2015年8月15日土曜日

私たちも伊吹山、、、、

 毎日が猛暑の連続でいささかバテ気味です。
 お盆休みに入って帰省した息子達とどこかに出かけようか?ということになり、先日親しい友人から聞いた伊吹山の話を思い出し、私たちも、、、、ということで出かけました。

 当日は幸い天候もよく、心配した渋滞もたいしたことはなく、関が原IC到着は9時半過ぎでした。

 国道365号線をしばらく北上し、標識に従って右折すればいよいよ伊吹山ドライブウェイです。

 料金所で¥3090也を支払いましたが、¥90は消費税3%時代の名残り?

 伊吹山ドライブウェイは1965年(昭和40年)に開通した伊吹山に登るための自動車道路で、終点の9合目駐車場(標高1260m)まで全長17kmの道のりです。
 道路わきにはスタート地点からの距離を示す標識があり、右写真では見難いですが、10kmを表示しています。

 この地点の標高は約800mで雲も近く、少し気温が下がってきたように感じ、エアコンを停め車窓を開け放ちました。

 ようやくにして右前方に駐車場の建物が見えてきました。
 空の青さもよりクリアにみえます。
 
 このあたりの道路端には500mm級の望遠レンズを装着したカメラを構えた人たちが大勢いました、撮影会で、山の生き物でも狙っているのでしょうか、、、、

 伊吹山は岐阜県と滋賀県の県境にあり(山頂は滋賀県)ます。

 前述したように、9合目まで車を利用できるので、比較的容易に登山・遊歩できることで親しまれています。

 わけても植物相は豊富で、古くから薬草の山としても知られています。

 このことはかの百人一首にある歌にも詠まれており、かくとだにえやは伊吹のさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを(藤原実方『後拾遺集』)」とあり、伊吹山で採れるお灸に使う百草(もぐさ)は当時でも有名であったようです。

 さっそく駐車場から山頂目指して出発ですが、今回たどった登山道は、西コース・山頂・東コースで、山頂で軽いお昼を摂っても2時間少々の道のりです。

 左写真は駐車場から西コースへの上り口を見たものです。幸い今回は人出もそれほどではなく、ゆっくりと高原の時間を楽しめそうです。


 今は夏の盛りで主な花はシモツケソウ(冒頭写真)とルリトラノオです。西コースの上り口斜面にもたくさんのルリトラノオが見られました。









 しばらくして振り返ると出発点の駐車場が眼下に小さくなっていきます。









 登山道の右下斜面にアキノキリンソウらしい黄色い花の群生が見られました。
 花は一面のお花畑とはいきませんが、あちこち目を凝らして探しながら歩むのもまた楽しいものです。


 右写真はメタカラコウです。

 左写真はコオニユリです。
 低山で見られるオニユリとちょっと見はよく似ていますが、こちらは一回り小さく、葉の付け根にムカゴを作らないようです。山に登るとたいていのところにはあるようですが、数は少なくともこの華やかな色は遠くからでもよく目立ちます。






 一方小さな花であまり目立たないものもあります。
 右写真は、イワアカバナです。白い小さな花ですが、ピンク色のものもあるようで、4弁の花弁の先が小さく切れ込んでいるのが特徴です。








 これはもうご存知のカワラナデシコです。
 足下の小さなピンクが可憐です。

 保護柵で囲われたお花畑です。
 伊吹山も例外なく、増加の一途をたどるシカやイノシシなどの野生動物から高山植物を守るのに大変な努力がなされています。

 ここではシモツケソウがきれいに咲いていました。


 キヌタソウも白い小さな花をたくさん咲かせます。

 名前の由来は実の形が砧(きぬた:かつて洗濯した布をたたいて伸ばした道具)に似ていることによる、といわれても、、、、


 右写真は本来のお花畑あたりから(今の季節は花はほとんどありません)山頂付近の山小屋を見上げたところです。写真の意味するところは、登山道の石、いや岩なのです。

 伊吹山の生い立ちをしらべるとここはかつて海の底だったことがわかります。そうです、これらの岩は石灰岩で、海底火山の力で海底が隆起して山となったのです。石灰岩は太古の海底生物からできたもので根気よく探せばウミユリなどの化石も見つかるそうです。
 そして伊吹山全体がこのような石灰岩でできており、登山道はほんの表面なのです。

 低いとはいえここは1300mありますので気温は単純計算でも下界より7~8度は低いはずです。






 さすがに太陽の直射日光の下では暑いですが、時折上写真のように雲が稜線を登ってくると一挙に涼しくなり山の気分がいっそう際立ちます。

 道端に可愛く咲いているのはツリガネニンジンです。



 伊吹山の山頂(とはいってもなだらかな丘状)には左写真のような標高を示した標識とヤマトタケル(大和武尊)の像がありました。
 
 伊吹山のヤマトタケル伝説とは古事記にも書かれているように、東征の帰途、伊吹山で牛のように大きな白猪伊吹山の神)と争って破れ、後に落命する記述があります。
 この事からこの像は慰霊のためであり近くの伊吹山寺山頂本堂に伊吹山之神「白猪」の像があったのも頷けました。

 またこの白猪から以前に観た宮崎駿の「もののけ姫」にでてくる乙事主(おつことぬし)を連想してしまいました。 


 山頂にあるお花畑です。当然のように保護柵で囲われていますが、景観に考慮して低く、幅の広いものが設置してありました。

 手前にシモツケソウ、中ほどにメタカラコウそして奥に白い花のシシウドとそれぞれの群生がみられます。
 帰路は下山専用の東コースを選択しました。
 このコースは狭く道が悪いので注意するように言われていましたが、幸い泥濘も無く無事通行できました。

 左写真は南側稜線にあったサラシナショウマの花ガラですがこうしてみると花が終わった後もなかなか美しい、、、、右端にトンボが二匹とまっています、早くも秋の気配?
 右もサラシナショウマの群生です。木陰にあったせいかまだ花が残っていました。








 ふと足下を見やるとホタルブクロです。



 前方左下の谷間にウバユリを見つけました。
 花が満開になる頃には葉が枯れてくる事が多いため、歯(葉)のない「姥」にたとえて名づけられたとか、、、、


 左写真はイブキトリカブトです。花は紫色できれいですが、もちろん毒があります。

 奥の黄色い花はマルバタケブキの群生です。
 ようやくにして前方に駐車場が垣間見え、そろそろ東コースの終点です。

 時間にして2時間強、無事ゴールの駐車場に到着です。

 先回は同じ夏休みではありましたが、小雨模様で寒さに震え上がった記憶がありますので、今回は期待ほどには涼しくなかったとはいうものの多くの花々が観られ悠々の時間を過ごすことができました。

 健康を維持してまた出かけてきたいものです。

2015年8月5日水曜日

高原ゴルフ

 8月に入って暑さは連日のものとなっていますが、今年もかねての予定どうり、友人の別荘で一泊しての高原ゴルフに出かけました。
 途中落ち合い、一台の車に乗り合わせて東海北陸自動車道をひたすら北へ高鷲(たかす)ICを目指しました。

 湿度にもよりますが、100m上がると約0.6気温が下がるといいますからこの地では平地に比べて5近く涼しいといえますし、多くの木々に囲まれて一層それが実感されてきました。見上げると東の長野県側では巨大な入道雲の発達が見られます。


 予定では別荘に立ち寄ったのち、近くの温泉で汗を洗い流し、郷土料理の店に出かけることになっています。
 
 ここ湯の平(ゆのひら)温泉は長良川のほとりにあり、源泉温度31.2ナトリウム炭酸水素塩・塩化物温泉だそうで、たしかに肌がきわめてツルツルになるのがわかります。
 さっぱりとしたところで「定次郎」へ出かけました。

 ここで郡上一揆について述べておきたいと思います。 
 郡上一揆(ぐじょういっき)とは江戸時代宝暦年間(1754)に美濃国郡上藩(現岐阜県郡上市)で発生した、約4年にわたる大規模な一揆でした



 この騒動の結果、老中はじめ 幕府指導者数人が免職、郡上藩主は国替となりましたが、このように、農民のみならず幕府、藩大量処罰されたのは他に例を見ません
 このとき農民側のリーダーのひとりであったのが定次郎で、2000年公開された映画『郡上一揆』では緒形直人がこの役をつとめています。
 そしてここのご主人の名が「定次郎」さんでお店の名も、、、、

 お店に入るとアケビの蔓で編んだランプシェード、八角時計の側に張られたレトロなビールのポスターなど時間を忘れさせてくれる雰囲気です。

 そして八重の白キキョウが飾ってありました。


 とりあえず乾杯ということで始まりましたが、別荘のオーナーである友人はわれわれの運転手を勤めてくれるためにアルコール抜きで、、、、感謝感謝です。
 なんといってもこれが無くては始まりません、岩魚の刺身です。裏にある生簀からの揚げたてを捌いたものです。

 次いでこちらが同じく岩魚の骨酒です。
 骨酒は本来は岩魚や鮎などの焼き魚で肉をとったあとの骨や鰭を再度火にかけてあぶり、少し焦がしたものに熱燗の酒をこれに注ぐことで独特の香味を味わうものですが、ここ岐阜県など中部地方では焼いた魚をそのまま燗酒に浸して賞味することも多いようです。骨酒の器も凝っています。

 あれこれ会話に花が咲き、最後はとろろ飯で仕上げです。定次郎さんご夫妻にお礼を言って店を後にしました。

 別荘は輸入丸太材(ログ)で造られた立派なもので、内装もなかなかのもので彼のセンスが光ります。



 翌朝は高原の空気を満喫したのち、朝食を摂るためにゴルフ場に向かいました。

 足下のアジサイもブルーがきれいです。






 今回もプレーした鷲ヶ岳高原ゴルフ倶楽部です。併設されたホテルの壁のモザイクが強いアクセントになっています。

 案内板に標高860mとありました。










 今日も日差しは相変わらず強いですが、さすがに空気はさわやかで、きもちのよいスタートです。
 ここはリゾートコースとはいえ距離も広さも十分にありますが、上り下りの多さとライのアンジュレーション、さらには冬の豪雪に鍛えられたラフの強さには散々泣かされました。




 午後になると流石に暑く、入道雲も高く、遠くでかすかにゴロゴロという音も聞こえましたが、メンバー4名とも無事ホールアウトすることができました。

 来年も是非、ということでお互い健康に留意しようと誓い合いました。