前回は「構想とBFOユニット製作」について述べました。
そのBFOユニットについて少し回路を変更してみました、というのは周波数のあわせ込みが多少不安定だったからです。
いろいろ調べ実験した結果、最終的に下図のようにしました。
キモはインダクタに抱かせたダンプ抵抗です、いろいろ調整の結果22kΩに落ち着きました。
これで安定的に270pのポリバリコンでピッチが快適に変えられます。
VXOは奥が深いといわれていますが、なるほどと納得です。
受信機の形に組み上げることを想定して、左写真のように小さくまとめてみました。(ポリバリコンは別付け)
次いでRFフロント部分です。
7M帯は強力な放送局が多くありますので目的とするハムバンドのために7.0~7.2MHzのBPF(バンド・パス・フィルター)を製作しました。
手持ちの10Kタイプのコイル(約10uH)2段構成です。
2つのコイルを結合している2pFのコンデンサーがキーポイントです。
このままでは損失が大きいのでこれを補うために2SK241で信号増幅しています。
出力はフェライト・ビーズ(FT801-43)にトリファイラー巻き6Tのトランスを使いました。
調整は手持ちの「おじさん工房のAPB-1」という測定器のネットアナ機能を用いて、前述の結合コンデンサーと2つのコイルのコアを交互に変化させて最適化しました。
結果のグラフを示します。
サイドの切れはあまりよくありませんが、こんなものでしょうか、でも無いよりましだと思います。また最初に入っているATT(1kボリューム)は必須だと思います。
テストに供したRFフロント・ユニットの写真を示します、左下がフェライト・ビーズ(FT801-43)にトリファイラー巻き6Tのトランスです。
今回の最後はIFフィルターです。
455kHzあたりのIFフィルターの自作には、TTTさんが提唱されている「世羅多フィルター」なるものがネットで多く見られます。
これは「セラミック・ラダー・フィルター」が語源のようで「せらた・フィルター」と呼ばれるようです。
この世羅多フィルターに使うセラミック発振子は右写真のようなもので、ebayで中華製を探せば100個で送料込み¥0.5k以下で入手できます(到着まで少なくとも半月はかかりますが)。
これらセラミック発振子の共振周波数を測定し(写真中マジックで書いてあるのがそれ)、数字の近いものを5個選択します。
今回使ったものは 455.558、455.558、455.559、455.563、455.568 kHz の5素子です。
この世羅多フィルターに使うセラミック発振子は右写真のようなもので、ebayで中華製を探せば100個で送料込み¥0.5k以下で入手できます(到着まで少なくとも半月はかかりますが)。
これらセラミック発振子の共振周波数を測定し(写真中マジックで書いてあるのがそれ)、数字の近いものを5個選択します。
今回使ったものは 455.558、455.558、455.559、455.563、455.568 kHz の5素子です。
あとは左回路図に従って、その下に示した写真のように組み上げればOKです。
回路図中インプット側とアウトプット側にあるトランスはトランジスタラジオなどで使われる455kHz中間周波トランス(IFT)です。
コンデンサーは良く揃ったものがよいのですが、ここでは秋月で購った 0.0047uF(472)と0.0022uF(222) のポリエステル・フィルム・コンデンサーを使用しました、手持ちのLCRメーターで確認した結果、±5%品にしては良く揃っていました。
厳密には0.0022uFの代わりに0.0047uFを2個直列にしたものを使うのが良いかもしれません。
このユニットもRFフロント・ユニットと同様に「おじさん工房のAPB-1」のネットアナ機能を用いて測定・調整しましたが、2個のIFTのコア調整は特性に効いていました。
測定結果のデータをExelに移し、グラフ化下のが右図です、頂上部にうねりがありますが、初めての作品にしてはまあまあでしょう。
中心周波数は444kHzでしたので素子の共振周波数より約11kHz低下したことになります。
次回はいよいよラジオとしての組み上げです。
測定結果のデータをExelに移し、グラフ化下のが右図です、頂上部にうねりがありますが、初めての作品にしてはまあまあでしょう。
中心周波数は444kHzでしたので素子の共振周波数より約11kHz低下したことになります。
次回はいよいよラジオとしての組み上げです。
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