三和土から左手にあるカフェルームを観た写真です。(左写真)

 一段高い奥はかつての床の間付きの座敷のようで、さらにもう一段高いその右手は畳敷きの部屋が3間あり全体としてはかなり広いと見受けました。












 右写真は、テーブル席が5~6席あるカフェルームに入って右側を観たもので、奥がカウンターになっており、ご主人がお客さんの相手をしています。

 私たちはカフェルームに入って左側(窓側)のテーブルに席を取りました。
 そのテーブルの脚もとを観ると、、、木製の、手作り感たっぷりの下駄がはかせてあります。おそらく座卓を改造したのでしょう、いいアイデアだと思いました。










 この「さと川」を訪れたときはNHKでこのカフェが放映されてまだ間もないので、昼時には随分混雑するだろう、、、と見越して、少し早めに到着したため、ランチメニューをあきらめ、モーニングで我慢しました。モーニングは洋食もあったのですが今回は和食にしました、参考までにランチメニューはおにぎり二つの和定食です。

 右上写真は今回いただいた、ご飯、みそ汁、茶わん蒸し、海苔佃煮、おかず一品、香の物が乗った半月盆です。

 部屋の隅にはススキや萩などの季節の草花が赤い漆塗りの桶へ無造作に投げ込んでありました。

 最後はしゃれた器でコーヒーです、欲を言えば何かスイーツがあれば、、、、と思ったのですがメニューのどこのもありませんでした。







 帰り際に立派な土蔵がお店の正面から見て左側にあるのを発見しました。
 よく見ると龍の鏝絵(こてえ)で飾られています、この左官職人が漆喰を鏝で盛り上げて作る浮彫の装飾画はなかなかのものだと思います。

 ふとしたことから訪れた古民家カフェ「さと川」、まだこの時点で開店してから半年のようですが、奥さんの里だということでご近所さんとの馴染みもよく、いい雰囲気でした。
 かてて訪問を希望した家人も大の満足で元気いっぱいでした、あらためて健康に感謝です。

2024年7月12日金曜日

低周波用ステップアッテネータを作りました

 最近は高周波関連が多く、低周波の実験は少なくなっていますが、それでも時折必要となるのが低周波発振器です。
 かつてはいろいろな回路で自作しましたが、最近ではパソコンのソフトからも信号が得られるようです。

 左写真は Hewlett-Packard 社の低周波発振器、HP-209A のマニュアルの表紙です。もともと HP  好きな私にとってこの低周波発振器はお気に入りで、もう発売後50年以上にもなろうというモデルですが、今でも元気に働いています。

 もっとも、より正確な波形を求めるならばファンクション・ジェネレータというオプションも有していますが、手軽にさっとデータを取るには小型軽量の HP-209A に手が伸びてしまいます。
 正弦波出力は 4Hz~2MHz と広範囲で、600Ω負荷に対して 5 V RMS あり、矩形波出力も別端子で持っています。

 しかしながら実際に使用した時、出力を 0~5V のツマミ一つで調整するにはかなり無理があり、低周波用ステップアッテネータを作ることにしました。回路図を右に示します。

 パイ型のアッテネータ(それぞれ -10dB 、-20dB 、-40dB )を3段直列にし、出力に 600Ω の負荷をかけることが出来るようにしました。
 カナメは R10 ~ R42 までの9本の正確な抵抗を用意することです。私は手持ちの100本入り(日常の使用で多少数は少ないですが)抵抗セットの中からマルチメータで測定し、選別しました。

 回路図中、緑の線で囲った目的とする抵抗値は、1本では得られませんので、抵抗を直列(+で表示)、または並列(//で表示)に接続して目的の抵抗値とし、数値は3桁まで合わせ込みました。

 右写真は、ステップアッテネータ本体のケースです。1.5 mm 厚のガラスエポキシ両面プリント基板を切り出し、半田付けで作りました。上面の丸穴はスナップスイッチを取り付け、側面の丸穴は INPUT ( BNC-P )、OUTPUT ( BNC-J ) のコネクタがそれぞれ取り付けてあります。






 蛇足になりますが、左写真は秋葉原の〇月電子で見つけた変換コネクタの特価品です。左が BNC-J TNC-J 右が BNC-P ↔ RCA-P で、どちらも一袋10個入がなんと¥100!!!でした。
 この材質は半田付けが出来ましたし、切断しても使えますのでアマチュア的用途には大福音です。




 必要な部品を取り付けた様子を右写真に示します。







 左はステップアッテネータの内部を示します。ケースの半田付け、抵抗の取り付け、入出力端子の固定方法など参考にしてください。





















 上左写真は今回作った低周波用ステップアッテネータと BNC-J ↔ バナナ端子 変換コネクタです。この変換コネクタは上右写真のように、実際に使う場合スマートに接続が出来、自画自賛モノです。
 通常は出力の 600Ω 負荷スイッチをON にし、必要なアッテネータスイッチをON にします。(たとえば -30 dB が必要なら、 -10 dB と -20 dB を ON に、また -60 dB が必要なら、 -20 dB と -40 dB を ON にします)
 当然、最大減衰量は -70 dB です。

