先日、枝垂れ桃の里に一泊で出かけてきました。
今までハナモモはよく耳にしましたが、シダレモモ(枝垂れ桃)はあまり気にしたことはありませんでした。とはいうものの古びた温泉に浸かりがてらゆっくりとした時間をすごすのもまた一興とばかりに出かけました。
当日の午後はこの4月のご他聞にもれず、今にも降りだしそうな天気でしたが我が家の玄関先のアネモネ(左)にしばしの留守番を頼んでいざ出発です。
夕刻までには時間が十分にあるので、足助を経由して行くことにしました。
右写真は足助川上流から足助・香嵐渓のシンボルである飯盛山を見たものです。この山はカタクリの名所としても知られており、3月のはじめ櫻に先駆けて山一面に咲くころには渋滞ができるほどですが、この季節は新緑がきれいな静かな佇まいを見せています。
この家はずいぶん古く、天保7年(1836)の加茂一揆のおりについたという刀傷が床の間にあります。
ショウウインドウの中においしそうな草もちを見つけました。コーヒーが無料サービスとの話も手伝って早速いただきましたが、そのおいしかったこと、、、、もちろん何種類かのお土産も少量購いました。
山々の新緑や、所々残っている山櫻を眺めながら山中の道を行くと「海老根の里」なる看板に出会いました。
これも村(町?)興しのひとつなのでしょう、道草をすることにしました。
左はヤマブキです。八重咲きもありますがわたしは山に咲く楚々とした一重のヤマブキが好きです。
山の斜面をあちこち探しましたが、まだ時期が早いようでエビネ(海老根)の蕾をやっと見つけました。(右)
イカリソウもあちこちに咲いていました。
少しはやめでしたが宿に着きました。この谷間にある古い温泉宿は、今では利用する人も少なくなっていますが、何とか末永く続いてほしいものです。
この宿の庭で黄緑色の花をつけた櫻をみつけました、そうですギョイコウ(御衣黄)櫻です。中心部の赤みが増してきている(紅変)ところからみてそろそろ終わりの時期でしょう。
江戸時代に、京都の仁和寺で栽培されたのがはじまりと言われているこの櫻は当時の貴族の衣服の色から「御衣黄」「黄桜(ウコン)」「浅葱桜(浅黄桜)」などと呼ばれる栽培品種です。
以前に静岡県の掛川で見かけたことがありますが、まさかこのようなところで再会できるとは思ってもみませんでした。
タケノコ、ワラビなど山菜をうまくあしらった朝食ですが、大皿ででてきた土筆の卵とじにはびっくり、、、、
雨も小止みなので「枝垂れ桃の里」へと急ぎました。右の遠景写真がその雰囲気を表しています。残念ながら今年の花は早くから咲き、昨日で祭りは終わったとのことですが、まだまだ楽しめました。
ハナモモの原産地は中国で花を観賞するために改良されたモモです。江戸時代に入って観賞用のハナモモとして改良が行われ多くの種類があり、シダレモモ(枝垂れ桃)もそのひとつです。
枝垂れ桃はこんな感じです。どちらかといえば色は白が多く、ハナモモのように一本の木に何色かの花が咲いているものは見かけませんでした。
このあたりはまだ山櫻もいくらかは残っており、枝垂れ桃ともども風情を増しています。
小雨がパラパラと降るなかとはいえ、遠くの櫻、紅白の枝垂れ桃そして近くの菜の花が新緑の中、色とりどりで美しい景色です。
赤いシャクナゲ(石楠花)も枝垂れ桃と色を競っていました。
雨の中、祭りも終わったということで人影もまばらな「枝垂れ桃の里」ではありましたが、かえってゆっくりとそして豊かな時間を持つことができました。
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