2014年5月25日日曜日

バラが咲いた バラが咲いた

 ♪バラが咲いた~バラが咲いた~ ♪ はおよそ50年前の歌ですが、今年も家人の丹精あって、わが家の庭にもバラの花が咲きました。
 ばらはその色・形・香りなどから花言葉が「愛と美」を中心に数多くあるように、私たちを幸せな気持ちにしてくれます。
 原産地はチベット付近で、北半球の温帯に自生したものが広く伝わったとされています。(南半球にはなかった)

 「中世ヨーロッパではバラの美しさや芳香が「人々を惑わすもの」として教会によってタブーとされ、修道院で薬草として栽培されるにとどまった。」とされていますが、以降急速にひろがっていきました。
 有名なルドゥーテに「バラ図譜」を書かせたナポレオン王妃のジョセフィーヌも大変なバラ愛好家であったようです。

 右・左写真はわが家で最初に花開くバラですが、名前は不詳です。家人が友人からいただいたものとのことですが、大変丈夫で、香りもよく、わが家からまたあちこちにお嫁入りしています。
 家人がたまたまこのバラでジャムを作ったところ大変おいしくいただけました(もちろん無農薬です)。これに気をよくしてほかのバラでもトライしましたが香りもなく、渋くてNGでした。

 そうは言っても丈夫でおいしいだけではありません。さすがバラはバラで、咲き始めは凛として美しいです。(右写真)

 バラの殿堂入りという言葉を耳にしたことがあります。イギリスのロンドンに本拠地を置き世界40カ国の「バラが加盟する世界バラ会連合が3年に一度開く世界バラ会議」で選考されるとか、、、、

 ちなみに「世界中のどの環境でも育てやすく、人類普遍の美意識」という選考基準によるらしく現在殿堂には15種類があるようです
 わが家にも殿堂入りしたバラが2種類あります。

 そのひとつは「アイスバーグ(Iceberg)」(氷山の意味)です。 右下写真)ドイツの産で別名のシュネービッチェンSchneewittchen)」は白雪姫の意味ですが、こちらのほうがより似つかわしい、、、、

 もうひとつは フランス・ルネサンス期を代表する詩人、ピエール・ド・ロンサールにちなんで名づけられた、そのままの「ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)」です。(下および冒頭写真)
 さすがにこのバラは美しくフランス王朝時代のイメージを彷彿とさせます。

 ただ何故か虫に弱く、今年も蕾の時期にほとんどの蕾が虫に刺されてダメになってしまいましたが、この花はかろうじて生き残ったものでいささか元気がありません。でもそれはそれでまたいちだんと風情が、、、、


 右写真は今年になってようやくアーチの頂上にまで達したつるバラです。さすがにこの高さにまで達するとたくさんの花をつけて存在感があります。ちなみにジャムにし損ねたのはこのバラです。

 左写真は庭のあちこちで咲いているミニバラの一つです。このようにシンプルな花もまた一興です。

 花は一般にそうですが、これらのミニバラも朝日を浴びているときがきれいに見えます。
 ほんの一部の種類しかない、
わが家のバラを見ていても幸せな気持ちになるのですから、バラが世界中のいたる所で咲き誇り多くの人々に愛し続けられているのも理解できるような気がします。

2014年5月21日水曜日

AVRISP mkII クローン製作

 前回に引き続き同じような製作記録です。
 今回は私が普段用いている Atmel 社のマイクロチップである AVR にプログラムを書き込むためのプログラマーのお話です。

 関連するお話は過日の私のブログ、AVR と Arduino  (1) や AVR と Arduino  (2) などがありますが、今回製作を試みたのは、ご本家 Atmel 社から出されている AVRISP mkII という純正プログラマーのクローンなのです。

 左写真中の左が本物、右がクローンです。姿かたちは違いますが、機能は同様に働きます。すでに本物を所有しているのに何故クローン?それは聞くだけヤボ、、、、
 
 製作に当たってはいわゆる仏様(本家と同様なチップ)とそれを作動させるべき魂(ソフト(ファームウエア))が必要ですが、それらの情報はネット上で多く見られます。

 右上写真にそのチップ( AT90USB162 秋○で入手)を示しますが、TQFP32 という約7mm角の小さな本体から32本ものピンが出ており、とても直接配線はできません。
 プリント基板を起こす手もありますが、今回は補助基板を用いました。それでもピン間の半田ブリッジによるショートのないことを念入りに調べます。(左上写真)