 毎日の熱い中好きなことに熱中できるのは何と幸せなことでしょう。

2024年6月18日火曜日

Arduino の自動電源 Off 回路

 相変わらず日々、Arduino を使った電子工作などを楽しんでいます。
 最近の技術の発達は目覚ましいものがあり、電子工作の世界にもその恩恵がもたらされています。その最たるものは小型化、高性能化でしょう。
 おかげで最近では虫眼鏡なしではものつくりが出来ません、いわゆるSMD( Surface Mount Device )です、でも消費電力も小さくなり電池駆動でも十分に働いてくれるのは有難いことです。

 しかしながら貧乏性の故か、電池の消耗が気になって落ち着きません。
 そんな時、一定時間が経過したなら、自ら電源を落とすようにしてやればよい、、、と気付きました。

 もちろん世の中ではそんな仕組みは当たり前なのですが、自分の工作の中で実用化する、というのはそれはそれで意味のあることだ、、、と取り組んでみました。

 最初に考えたのは、右上回路です。
 仕組みは、電源スイッチを押すと上側のトランジスタ(2SA1015)の E (Emitter)から C (Colecter) へ電流が流れ、すなわちバッテリーからArduino へ電源が供給されます。
 電源を得た Arduino はただちに Arduino Port を HIGH レベルにすることで下側のトランジスタ(2SC1815)をオンにして、電源スイッチから手を放してもバッテリーからの電流が途絶えないように、すなわち電源スイッチ‐オンの状態を保持します。

 あとは Arduino が一定の仕事をしたのちに Arduino Port を LOW レベルにすれば電源スイッチ‐オフの状態に戻ります。以下にArduinoのスケッチの要点を記述してみました。

 
  取り敢えずはこれで動いたのですが、上の回路図では電源‐ONの状態で、トランジスタ(2SA1015)の E-C 間で約0.6Vの電圧降下があります。

 3~5Vの電源での0.6Vは場合によっては大きいといえますので、右に示すようにトランジスタ(2SA1015)を FET (2SJ168) に置き換えました、これで電圧降下はほとんどなくなりました。
 また回路図中の S-G 間にある100kΩは省略してもうまく動いてくれています。
 
 ということで少々強引ですが、自動電源Off回路を動かすことが出来るようになりました。今回は P-N-P と N-P-N の素子をうまく使えたということでしょう、この回路を標準として今後、私の作品の中で使っていきたいと思っています。

2024年5月18日土曜日

Sweeperino なるものを実験してみました

  2000年の初めごろと言えばもうかなりまえになりますが、FRMS(Frequency Response Measuring System)という自作測定器がアマチュア間で話題になりました。今でいうネットアナで秋月のDDSキットをPICで操作し、その出力をコンポーネントや回路に与え、そのレスポンスをAD8307というログアンプで読み取り、パソコンのスクリーンに図示するというものでした。

 このキットはCYTECさんから発売されており、今でもFRMS2として品揃えの中にあります。左上写真はそこからの引用です。

 ありがたいことに回路図、部品表、基板データさらにはPICに焼きこむファーム・ウエアやパソコンで使用するソフトまでの一揃いを我々アマチュアがフリーで使用できるようになっており、私も何回か製作し実験に使ってきました、感謝です。

 最近になってネットサーフイン中に、少し古いですが気になるサイトを見つけました。(右画面) 著者は Ashhar Farhan さんで VU2ESE のコールサインからインドの方と思われます。


 ここでいう Sweeperino のコンセプトはケースであるキャンディー缶の右上にあるツマミを回し、目的周波数(AD570 による発振)に合わせ、回路からのレスポンス・パワーをやはり AD8307 で読み取る、、、といったもので FRMS によく似ています。
 私が着目したのはもう一つの機能で、マイコンのソフトで、回路の周波数特性を読み取り図示するという FRMS と同様の機能です。

今回作成した部分の回路図を示します。(パソコン専用のため LCD は省略)そのため回路は極めて簡単で、これをベースにいろいろなものが出来そうな予感がしますが、今回は基本的なところの動作確認としました。
 主体となるブロックは、ひとつは右下の Si5351 発振器です。オリジナル回路は Si570 が使ってあり、 Si5351 でも使えるように Arduino のスケッチが作ってありますがいまではより低周波側から使える超安価な中華 Si5351 発振器が入手できますので選択の余地はないと思います。
 もう一つのブロックは上側にある AD8307 を使ったパワー計で、この二つを Arduino_Nano でコントロールするものです。これらの情報はネットの GitHub を探せばより詳しく見つけられます。

