2012年5月29日火曜日

我が家の春の庭花 その3


 今回は「クリスマスローズ」です。例によっていろいろ調べてみました。
 原産地はヨーロッパ、地中海沿岸、西アジアと広範囲に多くの種類が見られるようです。

 学名は「ヘレボラス(Helleborus)、キンポウゲ科クリスマスローズ属」という事になっていますが、冬場の花の少ない時期に咲くということと、その可憐さが人気で、かつ交配も活発でいろいろな種類のものがあるようです。
 名前のローズは「バラ」とは何のかかわりもなく、単に「クリスマスの時期に咲く、バラのよう花」と理解するのが、、、、、、
 このクリスマスローズの学名である Helleborus は、ギリシャ語の helein「殺す」と bore「食べ物」に由来しているらしく、毒を持つ植物であるということが分かります。 クリスマスローズよ、お前もか、、、、



 このようなギリシャ語の語源をたどるとき、なんとなく「大いなるドラマ」を連想してしまいます。 ただ直接食さなければいいようで、薬草として用いた、という説もあるようです。

 クリスマスローズの花言葉としては、「追憶」「スキャンダル」「私を忘れないで」「慰め」などあるようですが、庭に咲く花を眺めているとそれぞれの花言葉に納得してしまうほどイメージが重なります。



 さて我が家の庭には、家人の丹精によって、この花があちこちに咲き乱れます。かつて植えた庭木もほどほどに成長し、クリスマスローズにとって心地よい半日陰もそこかしこ、、、、、そして花咲き、実り、種がこぼれ、毎年季節には可憐な花々を楽しむ事が出来ます。


 花の色は白、ピンク、濃い紫(上写真)などありますが、何代も世代を経たものは、例にもれず中間的な色になっていくようです。  また我が家には、少し変わったクリスマスローズ「フォエチダス(フェチダス)」もあります。
 フォエチダスはイギリスはじめ西部ヨーロッパに自生しており、木立クリスマスローズとも呼ばれ、高さ40cm1mになる有茎種のヘレボラスとのことで、花は小さめで地味な、薄緑の釣鐘のような花をつけています。



 クリスマスローズはその名前、姿、花言葉などどれをとっても穏やかなやすらぎを感じさせてくれます。
こんな季節に庭へテーブルといすを持ち出し、家人とランチをとる時間はまさに至福です。


    (続く)

2012年5月21日月曜日

金環日食は残念ながら、、、、


 2012年5月21日は待ちに待った金環日食が観られる日です。前日の天気予報は残念ながらかなりの確立で「曇天」とか。

 結果、幸か不幸か、金環日食が観られる時間帯15分ほどがだめでしたが、前後は日食を観測できました。

 写真は、これからお話しする手作りフィルターを左手に持ちながらの片手撮影なのでボケボケです。




天気予報も芳しくなく、専用メガネもなんとなく買う気にならず、ふと思い立って少年時代に作ったロウソクによるガラスフィルターをトライしてみる事にしました。(私はある程度の経験と知識がありますが、皆さんはまねをしないようにしてください。)



 ガラス板を水平に保持し、下からロウソクの炎を当てます。(左写真)すすを作るには炎の下のほうを使います。(還元炎)右が出来上がりです。書で使う墨も同様にして作られます、そう、奈良のものが有名です。

(左写真)は出来上がったフィルターのチェックをしているところです。かなり強力な光もほとんど見えないくらいに、何度も何度も幾重にもすすを重ねた結果です。これくらいにして置けば安全でしょう。

 (右写真)は使った後、すすをティッシュでふき取っているところです。簡単に取れますが、すすをあちこちに付けないように、超微粒子ですので洋服などに付けるとなかなか取れません。





日食は、木洩れ日でも観察できます。たくさんの三日月状の影があるのがわかります。

 朝のほんの一時の出来事でしたが、遠い昔の少年時代の興奮を思い出させてくれました。 


2012年5月20日日曜日

我が家の春の庭花 その2


 その2は「ツバキ Camellia」からです。我が家には「サザンカ」もありますが、この季節にはもう終わっています。ツバキには日本原産のもの(ヤブツバキなど)と中国、ベトナムなどから入ってきたものがあるようです。

 またヨーロッパに渡ったツバキはあたかもバラの花のように華麗に変化したものが多いですが、日本では茶花の侘助のように楚々としたものも好まれるようです。

 ツバキは日本女性の美しさのように言われますが、花言葉も「完璧な魅力女性らしさおしゃれ控えめなやさしさ完全な愛」などがあるようです。そうですね、資生堂のシンボルにもなっています。

