2021年7月7日水曜日

梅雨前線のニッコウキスゲと富士山と

  今年の梅雨は随分早く始まって比較的穏やかであったのですが、このところあちらこちらで災いをもたらしています。

 そんな中、「今年のニッコウキスゲ詣では中止ですか?」とのささやき声が耳に残っていました、、、、ということで梅雨前線が停滞しているにもかかわらず、ホテルへ予約電話をしてしまいました。

 幸い空き室があったので、曇り空にもかかわらず出発です。往路はそれほどの雨にもならず、例によって昼食のためにお定まりのガムラスタンへ到着です。
 スゥエーデン国旗の出迎えは常ですが、今回はヤマボウシの花が満開です。

 今まであまり気づかなかったのですが、アプローチの両側にベリーBerry;小さくて多肉で、食用にもなるような果実の総称の木が何本か植えられていました。

 右写真はジューン・ベリー、下写真はレッドカラントです。










 でもガムラスタンの料理には使ったことはないとはご主人の弁。


 この店のメニューは右写真にあるように2点だけ、その上料理は何十年も全く変わりません。
 さすがに毎日は??ですが、年に何回かは食べてみたくなるのはなぜか不思議です。

 オーダーするのは、決まってヴィンヴェリーで、メインディッシュは肉ですが、ここのところその量の多さを持て余すようになってきました。







 店内は天井の高いログハウス風で、落ち着いた雰囲気で長時間いても飽きることはありません。
 右写真のように、売店には北欧のグッズなどもあり、いい感じです。

 お客さんはなじみの人が多いみたいです。

 十分に時間をかけ、久しぶりのスゥエーデン料理を堪能した後、ニッコウキスゲに会うために車山に向かいました。
 このような天候では明日の天気は全く分かりませんから、、、

 一気に大門峠を越え、白樺湖と蓼科山が一望に見渡せる、お気に入りの場所にやってきました。

 雨はほぼ止んでおり、お山も頂上にほんの少しだけ帽子のような雲を被っただけできれいに見渡すことが出来ました。





 さすがに今日のような雨模様の日は車は少なく、駐車場に着いたときは人影も見かけず、ニッコウキスゲはハズレだったかと一瞬思いました、、、が、車を降り斜面を見上げると疎らではありますが黄色い花があちこちに見受けられました。(右写真)







 この地点からは蓼科山も雲に覆われてよく見えませんし、全盛期には一面に咲いたニッコウキスゲの黄色い絨毯が見られるはずなので少し寂しい景色です。

 でも咲いたばかりの無垢なニッコウキスゲは本当にきれいです。

 周りには、右写真のような蕾があちこちに開花の時期を待ち構えていました。 

 サクラの花の開花に例えれば、1分咲きとでも言ったところでしょうか、でも、なんの情報もなく突然やって来ての結果ですから、見られただけで十分満足です。


 雨が大降りにならないうちに、、、と、急いで駐車場へ戻り、ホテルに向けて帰ろうとした矢先、何かを感じました。
 左側から下がってくる八ヶ岳連峰の稜線と、右側の南アルプスに挟まれたところに神々しく見えているのは、そうです富士山なのです。

 この地には過去50回は来ているとおもいますが、なかなか富士山を見ることはできず、ほんの数回のみです。しかもこの天候で、、、、しばし雨も忘れて見入ってしまいました。

ホテルの庭にもニッコウキスゲが植えてありました。(許可を得ているそうです)
 山で観られなかったお客さんへのサービスでしょうか、でもここのニッコウキスゲは山のそれと比較して大きく、生育も良いようです。そしてより暖かいせいか既に盛りは過ぎていました。

 ホテルでのディナーは、ガムラスタンでのヘビーなランチの名残のせいであまり進みませんでしたが、腹ごなしも兼ねて近くの沢へ蛍狩りにでかけました。


 連日の雨で流されてしまったのではないか、、、とは杞憂で、数こそ多くはなく、乱舞とはいきませんでしたが、デュエットかカルテットほどのきれいな光を見せてくれました。







 一夜明けて、食べすぎのせいか、あまりよく眠れませんでしたが、早朝の温泉入浴でリフレッシュし、少し軽めの朝食です。(上写真)


 ほとんど衝動的ともいえる今回の蓼科行は、梅雨前線の真っただ中での行動であったとは言うものの、幸いに雨も小ぶりで、ガムラスタンのランチ、ニッコウキスゲ、富士山、蛍狩り、温泉、、、と久方ぶりにに楽しむことが出来ました。

 疲れが出ないように、、、とて、2日目の昼食を我が家で摂る、といった駆け足旅行でしたが、無事成し遂げられたことに感謝、感謝です。