 そしてある意味カナメのパソコンソフトは「 specan_ui.exe 」を使います。当初 GitHub に同梱されていたものは、win10 との相性のためか?動いてくれませんでしたが、より新しいものを探したところ無事動きました。

 前述の回路図中の CLK OUT と Signal Input の間に自作の 10MHz バンドパス・フィルタを入れて測定した結果です。

 Si5351 発振器のクリスタルは 25MHz のままででオリジナルの 27MHzには代えてありませんし、電力レベルも校正してありません、取り合えずのマンマです。  
 このきわめてシンプルな GUI はパッと観で操作できますが、このままでは最大中心周波数99.999MHz、最大スパン50MHz の制限がありますが FRMS に比べれば、、、、

 左写真は実験中の写真で、左から Arduino UNO 互換ボード、中華 Si5351 発振器、AD8307 パワーユニットとなっていますが各ユニット間の結線が極めて少ないのが面白いです。

2024年4月17日水曜日

久しぶりのお花見

 少し遅いと思っていた櫻の便りも、ここにきて一気に列島を北上していき、 この辺りではすでに満開を過ぎようとしています。

 例によって突然に、櫻を観にいこう、、、と思い立って、古い友人に声をかけたところ、「明日でもOK、花見と昼食の場所は任せろ、、、」とのあり難いお言葉に甘え、さっそく出かけました。

 当日は雲が少し多めでしたが薄く、空気は爽やかで春を満喫できそうな天候でした、これぞ「花曇り?」







 行先は中津川、標高があがるにつれて少しずつ先行した春に追いつくように景色が微妙に変わっていくのを楽しみました。
 「ソメイヨシノ」はもちろんのこと、色とりどりのヤマザクラや新緑で笑っている山々などなど、、、、

 友人宅へ到着し、奥さん手づくりの櫻茶とカラスミで一服させていただきました。カラスミ、、、と言っても例のボラの卵巣ではなく、米粉で作ったもので、もともとは雛菓子なのですが、この地の春の季節菓子となっています。
 断面が富士山の形をしているのも特徴です。

 この日の予定は、花見を木曽川の北側にある苗木城址の北に面した「さくら公園」で、昼食は馬籠の「萩乃屋」とあらかじめ用意してくれていました、感謝感謝、、、です。

 苗木城址へは何度も訪れていますが、この公園のことはよく知りませんでした。
 中津川市の広報では、サクラの数700本とありましたが、それらの木々は樹齢が比較的若いように見受けました。
 それゆえにいわゆる櫻の名所の雰囲気とは異なり、若さと勢いが感ぜられました。

 花はほぼ満開に近い状態でしたが、まだ花弁もほとんど散っておらず最高の状態でした。









 幸い訪れたのが平日とあって駐車場も一番奥まで乗り入れが可能で、なおかつ空いていました。

 公園内のサクラの木に何やら短冊のようなものが下がっているのを多く見かけました。
 近寄ってみると、○○子さん入学祝とか○○会還暦記念などといった文字が見られます。








 公園を開放していろいろな記念行事に植林をすることにしたのでしょう、いいアイデアだと思いました。







 ほとんどのサクラは「ソメイヨシノ」でしたが、枝垂桜の数本が一カ所に植えられている場所もありました。(上写真) これもまた趣があって奇麗です。

 また数少ないですが、ツツジも花開いてアクセントとなっています。(右写真)



 私どものイメージではツツジはサクラが終わってから咲くものと思っていましたが、近年ではほとんど同時期にみられるようになりました。

 さくら公園の小高い丘の上に見晴らし台がありました、何はともあれ登らねば、、、○○と○○は高いところへ、、、

 遠くに見える左側の尖った山は中津川市と恵那市の境にある笠置山(1128m)でしょう。

 あいにくの花曇りですが、手前のサクラとのコラボはなかなかのものです。

 近い将来この景色の下をリニア新幹線が走るようです。

 人混みを気にせず、マイペースでしばらく散策を楽しんだのち、昼食のために馬籠へ移動しました。目的地は「萩乃屋」という日本料理屋さんです。













 実はこのおみせは以前にも来たことがありますが、その後ミシュランガイド愛知・岐阜・三重2019版で、「ビブグルマン」に選ばれたとか、、、
 「ビブグルマン」というのは価格以上の満足感が得られる料理という意味だそうです。

 ここではメニューは多くなく、昼のみ提供される定番?の「萩乃屋ランチ」をオーダーしました。写真は、料理が先付け、煮物、焼き物、揚げ物と出た後での、香の物付き なめこ雑炊 で、この後シャーベットで終わりました。













 右写真は、「萩乃屋」のちかくにあった「コブシ」です。





 たまたまの思い付きとはいいながら、久しぶりに花見をすることが出来ました。

 若々しい花たちから元気をもらい、ゆっくりとした時間の中での古き友人との食事や会話のなかで、やはり健康であることが肝要であるということを改めてかみしめた一日でした。

 来年もまた出かけよう!