 回路図とファームウエアは Manekinen DIY というポーランド?のサイトを参考にしました。
 回路図をよくみるときわめてシンプルなのがわかりましたので、自作用にアレンジしてわかりやすく書き直したのが、左図です。ですから、電圧は5V単一で、ポートもPDIを省略してあります。( 3.3V 対応やPDIポートの増設は容易ですからまたそのときに、、、、)

  右写真は完成した AVRISP mkII clone です。全体の構成は前回の「 RS232-USB シリアル変換ボックス」と同様ですので作業は比較的容易でした。
 左がUSBポート、右は従来からの「ISPポート」(上側)に加えもう一つ今回の目的である「TPIポート](下側)を備えています。

 ハードができたところでいよいよ魂であるソフト(ファームウエア)を書き込みます。
 ありがたいことにこの AT90USB162 というチップはUSBでパソコンにつないでやればプログラマーなしで直接プログラムを書き込むことができます。

 参考のためにその方法を挙げておきます。
 事前に Atmel 社のホームページから「FLIP]という書き込みソフトをダウンロードし、インストールしておく必要があります。

 ・あらかじめ書き込むべきファームウエア( AVRISP-MKII-avrdude.hex )をわかりやすいところにおいておきます。
 ・次に AVRISP mkII clone ボード上のジャンパーピン(回路図中赤丸で示したHWB)にショートプラグを差し込んでショートさせておき、ボードをパソコンにUSBケーブルで接続します。
・つぎにボード上のリセットSWをおします。
・パソコンがボードを認識したのちに「FLIP」を立ち上げます。(左上図)
・ メニューバーのDeviceで AT90USB162 を選択。
・同じくFileから先ほどの AVRISP-MKII-avrdude.hex 指定して、
・SettingからUSBをオープンします。

・以上ができたら、左下のRunをクリックしてファームウエアを書き込み、右下のStart Applicationボタンを押して、、、、ハィご苦労様でした。
・USBケーブルを抜いてパソコンとの接続を切り離した後にボード上のジャンパーピン(HWB)のショートプラグをはずして再度パソコンを接続して、デバイスマネージャーを開いてみると、、、、右のように AVRRISP mkII と認識されています。

 ということで今後 XMEGA シリーズや tiny10 などといったAVRにも書きこめる環境ができました。メデタシ メデタシ、、、、

2014年5月19日月曜日

RS232-USB シリアル変換ボックスの製作

 左写真は私が主に使っている、2台のパソコンを裏面から見たものです。
 右がメインで windows 7 、左がサブでwindows XP と linux(ubuntu) を別々のHDDに載せてあり、どちらかを選択して立ち上げるようにしてあります。

 今回は RS232 と USB のポート関連です。数年前までのパソコンにはパラレルプリンターポートと RS232 ポートは必ず装着されていました。そして、それ以降のパソコンには USB ポート主体となり、パラレルプリンターポートや RS232 ポートといったいわゆるレガシーポートは廃止されてしまったのです。

 それでも機種によっては、マザーボード上にそれらポートの端子が装着できるようにプリント配線がされているものもありますが、まさに絶滅状態で、レガシーポートを持ったパソコンは性能は落ちるものの私たちにとってはそれなりに貴重な存在なのです。

 パラレルプリンターポートもかつてのセントロニクス規格の双方向性のものはほとんど皆無で、その名のとおりプリンターを制御するための簡単なものですし、いまどきのプリンターもほとんどが USB ポートで動くようになっていますので問題はないでしょう。

 一方 RS232 ポートはかつてコンピュータの黎明時代?に右写真のテレタイプ端末をはじめ多くの機器との接続に使われてきており、いまでも PIC 、AVR などマイクロチップの開発には欠かすことができません。

 そういった背景を捉えて英国の Future Technology Devices International Limited 社は RS232 の信号を USB に変換するICを開発し、今では世界標準になっているといっても過言ではありません。

 今回はこの素子 (FT232RL) をつかった RS232-USB シリアル変換ボックスを製作してみました。

 回路図を右に示しますが、これは初期の arduino NG というボードに採用されたものの引用です。
 FT232RL の RS232 用のピンを右図中の右上に示すように RS232 9ピンソケットへ接続してあります。また右下には RS232 ケーブルのコネクターの写真を掲載しておきました。

 変換ボックスの製作に使用した主な部品を左写真に示します。
 左はケースに使用する小型のプラケースで、百均で4個百円で購入したものです。半透明で中が少し見え加工も比較的容易で気に入っています。
 つぎは秋○のガラスエポキシ製小型スルーホール基板で、使いやすく、たまたまサイズが前述ケースにぴったりです。