 写真では「満開状態のクローズアップ」と「早朝の光に浮かび上がるツバキ」で遊んで見ました。





ふと庭の隅に目をやると、赤色も鮮やかに「マンリョウ 万両」の実が目に飛び込んできました 花ではありませんが、そのきれいな色に免じて一枚カシャッ、、、、庭には「センリョウ」もあるのですが、この時期もう実はありません。 ところでセンリョウマンリョウ見分け方がわかりますか? センリョウは葉の上の方に実をつけ、マンリョウは葉の下に実をつけます、覚えておいてください。


 「ヒヤシンス」は毎年顔を出してくれる常連さんです。左の写真はシッカリ花を付けてくれていますが、右下のそれは花が疎らです。単に痩せているだけかと思ったら、ローマンヒヤシンスと称し?結構人気者のようです。(原種に近い?)
 対するはダッチヒヤシンス(オランダで改良された?)とか、、、、ヒヤシンスの原産地は地中海北東部だそうですから、理解できるような気がします。ほかにピンクもあったはずですが、、、、、






 ヒヤシンスの花言葉は「運動、競技勝負悲哀」などとありました。関連性がわかりません???
 出典をしらべてわかりました。キーワードは「ギリシア神話、アポロ」です、、、、
 左上の写真を拡大してみてください。蜘蛛も春とて活動開始です。




 ちょっと大きめの石に身を摺り寄せて咲いているのは「ヒマラヤユキノシタ」です。
 その名のとうり、ヒマラヤ山脈周辺周辺(アフガニスタンから中国にかけて)の原産で、毎年元気な姿をみせてくれます。
 花言葉に「秘めた感情忍耐順応」とありますが、ヒマラヤからの連想そのものです。でも、この花はいつも、見るものを元気にしてくれるような気がします。





 少し変わった花を紹介しましょう。「タンチョウソウ 丹頂草」別名「イワヤツデ 岩八手」です。原産は中国東北部、朝鮮半島北部渓谷・岩場などの湿った場所に生育するようです。花が伸びて咲く様子を丹頂鶴にみたてたのが名前の由来とか、、、また、岩場に生え、葉がヤツデに似ていることから岩八手とも呼ばれています。
 花言葉は「気品が高い、愛嬌」とありました。たしかに花が咲いている様子は凛としていて気品が感ぜられます。






 今回の最後は「アネモネ」です。和名を「牡丹一華(ぼたんいちげ)」といいますが、アネモネが一般的です。ちなみに「一華」は一茎に一輪の花を咲かせるという意味だそうです。
 地中海沿岸地域が原産地で、日本には明治時代に渡来多くの園芸種が生み出されています。花言葉は清純無垢はかない恋












 とはいうものの、茎を折ったときに出る汁に触れるとその中にプロトアネモニンという毒性成分があり、皮膚炎水泡を引き起こすことがあるそうです。
 花言葉とはうらはらで、さしずめ「きれいな花には毒がある!!」ということでしょう、くれぐれもご注意あれ。


   (続く)



2012年5月15日火曜日

我が家の春の庭花 その1


 今年はずいぶん遅くまで寒さが残り、我が家の春の庭花も例年にくらべ遅い開花でした。
 前出の「お気に入りレンズと庭の花」(1)(2)(3)(4)のようにして徐々にアップしていこうと思っていましたが、4月の声を聞くまもなく、花々は先を争うように短い期間で次々と咲き撮影するのがやっとという有様でした。
 5月の連休も終わり、花々も一段落となりましたので、撮りためた写真を出来るだけ順を追って何回かに分けて整理していきたいと思いますが、このタイトルでまとめましたので、以前と同じ写真も使ってあります。またお約束どうり写真をクリックすると拡大されます。そして元に戻るには画面左上の左向き矢印()をクリックしてください。

 撮影レンズは主にCANON MACRO LENS EF 100mm 1:2.8CANON ZOOM LENS EF 24-105mm 1:4 L を使い、加えてこれまでご紹介したもの等等も使っています。



 先ずは「カンアヤメ・寒菖蒲です。花言葉は真心地中海から西アジア原産だそうで、冬から春にかけての長期間、薄紫色の美しい花を咲かせます。ほかの花のない時期でも色が地味なせいか、存在を意識させることなく慎ましやかです。いつだったか雪化粧の庭にこの花を見つけ、その美しさに息を呑みました。








