2015年3月7日土曜日

NiH電池(HHR-P104)用 充・放電器の製作(改訂版)

2014年11月に NiH電池(HHR-P104)用 充・放電器の製作 というタイトルでブログをアップしました。
 しばらく使っているうちに改良すべき点が見つかったので、改良のいきさつ、具体的方法について改めてここに改訂版をアップしたいと思います。

その1 「充電を完了した電池の容量が足りないようだ。」

 この点に関しては再度充放電特性を取り直してみました。

 左は83mAで定電流充電を700分させたときの曲線です。
 この電池は830mAhという記述がありますので、600分(10時間)後、言い換えれば、標準とされている0.1C条件での10時間充電後の電池電圧は4.45Vと想像していたより少し高めでした。(充電時間は標準より多目の16時間とする説もあります)
 秋月のデータによれば、この電池には内部にポリスイッチが入っているとのことなので、そのせいかもしれません。

 いづれにしても前ブログの4.2Vでの充電打ち切りでは容量不足となったのも頷けます。
 そこで改訂版では充電の打ち切りを電圧ではなく、充電時間に変更し、とりあえず10時間としました。

 ついで、上の条件で充電した電池を約500mAで放電したものが右図です。
 綺麗な曲線が、ほどほど満足できる容量を示唆しています。放電の終了は今回は3Vと少しあげておきましたが、あまり差はないと思います。

 ということで制御に使っている AVR のプログラムを書き換えました。さいわい ARDUINO にはスタートしてからの経過時間を返してくれる関数、millis() がありますのでそれを利用しました。

その2 「発熱対策が不足だった。」

 定電流回路に使った AZ1117H-aj では電流容量はあっても熱的に苦しく少し大型の LM317 に変更しました。また関連する抵抗も少しサイズを大型化しました。

 左の修正回路図に示してある8.2Ωは放電電流を約400mAにするためのものであり、また15Ωと390Ωの並列接続は83mAの定電流を得るためのものです。








 右上写真は電池をch.1にのみ接続し、充電中のディスプレイです。
 現在終了時間の600分に対し249分経過しており、かつ電池電圧は4.2Vであることを表示しています。

 これでようやく NiH電池(HHR-P104) を使いこなせそうです。とりあえず AVR の電源にでも使いましょう。

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