 その右が三種類の基板用コネクターと FT232RL をのせた補助基板です。
 右写真はその三種類の基板用コネクターをつけた基板と加工済みのケースです。

 収まり具合を見たのが左写真ですがわれながらいい感じ、、、、

 そしてすべての部品を取り付けた基板です。赤の LED は電源ON表示、緑と黄色の LED は RS232 の送信、受信のモニターです。

 上側の黒色の5ピンx2列のボックスコネクターは正規の RS232 コネクターの代わりに、手軽に実験に使うためのものです。

 10ピンのうち1~9ピンまでは正規の RS232 コネクター(1~9ピン)のピン番号とあわせてあり、最後に余った10番目のピンは+5Vを実験ボードなどに供給するもので、この工夫は私の自慢です。

 左写真はAVRマイコンを乗せたブレッドボードにボックスコネクターからの線を接続しようとしているところです。ブレッドボードから下に伸びているのはAVRマイコンをプログラムするためのISP接続線です。

  右写真は左側に USB ケーブル経由でパソコンの
 USB ポートへ接続し、右側に RS232 ケーブルで対象機器に接続しているところです。以前は接続するためにはあらかじめデバイスドライバーをインストールしておく必要がありましたが、今ではコンピューターの指示どうりにやれば下の写真に示すようにあらたに COM1 というポートが作成され、表示されます。

 またポート番号はこの赤い四角で囲ったポートマークをダブルクリックしていくと変更されますし、ボーレートなどの条件設定も行うことができます。

 完成後ふと思い立ってebayを覗いてみて驚きました。

 かたちこそ異なりますが、右写真のような RS232-USB シリアル変換ドングルがなんと香港からの送料込みでたったの$1.00 、、、、

 とはいっても私にとってモノつくりは値段以上の価値があります、、、、でも自作はオウンリスクにてお願いします。

2014年5月6日火曜日

Linux を導入しました

Windows XPのマイクロソフト社によるサポートが、この4月9日(日本時間)で終了して以降、右下写真のような警告?タブが現れることしきりです。

 使い慣れたOSですし、リスク覚悟でしばらく使っていこうと思っていた矢先、早く新OSを購入しないと大変なことになりますよ!!私にとって大きなお世話以外の何物でもありません。

 この連休中に意を決してマイクロソフトからの決別が可能かどうかを試みました。
 そうです、Linux の導入です。
 Linux は OSの歴史上忘れることのできないあの Unix の DNAを受け継ぎ、1990年代のはじめにフィンランドのヘルシンキで誕生した伝統ある OSなのです。
 Linux には以前から興味を持っており、かれこれ10年ほど前に、Linux のディストリビューションの一つである Fedora Core を試したことがありましたが、当時はまだまだの感があり中断していました。

 つい最近になって本屋さんで右上の「日経Linux」なる雑誌を目にして購っておきました。Windows XP 問題で古くなったパソコンに Linux を導入すると言ったコンセプトが徐々に進展していたのです。当時と異なって、現在では Linux は Android 系のスマホやタブレットをはじめ様々な分野で広く使われています。

 冒頭左上に今回 Linux をインストールすべきパソコン( NEC MY18L/E4 )
を示しました。

 これは以前にこのブログで紹介した「我が家の windows XP 問題への対応」の  Hp Compaq 6005 Pro USDT (Windows 7)  にメインの地位を譲るまで主役であったもので、1.8GHzのクロックで働くPentium Dual-Core E2160 は Linux をインストールすべき母体として十分なものでしょう。

 作業手順としては、HDD を別途用意し、これまでの HDD と交換しました。そのまま上書きしてもいいのですが Windows XP を再度使うときのために古い HDD は保管します。

 つぎに、上写真のように BIOS のメニュー中の Boot Device Priority の最初に CD/DVD Drives を指定します。そして「日経Linux」の付録DVDをセットして再度スタートさせます。
 途中指示に従ってインストールすべき Ubuntu 13.10 を選択してやればあとは自動的に実行されます。

 そして右写真のように無事立ち上がりました。

 Ubuntu は Linux のディストリビューションのなかで今最も旬であるもののひとつです。13.10は 2013年10月版という意味でで、現在は 2014年4月版である Ubuntu 14.04 が最新版ということで、直ちにアップグレードしました。(左写真は作業中)
 ありがたいことにこの版(Long Term Support版)は2019年4月までサポートされますし、必要とあればいつでも最新版にアップグレードしていけばいいのです。(もちろんこれらは全て無料)

