2015年2月24日火曜日

春はもうそこまで、、、、

 寒い日々が続いていましたが、このところ三寒四温で少しずつ暖かい日が巡ってきます。

 2・3日前までは葉も見えず、ついに途絶えてしまったかと思っていたクロッカスがあっという間に芽を出し、何事もなかったように例年どうり花をつけました。

 殺風景な冬のわが庭にも春はもうそこまで来ていたのです。

 小さな花がいっせいに開いているさまは、あたかも小人たちが陽の光の恵みにみなで大はしゃぎしているかのようです。


 室内でも家人丹精のランたちが開花を始めました。



 左写真はデンドロビゥムの初開花です。





 そして右写真は今が真っ盛りとなったセロジネ・インターメディアです。
 花弁が白で花芯がわずかに黄色なこの花はそれほど華やかではありませんが香りもよく、控えめな感じがお気に入りです。


 再度庭の日当たりのいいところに目をやるとクリスマスローズの開花も始まっていました。


 これから徐々に庭のあちこちでとりどりのクリスマスローズを楽しむことができるようになるでしょう。



 ところがすべて良いことばかりではありません。

 我が家の庭の、ほんの猫の額よりも狭い芝生ゾーン(私の担当)にも右写真のように春の兆しが、、、、

 早々にピンセット片手に格闘を始めましょう。

2015年2月8日日曜日

もう一度 Arduino (4)ブート・ローダーの書き込み

 先回までで完了のつもりでしたが、「ブートローダー書き込み済みのチップを購入してください」はないでしょうとのそしりを受けそうなので、私なりに考えてトレース実験した結果を以下に示します。

 arduino を自作するためには最小限左図の回路の部品が必要です。私は部品購入については自宅ロケーションの関係もあって通信販売を利用しています。たしかに自分の目で観ての買い物はたのしいですが、モノが決まっているときは時間と交通費を考えれば非常に効率的だと思います。

 とくに秋葉原の秋月電子通商は低廉で信頼できると思います。( 主要部品の USB adapter と ATMEGA328P についてももちろんOKです)

 また今回私が使った USB adapter ( Arduino ミニ3.3V 5.5V FTDI232用の FT232RL FTDI USB-TTLシリアル アダプタ モジュール)をamazonでも比較的廉価で売られているのを見かけました。(ただしかの地からの配送となりますので20日くらいかかるとか、、、、)


 さてブートローダーを ATMEGA328P に書き込むには当然ソフトが必要です。「FT232RL、ビット・バン」でネットを探すと大変多くの例が見つかりますが、avrdude を使ったものが多く、初心者が簡単に、、、、というわけにもいかないようです。

 結果として「昼夜逆転工作室」さんの「#3 FT232-AVRライター とにかく導入が簡単」という記事で紹介されている FTAVRW というソフトが良いという結論に達しました。
 ということでブログから ftavrw.zip をダウンロードして展開します。(ディスクトップ上で可)

 あらかじめ上図のように配線しておきますが、 RTS 線だけはハンダ付けが必要です。
 丸で囲んだ数字は ATMEGA328P のピン番号で、丸マークのある左下から反時計周りに振られています。

 また秋月の USB adapter を使った場合の結線も参考のため挙げておきました。 

 USBケーブルでパソコンに接続した後、先ほど展開した ftavrw ファイル中の ftavrwg.exe (上図中赤丸で囲んだもので左のファイルより g が一文字多い)をクリックします。



 すると左図のようなGUIが現れますので、①をクリックしたとき②のようなチップ情報が読み出されればうまく動いています。



 次いで左上の
①プログラミングタブをクリックすると画面が変わります。

②画面左側のチェックボックス2ヶ所にチェックをいれます。

③このボタンを押してブートローダープログラムを指定します。

 ブートローダープログラムは以下のファイルの中にあります。
arduino1.0.5 →hardwareArduinobootloadersoptibootoptiboot_atmega328.hex

そして④書き込みボタンを押します。

⑤を確認して

⑥にしたがって右側の「ヒューズ系」にチェックを入れる

ヒューズデーターを入力します。(半角大文字)Lo;FF Hi;D6 Ex;FD LockBit;CF です。

⑧書き込みボタンを押して

⑨結果を確認して終了です。

  


 なかなかうまく説明できませんでしたが、詳細は前述の「昼夜逆転工作室」さんの「#3 FT232-AVRライター とにかく導入が簡単」という記事を参考にしてください。

 最後に配線をはずし、再度右図のように通常の USB-Serial 変換の状態にしてUSBケーブルでパソコンにつなぎ、数秒置いてからリセットボタンを押します。
 赤色LEDが点滅すれば、、、、無事にブート・ローダーが書き込まれています。

 さあ arduino の大海にむけてBon Voyage!

2015年2月7日土曜日

もう一度 Arduino (3)arduino の自作

 arduino の基本構成は一言でいえば左図に示すようにパソコンとのインターフェース(ここでは USB adapter )と ATMEGA328P のような AVR マイクロチップ) を RESET、TXD、RXDの三本の線で結んだものです。

 TXD線は USB adapter の TX 端子からAVRの RXD 端子へ 、RXD線はAVRの TXD 端子から USB adapter の RX 端子へ信号をそれぞれ送る働きをします。この2本は所謂クロス接続になっており、配線の際よく間違えるので要注意です。

 そしてRESET線は USB adapter の DTR 端子から 0.1μFのコンデンサーを介してAVRの RESET 端子へパソコンで作成した arduino のプログラム(スケッチと呼ぶ)を転送するスタート信号を送る arduino 独特のものです。 この発想は大変ユニークなのですが、 DTR 信号をこのように使うのは多少クリティカルなようで、自作の場合は要注意です。

 USB adapter については右上写真に示すような「FT232RL FTDI 3.3V 5.5V USB to TTL Serial Adapter Module for Arduino Mini Port」なるものを ebay で入手しました。はるばる香港からの配達でも送料込みで1個¥400未満というのは大変魅力ですが、ナニブンかの国のこととてオウン・リスクにて、、、、

というのはここで使っている FT232RL というチップは多機能で性能もよく、ニセモノまで登場する始末とかで、業を煮やした製造元がディバイス・ドライバーに手を入れたため本物でないと作動しなくなったようです。  

 あらためて USB adapter を使った  Skeleton Arduino の回路図を示します。これによって、直接USB端子に接続でき、電源もUSBからもらうことができ、軽快になりました。

 注意事項としては、RESET線に入る 0.1μFのコンデンサーはセラミック・コンデンサーでなくフィルム・コンデンサーを使うのがよいとされています。
 また、図中の赤線で囲ってあるダイオードは最近の Arduino ボードには必ず装着されているものです。

 左写真は DTR からのRESET信号を観測したものです。+5V から 0V に落ちる信号で Arduino ボードが動き始めるわけです。
 右写真は左写真中の白線で囲った部分を拡大し、さらに 0.1μFのコンデンサーの後の信号(実際のAVRに対する RESET 信号)を黄色で表示したものです。
 ダイオードの効果は一目瞭然!!ピークで約10Vあったスパイクがきれいに取れています。  ちなみにAVRの絶対最大定格最大動作電圧は6.0Vです。

 いよいよ組み立てです。今回はハンダづけなしで作るため、左図のようにブレッド・ボードを使いました。
 クリスタル発振子は16MHzのものを使います。

 右写真はとりあえずの完成で、小さなブレッド・ボードに USB adapter と ATMEGA328P を載せ、動作チェックのために19番ピン( Arduino では13番)にLEDが接続してあり、いわゆる「Lチカ」ができるようにしてあります。
 またこのLEDは正しくブート・ローダが書き込まれていれば、RESETボタンを押したとき応答点滅で答えてくれます。

 以上、簡単な Arduino の自作について述べてきましたが、先回の最後に書いたように、AVRにブート・ローダをいかに書き込むかが悩みの種となります。(まさに「鶏と卵」問題です)

 ・ 一番容易な方法は、先達にお願いすることです、道具さえあれば簡単なので、、、、
 ・ もう一つはブート・ローダ書き込み済みの ATMEGA328P を購入することです、やはりニーズがあるようで、AMAZONでも売っています。

 ・ 何もこんなことで悩まずに、正規の Arduino UNO rev3 を購入してももちろんOKです。ただしこの場合は ATMEGA328P にこのブログとおなじDIP(ムカデ・タイプ)搭載のものを選ぶといいです。

 ・ 正規品でないものも市場には多く出ています、もちろんかの国製で、数百円のものもありますが、DIPタイプの ATMEGA328P が搭載されていることはもちろんですが、 USB adapter の部分に要注意です。
 最新版はここに ATMEGA16U2 が使ってありますが、 FT232RL はまだ良いとして、前述した FT232RL 問題から CH340 というチップを使ったものを最近多く見かけますが、私なら遠慮したいところです。

 その他については arduino で検索すれば驚くほどたくさんの知識があふれています、もちろん私もその恩恵にあずかっていますが、、、、先ずは一歩踏み出してみることだと思います。

2015年2月4日水曜日

もう一度 Arduino (2)arduino のハードウェア

 今回は arduino のハードウェアについて理解してみたいと思います。
 Arduino のホームページで歴代の arduino ボードを遡ってみました。
 2005年にイタリアで始まった初期のモデルはArduino Single-Sided SerialシリーズのSeverino (S3V3)といい、片面のプリント基板上で RS232C 用のレベルコンバーターを介して ATMEGA8 を操作するという仕組みになっていました。(回路図を示します)

 私も往時をしのんで?同じ回路を秋○の互換基板の上で再現してみました。(右図)

 上図中左側の緑線で囲った部分が、 RS232C でホストコンピュータと接続する部分です。
 ここでは RS232C でマイクロコンピュータ( ATMEGA8  )がホストコンピュータと交信をするため必要なレベル変換( RS232C-TTL )と極性の変換をしています。

 注目すべきは、右側の ATMEGA8 とはTXDホストコンピュータから)、RXD(ホストコンピュータへ)、そしてRESET(ホストコンピュータから)の3本の線のみで接続されています。(TXD,RXDについては厳密ではありません)
 このことは arduino ボードが進化し最新の
 arduino UNO r3 でも同様です。
 左側の回路は少し前の arduino duemilanove です。この時代になるとホストコンピュータとはUSBで接続するようになりましたが、 arduino ボード上に USB-RS232C 変換チップを載せるようになっただけです。


 マイクロコンピュータ( ATMEGA328P  ) へはやはり3本の線のみでつながっています。

  arduino UNO r3 (右回路図)でも同様ですが、あの一世を風靡し現在なお健在な USB-RS232C 変換チップ TD232RL が、ATMEGA16U2 に置き換えられたことが大きな相違点です。でもやはり3本の線のみで、、、、
 参考のために arduino duemilanove と arduino UNO r3 の比較写真を左に挙げておきます。
 冒頭の Severino (S3V3) 
も念頭に入れて比較するとボードの大きさはみな同じであることがわかります。これはこのボードの上に小亀よろしくシールドと称する拡張応用ボードを載せるための標準化がしてあるからなのです。


 ということで、 arduino ボードを自作するお話にそろそろ入って行きたいと思います。

 いろいろ考えた結果として、左図のような回路を考えてみました。称して Skeleton arduino です。

 私のホストコンピューターは windows 7 ですが、幸いなことに RS232C の端子を備えていますので、そこからストレートケーブルで Skeleton arduino に接続しますが、前述したように、ホストコンピュータと交信をするため必要なレベル変換( RS232C-TTL )と極性の変換をするために CMOS-IC (TC74HC04)のインバーター回路を通しています。

 左写真中、中央左から来たグレイのコネクターの先についている黒いブロックがそれにあたります。3本の接続線は、ブルー:RESET 黄:RXD 白:TXD となっています(回路図とは色が違っています)。また赤と黒は電源線で3.8Vの NiH電池からとっています。

 上方はブレッドボードに ATMEGA328P をはじめ16MHzのクリスタルなどが左上の回路図に従って配置されています。

 早速動かしてみましたがうまく作動しました。もちろんこの ATMEGA328P にはあらかじめ bootloader (ブートローダー)が書き込まれている必要があります、、、、このあたりの詳細については次回ということで、、、、

2015年2月3日火曜日

赤坂でランチ for you

 今年ももう一ヶ月過ぎたんだ、、、、などと言いながら用あって東京に出かけてきました。

 赤坂にいいお店があるという娘の情報で、ランチに立ち寄ることにしました、もちろんすべておまかせです。
 場所はTBSのビルのちかくでしたが、道端の植栽の根元には昨日の雪の名残があり、吹き抜けるビル風の寒いこと寒いこと。

 そしてフランス国旗が翻るお店にやってきました。
 目印看板のフライパンに Pour Toi (For You) とあり、壁面の木の看板には French Restaurant Pour Toi と読み取れました。

”Pour Toiプール トワ)"とは、フランス語で、”あなたのために” という意味だそうで、その由来がホームページにありました。

・・・・フランス リヨンのレストランで修業していた2012年初夏の朝、シェフの奥様にいつものようにおはようと挨拶した時、彼女が晴れ渡った空を指して、”Cést pour toi  これはあなたのためよ” と言った言葉が素敵で、店の名前を ”Pour Toi" と名付けました。
  気軽に本格フレンチを ”あなたのために” 提供する、それが Restaurant Pour Toi です。・・・・

 お店は階段を下りた地下一階にあり、カウンター席とテーブル席合わせて、22席のこじんまりしたフランス料理のレストランです(まさにビストロ)。右写真は入口から中を見たところ。

 ランチメニューは前菜、メイン・ディッシュ、デザート、ドリンクとなりますが、私は鶏ハムのサラダと牛イチボ肉のステーキをオーダーしました。

 料理が来るまできょろきょろと探検?です。左写真はテーブルの上にあったワインのコルクで作った羊と豚です。
 右の写真に見られるように壁の照明にもこだわりがあるようです。

 さらにもうひとつのこだわりを見つけました。
 ブルーの柄がついた一対のナイフとフォークです。その柄の先端部分になにか昆虫らしきバッジがついています。そしてナイフの刃の部分を見ると LAGUIOLE 100% MADE IN FANCE とありました。
 フランスのナイフ用語ではその柄の上の部分を“ムッシュ(mouche)と呼ぶそうで、またフランス語の蠅も”mouche”ということなので、これはまさに 100% とあわせて大いなる洒落と理解しました。おそらくオーナー・シェフのこだわりなのでしょう。
 
 LAGUIOLE (ラギオール)はフランス中南部の小さな町ですが、日本の関のように刃物の町として知られているようです。

 そうこうするうちに料理が出てきました。
 鶏ハムのサラダですが、噂に違わず驚くほどの量、そしてすばらしい味で、この一皿でおなかいっぱいになりそうです。
 かつて初めて渡米した折にオーダーしたシュリンプ・サラダの多さに驚かされたことを思い出しました。

 メイン・ディッシュ他のメニューも同様で、みなで夢中で、かつ楽しくいただきましたが、止めを刺したのはデザート(ミニ・ケーキの盛り合わせ)でした。各自の皿にそれぞれ6種類が並べてあります。
  
 またその種類の組み合わせがそれぞれ異なるため、お互いに隣の皿を見比べながらまたいっそう盛り上がりました。
 私は幸い Raspberry Pi(ラズベリーパイ)の本物に出会うことが出来ました。(皿の一番手前)(過去のブログ「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)の味見」参照)

 昼食後、近くにあるという西洋菓子の店「しろたえ」に立ち寄ってみましたが、行列が前の通りにまで、、、、

 まだまだ寒の最中ではありますが、場所によっては梅の花が真っ青な空を背景に咲き匂っていました。





 帰途の下り新幹線の車窓からは久しぶりに富士山の全景を目にしました。世界遺産の富士の稜線はなんと美しいことか、 ”Fuji pour toi ! "