左写真はAgilent
6612C システムDC電源です。
この装置は、電圧0~20V 電流0~2A の間を 電圧は10mV、電流は1mAの単位まで設定できるという優れものです。もっとも精度は5%だそうですが、、、、それにしてもアマチュアが使うには十分すぎます。
そして現状での問題点は、パネルの蛍光表示管(VFD: Vacuum fluorescent display)の表示が極めて暗く、ほとんど読めない、、、ただし本体の機能は問題ない、ということです。(右写真参照)
Agilent(HP)の蛍光表示管は美しく、視認性も良いのですが、フィラメントを使っている関係上、寿命が短く、交換するにしても高額かつ入手難で、われわれアマチュアには非現実的です。
ネットでいろいろ調べた結果、パネルの蛍光表示管を駆動するための電圧が不足している可能性があるようです。さっそく分解して調査を開始します。
左写真は本体中身を上から俯瞰したものですが、造りの良さはさすがAgilentです。
右写真は、左上写真の左上にあるコントロール・ボードの下側を観たものですが、かなり密度が高くなっています。
左写真はフロントパネルを分解したものですが、赤丸で囲った中の黄色い四角のコンデンサが変色していることを発見しました(この写真は取り外した後です)。
右は取り外したコンデンサの拡大写真です。
これは 4.7uF 50V のタンタルコンデンサで故障が多いので要注意の部品です。
容量も測定した結果、3.5uFしかありませんでした。
手元にはこの部品がなく、しかたがないので 10uF 25V のタンタルコンデンサを二つ直列にして正規品が入手できるまでの応急手当としました。
そして電源スイッチを入れるとまさに「ビンゴ!!!」、、蛍光表示管がきれいに輝きました。
そしてこのコンデンサにかかっている電圧も約 37V と定格に戻りました。
右写真はパネルの表示部分を拡大したものですが、問題なく働いています。
本体の機能も、電子負荷装置を使って一通り調べてみましたがとりあえずは動くようです。
正確度については校正が必要ですので、後日トライしてみましょう、、、
今回のトラブルはまさに教科書どうりであっという間に解決してしまいましたがおかげさまでよい電源が入手でき大満足です。
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