 遅まきながら、Windows から離れて何か問題が生じないかを予め考えたことを挙げておきます。
 私達が日常パソコンでよく使うソフトは、
 1.検索 2.電子メール 3.文書作成(いわゆる Word Exel さらには PDF )
 4.写真ビューアー・編集 
ではないでしょうか。

 ここで重要な位置を占めるのは GooglChrome です。いわゆるクラウド型とも言えるこのブラウザーは世界中どこからでも、どのパソコンからでもつながりますし、まだ十分でないながらもクラウド・ストレージ( Google Drive )さえも持っています。事実私が愛用しているNexus 7 からもメールボックスにアクセスできます。いまやマイクロソフトのIE(インターネットエクスプローラ)は、はるかに後れを取ってしまいました。ということで1.と2.はクリアー。

 私が Linux の導入を最終的に決意したのもこの GooglChrome が使えるとわかったからです、どうもデフォルトの FireFox はつかいなれていないし、、、、
 右は無事 GooglChrome を立ち上げたときの画面です。たまたまこの日はオードリー・ヘップバーンの生誕85周年だそうで、、、、

 3.については標準で LibreOffice があり マイクロソフトの Office に対応していますが、今少し、、、(MS明朝、MSゴシックなどが技術的に移植はできますが、著作権の問題で使えない)と言ったところですが十分に実用に耐えると思います。 PDF についてはほぼ不自由ないでしょう。
 私にとって問題は 4.の写真ビューアー・編集です。単なるビューアーはもちろんありますし、GIMP はあの PhotoShop にもまさるとも言われていますが、FastStone のような軽便なソフトが今のところありません。今少し探してみましょう。

 ということで無事に Linux が立ち上がってしばらく使っていますが、大変快適です。特に文書の日本語変換はあの Google がテコ入れしているとかで使いやすいと思います。

 このような素晴らしいOSが多くのソフトをも含めて、無料で使えるというのはありがたいことです。多くのボランティアの方々に感謝です。
 おっとこのブログも新システムで書いてみました。

2014年5月3日土曜日

古いCDプレーヤーのリモコン修理

 我家のオーディオ装置はずいぶん古いものが多く、左写真にある、このSONYのCDP-XA3ESも1994年発売なのでかれこれ25年以上にもなりますが、それでも新参者の部類でしょう



 ソースはすべてCDで、このCDプレーヤーの出力を直接管球メインアンプに入れています。またこのメインシステムの使用頻度はあまり多くなく、メインアンプのコンデンサーのために?時折動かしてやるくらいです。
 ところが最近になってCDプレーヤーのリモコンが全く働かなくなっているのに気がつきました。ここ何年か電源の単三電池を入れ替えてないので、さっそく新品を入れてみましたが何の反応もありません。ちなみに古い電池の起電力はほぼゼロですし、よく観ると電極付近に緑色のものが付着しているように見えます。

 このことは電池を入れ替えずに放置した機器によく起こりがちなことで、電池から腐食性の気体や液体が漏れ出て、電気回路を含む周りを腐食してしまう現象であることに思い当たりました。

 さっそくリモコンを分解してみると左写真のように基板の制御回路部分の配線が腐食されてなくなってしまっています。(写真は生成した酸化物?を取り除いてあります。)

 確かこの手のリモコンは言うところの「激レアモノ」らしく入手は困難とか、、、、リモコンはなくともCD再生には問題はありませんが、このSONYのCDP-XA3ESを購入したときの大きな理由が、「リモコンで音量調節ができる!!!」ということだったので、もう修理するしか選択肢はありません。
 さいわい基板が片面でしたので、上写真のように消滅した回路の痕跡をたどりつつ、修理すべき姿をイメージしました。
 なくなった配線は錫メッキ線で、どこかに飛んでしまった表面実装部品は、単なるパスコンだと判断して手持ちの0.1μFのチップコンをつけておきました。(右写真)

 きわめて不細工ですが、応急手当ということで、、、、
 またあちこちの腐食痕は完全に取りきれていませんので、湿気などで再発することも覚悟せねばなりませんが、その時はまたその時で、、、、


 リモコンを再度組み上げて、お気に入りのムターのCDをいれたオーディオ装置の前に座ります、、、、おー動きました、チェックした限りすべての機能に問題はありませんでした。(あたりまえ)
 
 身の回りには電池を使った機器が多くありますが、しっかり管理しておかないと大変なことになります。(かつてマッキンのSE-30をバックアップ電池の液漏れでダメにしたことがあります。)