私は、アンティークな測定器や、ラジオをリペアすることが多いのですが、この際に多くみられる劣化部品がコンデンサ、特に電解コンデンサと呼ばれる部品です。ものによっては数年を待たずに劣化したパソコンなどはこれが原因である事が多いようです。
右の写真は手持ちの電解コンデンサです。
電解コンデンサは小さな容積で最大の容量値を得るために電解液が使用されています。
この電解液は歴史も浅く、さらに開発が急速で、耐久性の見極めがまだまだ不十分のまま市場に出されているものがママあるようにきいています。現象としては電解液がなくなる、いわゆるドライアップで容量の低下をきたすもの、これを検出するために今回ESRテスターを製作しました。
また、ケースからの電解液漏れや膨張して爆発しそうなものは目視でチェックしますが、論外とします。
製作に関してブログから以下の記事を参考にしました。(あえてリンクはしてありませんのでgoogleで検索してください。)
An Equivalent Series Resistance Meter
図のようにコンデンサのインピーダンスは周波数に依存し低下しますが等価直列抵抗 ESR(Equivalent Series Resistance)を最低値としてまた周波数が高くなるにつれて上昇していきます。ESRとして、一般的には図中の赤線で示してある100kHz近傍での値を使うようです。
構成としては100kHzの信号発生部、測定ブリッジ部、メータ表示部(シグナルの増幅・検波を含む)となります。(左図)
信号の発生は74HC14Nのロジックの1個を使い、残りの5個を並列にしてパワーアップをしています。 ここの出力は約110kHz、290mVppでした。(この部分の電源は要安定化)
測定ブリッジのダイオードは一般整流用の(耐圧400V)ものでいいですが、0.47uFのコンデンサーはやはり耐圧400V程度のものが必要です。
様に部品が取り付けてありますが省略します。
左下のパネル写真にはいくつかの鉛筆書き込みがあります。このパネルをデジカメでファイルにし、CADソフトで読み込み、レイヤーにセットし、別のレイヤー上に寸法を合わせた新しいメータパネルを作画します。これをレーザプリンターで印刷し、貼り付けたのが最初の写真です。まったく見違えるようになっています。
最初の写真では1uFのコンデンサを測定していますが、約3Ωを指しています。上のインピーダンス特性のグラフ値とほぼあっています。(正常品!!!)このようにしてコンデンサをチェックします。
文献では、1uF/4Ω、10uF/1.9Ω、100uF/0.5Ω、1000uF/0.065Ω、などとなっていましたので参考にしましょう。
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