2014年6月16日月曜日

わが家のアジサイたち


 梅雨も真っ盛り、、、、とはいえこのところすごし易い日々が続いています。
 梅雨といえばアジサイというほどにあちこちで種々のアジサイが多く観られるようになりました。狭いわが家の庭にも何種類かのアジサイが花開いています。

  アジサイの原種は日本に自生するガクアジサイで、日本、欧米などで品種改良され、萼(がく)が大きく発達し全体を覆ったものがいわゆる「手まり咲き」とよばれます。

 上写真はガクアジサイ(額紫陽花)の萼の部分を接写したもので、全体像としては右写真のようになります。
 これは「隅田川の花火」と呼ばれているものです、ちなみに花は中央の緑色の小さなポツポツと見える部分です。

 この季節、山々には下写真のような花が多くみられますが、これもアジサイの仲間で、ノリウツギです。

 この花は友人が山から採取してきたものをいただいて、わが家の庭に移植したものです。自然のままのシンプルな姿もまた美しいです。
 この名の由来はかつて和紙を漉くときにこの木の樹液を使ったことによるものです。

 野生のアジサイといえばわが家にはもう一種類あります。

 左写真はヤマアジサイの一種、シチダンカ(七段花)です。この花は数年前、神戸の六甲山ホテルでいただいてきた二本のうちの生き残った一本ですが、 幕末の頃にオランダから来日したドイツ人医師シーボルトまとめた「日本植物誌」にスケッチで記録されていたのがシチダンカです。

 その後、日本国内で130年間にわたって、これに該当する植物が見つからず、“幻の名花”とされていましたが、昭和34年偶然にも六甲山のケーブル沿いで発見され、専門家の同定でシチダンカであることが判明したものです。


 この花の名前の由来は、開花から落花まで、いく段にもわたって花の色が変化するところにあるとか、、、、

 右写真は、オランダのライデン大学植物博物館から東京大学総合研究博物館寄贈されたアジサイ標本より、、、、
 シーボルトはアジサイそのものをオタクサHydrangea Otakusa Siebold & Zucc.としていますが、この名は妻としたの愛称(オタキサン)であることはよく知られています。




 こんな花もありますが、やはりガクアジサイ、、、、
 アジサイといえば右写真にある、梅雨やカタツムリとあわせて画題などによく用いられる「手まり咲き」が一方でポピュラーです。
 アジサイの花の色は、花言葉の「移り気」「浮気」「変節」にあるように種々変化するのがいいのですが、わが家ではきれいなブルーが再現されず、なぜか赤色系になってしまいます。

 アジサイの花の色はアントシアニン系の色素によるもので、よく土壌が酸性なら「青」アルカリ性なら「赤」といわれていますが、それほど単純なものではなく、土壌の酸性度によって吸収されるアルミニウムイオンによるらしく、色のコントロールは難しそうです。

 左写真は、「アナベル」とよばれる西洋アジサイで北米産です。この花は白から始まり、徐々に淡い緑色になります。
 花は終わってもその形を残すので、ドライフラワーにもなるようです。

 そして下写真はおなじく北米産の「カシワバアジサイ」です。
 同じ北米産だけあって花はよく似ています。

 名前の由来は葉の形がカシワ(柏)の葉に似ているところからきていますが、花の形が他のアジサイが球形であるのに対して、円錐状であるのが花の大きさとあいまって、際立った特徴です。

 庭にはこのほかにも、いわゆる「普通の」アジサイが2株ほどあるのですが、剪定時期が悪かったせいか今年は花芽もつかず、葉っぱのみ青々と元気に繁っています。

 これらのアジサイたちが咲くと、季節はもう夏なのです、、、、

2014年6月7日土曜日

ワンコイン USB-RS232C ケーブル

 左写真は、中国の上海からはるばる約2週間かけてやってきた USB-RS232C ケーブルです。

 USB-RS232C ケーブルについては先日のブログでアップした「 RS232-USB シリアル変換ボックスの製作」と同様な目的で使用します。すなわち RS232C のインターフェースを持った機器やワンチップマイコンとの信号の授受を RS232C の入力端子を持たないパソコンで、 USB 端子を代わりに使用しておこなう変換ケーブルなのです。

 ただそれだけでは何の話題性もありませんが、たまたま ebey を観ていたらこのケーブルがなんとワイコイン(日本円)で出ていたのです、それも free shipping(送料込み)です!!!ということでためしに購入したのが事の顛末です。

 さっそくモノはためしということで製作中の AVR 回路( arduino data logger )に繋いでみました。

ターミナルソフトは「 teratermpro 」です。
 パソコンのOSは Windows 7 ですが、USB ポートに差し込んでも device driver を自動ではインストールしてくれませんでした。商品は多少丈夫な茶封筒に本体のみ(上写真のまま)同封されており、他にはCDはもとより説明書にいたるまで何一つ同梱されていません。
 会社名もわかりませんでしたが、本体に「 HL-340 」と刻印されているのを頼りにネットで検索したところ device driver のダウンロード先が複数見つかり、安全そうなところからダウンロード、インストールし、結果「使用可能」のメッセージが出ました。

 ところが一難去ってまた、、、、

 ターミナル画面上には上写真上に見られるように、なにやら怪しげな文字列が、、、、でも、表示されればこの USB-RS232C ケーブルは正常に動いているといえそうです。
 これまでの経験から、おそらく信号が反転しているとにらんで超簡単なTrによるインバーター(左図上)を AVR の TxD とケーブルの間に入れたら上写真下のように一件落着でした。


 このあたりについては「ChaNさん」のホームページにある「 RS-232C - TTLレベルの簡易変換方法 」にくわしいですが、参考までに掲載されている回路を左図下に挙げておきます。

 右写真は、ブレッドボード上に組んだ AVR 回路( arduino data logger )から信号をとりだしているところですが、この写真では右下の白丸で示したように上図の「ChaNさんのページより」と示されているCMOSによる変換器(以前に作成してあった)をつかっています。

 さて、とりあえず使用可能になったところでこのケーブルの正体を推測してみました。本体内部には小さなプリント基板とそれに乗ったIC(ポッティングされていて型番不明)がありますが、全体がブルーの樹脂でモールドされているので分解もできません。


ただネット上の情報からこのIC WCH 社の CH-340 ではないかと思われます。データをダウンロードして USB-RS232C  への応用部分を挙げたのが左図です。
 これによれば RS232C の DB9 ソケットには RxD,TxD,GND の3本しか接続されていないようです。(DTRもでてました 上の応用は参考のみに、、、、)

 さらに応用回路では信号が負電圧まで振れているように見えますので念のため確認してみたのが右写真です。期待に反して? USB-RS232C ケーブルの TxD からは 0~5VでのいわゆるTTLレベルで振れていることがわかりました。
 またFTDIのICであればソフトで入出力の反転、非反転を自由にセットできるのですが、今回の CH-340 チップでは詳細不明です。

 とはいえ実用になりそうな、これだけのものが送料込みでワンコインとは驚きでした。ちなみに国内のネットでは同じものとおぼしきモノはコインを10枚前後必要とするようです。