2014年9月8日月曜日

いまさら初歩の電子工作 (光センサーSW)

 我が家の駐車場にある常夜灯の調子がおかしくなってきました。
 当初は単に柱スイッチで夕刻と朝にオン・オフを手動で操作していましたが、15年ほど前にタイマーによる自動点灯にすべく左写真のタイマーを取り付けました。
 このときの課題はタイマーに優先して柱スイッチを作動させることでしたが、すこし工夫を凝らした結果、最近まで無事に働いていました。
 このタイマースイッチは60Hzの同期モーターを回しギヤダウンして、写真に見られる円盤を24時間で1回転させるものです。そして赤い指標(ON)と白い指標(OFF)を適当に設定することでタイマーとして働かせるものですが、さすがに耐用年数は明記してなかったというものの15年間よく働いてくれたものと思います。
 使い勝手としては一定時間の点灯なので昼行灯にならぬように季節によって時間を再設定する必要がありました。

 同じタイマーを購って交換してもいいのですが、この際手持ちの部品とささやかな知恵を使って昼夜の別を判別する光タイマーを自作することにしました。

 右図は秋○の昔から実績のあるSSR( Solid State Relay )キットの回路ですがこれを利用することにしました。

 緑線で囲まれた部分がSSRで、直流の3~8ボルトを入力することでフォトトライアック(MOC3431)を起動し、トライアック(BTA24)
によって赤線で囲まれた負荷回路を閉じる(SW-ON)ものです。
 左写真はたまたま手持ちにあった秋○のSSR( Solid State Relay )キットですが、今回はPC基板を使用せず、部品のみ使用しました。(キットでの購入は個別部品のトータルより安価)

 右上の回路をブレッドボード上で仮に組上げ、負荷に60Wの電球をつなぎ実験したところ、入力電圧2.0V電流3mAでSW-ONとなりました。

 さて光センサーですが、今回はフォトダイオードでなく、これも手持ちにあったCDS素子を使いました。硫化カドミウム(CdS)が光に当たって抵抗変化をする性質を利用したものです。(右上は特性の概念図)
 上の中央にあるのがCDS素子で、6mmのアルミパイプに入れてセンサーとしました。


 光検出回路を示します。20kΩの可変抵抗で感度を変えられます。
 当初はこの出力をSSRに直接接続しようと思いましたが、シュミットトリガー回路や遅延回路のことを考えていたら、ディスクリートでそれらの回路を組むより、マイクロコントローラ(Atmel AVR)を間に入れたほうが調整が容易であることに思い当たりました。

 下はブレッドボード上でCDSセンサー、光検出回路、AVRをつなぎ調整しているところです。(AVRのISPコードははずしてあります)

 AVRはATMEGA48をつかい、Arduino IDE でプログラム開発しました。メモリーの冗長性は否めませんが気楽にたやすくプログラム開発できるのが魅力です。(私の関連ブログがあります

 あまりにプログラム(スケッチ)が簡単なのであえて掲げませんが、上回路の出力をアナログインプットA0 に入れ数値化されたデータを比較値と比べ、ディジタルアウトプットD9 に出力するものです。この間再度データの読み込みや閾値の設定など自由にできます。

 そしてこの出力(右上写真の実験では赤いLEDの点滅)をSSRに入力してやればOKです。
 ちなみに写真中のブルーのコンセントは以前ブログで御紹介した超安価なシリアル-USB変換ケーブルで、AVRの動作をパソコンでモニターしているところです。

 最終的に小さな基板に組上げました。(左)
 電源はこれも手持ちの古い携帯電話用の充電用電源を使いましたが、出力が5.5Vあり、AVRの電源電圧の許容上限に近いので、3端子レギュレーターを探し出して3Vで作動させました。

 右は今回作成システムの全体写真です。
 回路基板は百均の小さなプラケースに収めました。
 ケースから右に出ているのがSWからのリード線です。
 CDSセンサーは上部に写っていますが、リード線が長いのはあとで光をセンスするのに最適な場所を探すためです。

 最終的に実用段階に入りましたが無事動いているようです。

ご注意!
 今回の記事は感電、発火の危険がありますので真似をしないでください。

0 件のコメント: