2012年8月28日火曜日

スイス旅行_9 第6日 グリンデルワルト ~ ベルン                 ~ ローザンヌ ~ モントルー ~ ツェルマット



 昨夜は建国記念日ということで、遅くまで村のあちこちで歓声や花火の音がしていましたが、朝はとても静かです。今日は休日になっているとか、翌日を休日にするなどは流石です、、、、

 今日は移動日で、最終的にはマッターホルン(Matterhorn 4478m)の麓、ツェルマットまで行くのですが、途中ベルン(スイスの首都 Bern 542m)に立ち寄り、ローザンヌからモントルーまでレマン湖( Lac Léman 62m)を船で移動、そしてツェルマット(Zermatt 1605m)へ入ります。





 今日もお天気はよさそうです。朝日に輝くアイガー、ユングフラウ、ブライトホルンの山々が我々の出発を見送ってくれました。(ユングフラウはほんのちょっとだけしか顔を見せていませんが、、、、)





 およそ1時間走ってスイスの首都ベルンに到着です。 このバラ公園は、200種類以上のバラとありましたがシーズンオフのためかそれほど多い感じはしませんでした。しかしここのお目当ては世界遺産のベルンの町並みが見渡せる景色の良さです。


 ここから見下ろせるベルンの町並みは、U字型に湾曲しているアーレ川に守られて、内側に半島のように広がっています。中央にある大聖堂は残念ながら工事中のようで尖塔の部分は見られません。その右手に連邦議会議事堂が見えています。さらに右手にはアーレ川の一部とそれにかかる大きな橋があります。
 屋根の色、壁の色が統一されており、周りの緑とあいまってきれいです。





と、そこへ男女の騎馬警官が登場、物に動じぬ方々が早速近寄り、取り巻き、記念撮影の始まりです。彼らも心得たもので、馬に触らせたり、ポーズをとったり、、、、と大サービスです。
 また睡蓮の咲いている池もありましたし、日本原種のガクアジサイもありました。この公園は日本から送られた桜の木もあるようですが、、、、いまは盛夏、、、、


次いでこの町のシンボルである熊が飼われている熊公園に移動です。いましたいました、まさに綱渡りの真っ最中、、、、でもこれは実物大の作り物です。こんなにアピールしていても見落とした人が結構多かったのには驚きです。しかしカメラマンは全員このシーンをモノにしていました、やはり視点が違うのでしょうか。。







 熊公園から見たベルンの旧市街です。アーレ川沿いの家を狙ってみました。さすがにここからは近いです。石造りの橋と教会ですが時の重さを感じます。



 さらに旧市街の中に入りました、連邦議会議事堂です。

そして時計塔、このあたりにはマーケットがたっていて、果物屋さんなどが多く店を開いていました。

 再びバスに乗り、約1時間15分ほどでローザンヌ(Lausanne)に到着しました。このあたりはフランス語圏で、やはり気のせいか街はドイツ語圏とは違い緊張感が少なく、その分自由さにあふれている感じがします。

 港は多くのヨットが係留してありました。
 近くのレストランで昼食をとり、レマン湖クルーズのため、乗船場に向かいます。


 途中回転木馬がありました。真夏の真昼とあって人影もまばらですが、何故か動いていました。
 

 我々が乗る遊覧船です。モントルー号(Montreux)とありました。よく見ると外輪船です。さっそくネットで外輪船を調べてみました。


 水車のように回転する外輪(パドルホイール)を使って進む船には大きく分けて二種類がありひとつはアメリカのミシシッピ河などでよく見られる船尾に外輪が付いているもの。もうひとつは幕末にペリーが来航してきた際に乗ってきたサスケハナのような船体中央の両サイドに外輪があるものサイドパドルホイール)です

 後者の外輪船が世界で一番たくさん見ることが出来るのはこのレマン湖だそうです


 我らの「モントルー号」はその中でも最も古く、1904年建造蒸気エンジン船だということがわかりました。なんと建造されて100年以上経っているのです。
 このような船にめぐり合えたのも幸運でした。イラストをネットから拝借しました。(右)


 そういえば、我々が休んだ船室も何か落ち着きがあって、アガサクリスティーの映画に出てきそうな雰囲気でした。おもしろいことに、何故かここには船客が現れず、数名で貸切状態でした。いまどきの若い人たちの好みには合わなかったのかも、、、、


 これが船内で見られたスティームエンジンの一部です、3シリンダーと言う事ですね。
 子供たちも面白そうに見物していました。
 これらのコネクティングロッドと直角に、船の左右に水車を回すクランク軸(左下から右上にある太い棒)が出ているわけです。




 ローザンヌを出発してしばらく、左舷にモントルー郊外のシヨン城までレマン湖に沿ってのびるこれも世界遺産の歴史的に古いブドウ畑(ラヴォー地区 Lavaux)の丘陵が見えてきました。
 ヨットも併走しています。




 途中の船着場に近いプライベートな浜辺のようです。これぞ夏、、、といった風情の人たちがみんなで手を振ってくれました。(右)


 
我々の目的地、モントルーにそろそろ到着です。(左)




 モントルーに上陸して、バスで10分も行ったでしょうか、すぐにシヨン城(Château de Chillonです。




 バイロンの詩「シヨンの囚人」と言うのがあるそうですが、この城はたくさんの人でにぎわっている様子(右)よりも、左写真の何かモノ寂しい佇まいが似合っているような気がします。



 シヨン城をあとに、いよいよ今日の最終行程であるツェルマット目指して出発です。
 

 途中バスの車窓から丘の上に見かけた古い城跡です。


そろそろ日も暮れかけ、谷あいも暗くなってきましたが、遠くに白い雪をいただいた山がだんだん近くなってきます。



 ツェルマットは環境を守るため、排気ガスを出すエンジンの付いた自動車の乗り入れを規制しています。
 と言うわけで、ツェルマットに行く人は終点ツェルマットの手前のテッシュ(Tasch)駅でバスを降り、みんなこの駅から鉄道を使います。(シャトル電車が20分おきに出ている)
 ということでツェルマットに到着です。向かい側のホームに氷河特急が入ってきました。はるばるサンモリッツから来たのでしょうか、、、、

2012年8月26日日曜日

スイス旅行_8 第5日 グリンデルワルト~ユングフラウヨッホ


 旅の宿の浅い眠りと朝明けの薄明かりで窓を空けると、眼前にそそり立つアイガーの北東部が日の出の光を浴びて輝いていました。
 今日も天気はよさそう!!!!







 ホテルのテニスコートも朝日でまぶしく輝いています。早々に食事を済ませて周辺の散歩です。
  ホテルを少し下ったところにあった、ちいさなレストラン・喫茶店です。山小屋風のアレンジに、なんと言ってもスイス国旗は決まります!右上がアイガーです。

 少し表通りから入ったところで、きれいな花壇を見つけました。このように、家々が競って周りを花々で飾るのは、ただ観光地だから、、、、だけではないような気がします。 そしてその花壇の中にみつけました!!!たしかにこれは「エーデルワイス」に違いありません。


、、、でも残念でした、これは園芸種でした。すこし大振りすぎますし、自然種はこんなに密生しては存在しないはずです。

 さて今日は、日帰りでユングフラウ観光です。
 我々の宿泊地にある、ヴェンゲルン ・アルプ鉄道WAB Wengernalpbahnグリンデルワルト駅(grindelwald 1050)から、中継地の「小さい峠」を意味するクライネ・シャイデック駅(Kleine Scheidegg 2061m)に行きます。
 下写真はグリンデルワルト駅の様子です。国際色豊かな風景です。この町というより村の人口は約4千人弱です。そしてその左下が、私たちの乗った車両で、パノラマだったのですが、さいわい窓がすこし開きました。



 グリンデルワルト駅の次の駅グルント(Grund)で列車はスイッチバックします。

 行き先方向がまったく変わってしまうのも何か奇妙な気分です。約30分してクライネ・シャイデック駅に到着します。




右は窓映りで見難いですが、先行する列車です。込み合っていたせいか、一編成出発した後、すぐにまた一編成出発させているようです。



 左にはラック式レールと沿線に咲き誇る花々が見えます。ちなみにこのヴェンゲルン ・アルプ鉄道WAB)の線路幅は800mmです。ずいぶん狭いです(これぞ狭軌)。


 クライネ・シャイデック駅に到着です。(右写真)
 ここからユングフラウ鉄道Jungfraubahnへ乗り換えます。前に示した地図にあるように、この鉄道はあのアイガーの山の中をトンネルでループを描いて上り、メンヒをも貫き、ユングフラウ山の鞍部トンネル内部にあって、ヨーロッパでもっとも標高の高い鉄道駅である、ユングフラウヨッホJungfraujoch 3454m)を目指します。ちなみにユングフラウ鉄道の軌間は1000mmです。

 


これからお腹の中に入るアイガー( Eiger 3975m )の北壁が覆いかぶさってくるように見えています。(左)




 クライネ・シャイデック駅からメンヒ( Mönch 修道士   4099m (左)とユングフラウ Jungfrau 乙女 4158 )(右)を見たところ。メンヒとユングフラウの尾根を結んだ最も低いところに小さく目的地のスフィンクス展望台(3571m)がみえています。そして、メンヒの左にアイガー (Eiger 3970)があり(上の写真に続いている)これらをオーバーランド三山と呼ぶそうです。
 高地とはいえ(2061m)真夏の陽射しは強く、暑かったです。おそらく30℃は超えていた、、、、


ユングフラウの麓、列車は雪崩から守る覆道(ふくどう)(スノーシェード)のなかを走る。






 右は走行中の列車から撮ったユングフラウ、右側の白い3角形の峰はブライトホルン。
 列車はこの先、アイガーグレッチャー駅(2320 Eigergletscher 「アイガー氷河」)、トンネル内の アイガーヴァント2865 Eigerwand 「アイガーの壁」そして同じくアイスメーア駅(3160 Eismeer 「氷の海」)を経て終着ユングフラウヨッホ3454m Jungfraujoch )へと進んでいきます。

 左写真はアイガーヴァント駅で下車して、展望用の窓へ行く通路です。列車が急な上り勾配で左上がりになっているのがよくわかります。

 右上は窓から見た(じつはアイガー北壁の真ん中)景色で、ちょうど中央の道路などが集まって見えるのが、先ほどのクライネ・シャイデック駅です。

 左上写真は、アイガー北壁の真ん中どころにある展望用の窓を望遠レンズで撮ったものです。
 景色に溶け込んで探すのに苦労しましたが、この窓はかつてトンネルを掘った際に出る土を外に出すための穴だったとはもうひとつ納得です、、、、

 右はさらに次のアイスメーア駅の展望窓(反対側にある)から見た山々です。



 ユングフラウヨッホ3454m Jungfraujoch )に着いて薄暗い中、標識をたどり(左写真)、エレヴェータに乗って一気にスフインクス展望台(3571m)へ上がりました。




 外はさすがに寒く、風も強く、雲も絶えず出ては消えていきます。

 




 足元を見ると大勢の人たちが、はるか上方の山を目指してちいさなアリさんのように列を成して進んでいきます。

 彼らの行き先はアイガーだとか、、、、

 さすが本場アルプス、ヨーロッパの中心です、、、、


 この世のものとも思えない、アレッチ大氷河の眺望です。この大氷河は24Kmり、ここで溶けた水は遠く地中海までも旅をするとか、、、、、

 雲の切れ間にチラッと見えたユングフラウの頂上です。はるか下界から見たのとは大違い、自然の厳しさ(4158m)を感じます。この後下山したら何もなかったようにきれいに見えていました。

  今日はグリンデルワルトの村は何か浮き立っているように感じました。そうなんです、今日はスイスの建国記念日でこの村にもいくつかの催ものがあるとか、、、、
 129181 かつて3つの州の代表が同盟の誓いをしたのが始まりとか、、、、現在は確か26州のはず。


街角では吹奏楽団が練習に余念がありません。(上)

  いよいよ本番の始まりです。わたしたちは広場に臨時に設けられた、舞台のまん前で見物していましたが、開会宣言の中で、何ヶ国語(独、仏、伊、地元語、英、日)かの挨拶の中で「ようこそいらっしゃいました、、、、」とあって会場中やんやの大喝采で盛り上がりました。

 グリンデルワルトは、1972年以来、長野県の旧安曇村と姉妹村としての交流を行っていたそうですが、安曇村2005年に松本市と合併したので、以降は松本市が姉妹都市となっているそうです。


 左はホルンの演奏(木曽ヒノキのホルンもあるよ、、、、と演者)、右は巨大なカウベルを持った人たちの行列、松明(たいまつ)隊と行進してきたが、舞台に上がったのはカウベルだけ。重そう、、、、

  かくしていくつかの出し物を見ていましたが、花火が始まったのを機会にホテルに引き上げました。