 つぎは「クロッカス」です。くわしくは前述のブログをご覧ください。







 ついで「スイセン」です。


 狭い我が家の庭ですが、スイセンは形や色の異なる何種類かがこれも毎年順序良く咲いていきます。一番先に白い小さな花を付ける野生種?のスイセンはそのふくよかな香りとともに春を告げてくれます。



















 スイセンについてのもう少し詳しい説明はここにあります




















 今回の最後は「スズランスイセン・鈴蘭水仙」です。姿がスズランのようですが違います。スノードロップでもありません。やはりヒガンバナ科のスイセンの一種だそうです。別称、スノーフレークとも言うそうでなかなか紛らわしいですが、姿は美しく、楚々とした感じが大変に良いです。地中海沿岸原産で花言葉は「皆をひきつける魅力」。  (続く)


2012年5月3日木曜日

定電流負荷装置の製作


 連休のさなか、ふと思い立って定電流負荷装置を製作しました。定電流負荷装置とはその名が示すように供給する電圧にかかわらず、一定の電流を消費させるもので、電源関係の回路を実験する際に便利なものです。もちろん電流値は自由に設定する事ができます。

 先ずはスペックの決定です。

 ・供給電圧は真空管回路も念頭に入れ、500V以上。
 ・消費電流は0-1A、0-100mAの2レンジとする。
 ・電流値はダイアル直読とする。(10回転ヘリカルポテンショメータ(抵抗)を使用する)
 ・出来るだけ小型にする。一番の懸案は熱設計です。たとえば100Vの電圧を100mAの電流で消費させた場合10Wの熱を発生します。この熱を逃がさないと負荷素子(今回の場合はFET)は破壊されてしまいます。といって教科書どおりにすれば放熱器のお化けになってしまいかねません。今回は小型のファンとアルミのフィンつき放熱板を使用しました。

 回路はきわめて簡単なもので、TL431によって作られた基準電圧と電流測定用の1.2Ω抵抗に生ずる電圧をLM358オペアンプで比較し、その出力でパワーFET(2SK2726)をオン・オフさせるものです。電流値の設定は、2kΩのヘリカルポテンショメータで基準電圧から比較電圧を決めてやれば、そのままダイアル値が電流値直読になります。レンジ切り替えはヘリカルポテンショメータに与える電圧を抵抗で切り替える事で対応できました。


 左写真に使用した主なコンポーネンツを示します。
・左がパワーFETの2SK2726です。Hitachi製で耐圧500V、最大電流7Aです。
・中央はオペアンプのLM358です。オリジナルはNS(ナショナルセミコンダクタ)で単電源でも使える汎用オペアンプとして一世を風靡し、セカンドソースも多くあります。少し古くなりましたが、私が使う用途には十分で、@¥20はすてがたいです。
・そして右がオリジナルはフェアチャイルドのシリーズレギュレータTL431です。回路図のようにカソードとリファレンスをつなげば、即2.495Vの基準電圧が得られますし、抵抗を付加すれば、36Vまでの任意の値が得られます。これがなんと@¥10で、この汎用性とコストで私の電子工作の電源回路には多用されています。
 そんなわけで、これらのコンポーネンツは手元に多数あって、すぐに製作にかかれるのが自慢なのですが、秋葉原や大須アメ横に出かけるたびにガラクタがふえるのが難点です。

 右写真がケースに入れて調整中の定電流負荷装置です。左上に装置作動用のDC12V電源がプラグから供給されているのが見えます。中央上のレンガ色の円筒状のものが2kΩのヘリカルポテンショメータで、右側にある10回転ダイアルにつながっています。左下には被負荷用の入力端子(赤・黒)が見えます。放熱器は本体と離してあるので見えません、下の写真を見てください。


 下の写真は完成した定電流負荷装置を作動させているところです、見にくいですが、ダイアルは600にセットしてあり、マルチメータの電流測定値は0.60151Aを示しています。このように細密な電流測定の時には電流計を挿入すればいいのです。(ダイアル指示値のみでも1%には収まっています。)

 写真ではダイアルの左にあるスナップスイッチは上に倒してあり、赤いLEDが点灯していますが、これを下に倒すと黄色のLEDが点灯しマルチメータの電流測定値は0.060,,Aを示します、そうですこれはレンジ切り替えスイッチです。1A以上および、10mA以下のときはブレッドボード上に仮で組めばいいでしょう。


 今回は急ぎの製作にしてはなかなかコンパクトに出来、満足しています。