2017年6月20日火曜日

中華USB_RS232C 変換モジュールは使える

 以前私のブログでワンコイン USB-RS232C ケーブルをご紹介しましたが、今回同じICであるCH340Gを使用した「中華USB RS232C 変換モジュール」がebayで格安(@¥80もちろん送料込み)に出品されているのを見つけ大人買いしてしまいました。

 CH340Gは当初PCにインストールするにもドライバーが無く、苦労したものでしたが、最近ではこのICを使用した製品も市場に広く出回って、なんら問題もないようです。

 左写真の左下のものは定番のFTDI社のIC、FT232RLを使ったUSB RS232C 変換モジュールで、参考のため掲げました。こちらは機能も多く、もちろん価格もそれなりですが、PCとAVR(ARDUINOなど)を接続するだけなら中華USB RS232C 変換モジュールで十分だと思います。

 さっそく全品チェックして正常な動作を確認しました。
 
 しかしながら使い勝手の点でいまひとつだということが判明しました。
 右写真は変換モジュールの表裏の写真で、接続のためのピンが6本出ています。右から
①GND ②RXD ③TXD ④3V3 ⑤VCC ⑥5V となっていますが、よく使うARDUINO Pro Mini では
①GND ②CTS ③VCC ④TXD ⑤RXD ⑥DTR となっているのです。
 さっそく回路図を調べてみました。
 左図上がオリジナルで、CH340Gからは接続はされていないもののCTS、DTRそしてRTSの出力ピンがあります。

 左図下は改造後の回路図です。5Vから3.3Vを得るための電圧降下用のダイオードを取り除き、200mAのポリ・スイッチを入れておきました。(500mAがベター)

 左写真は改造後の変換モジュールです。
 改造はピンをARDUINO Pro Miniにあわせるために基板のプリント配線をカット、配線の修正などをかなりおこなうためトレース実験をされるならば慎重、かつ自己責任でお願いします。




 右写真に見られるようにPCからARDUINO Pro Miniにスケッチを書き込み、始動させることに成功しました。

 上は定番のFTDI社変換モジュール、下は改造後の変換モジュールで同様に使用できました。

 また下写真は自前のARDUINOのつくりかたです。


 あらかじめブート・ローダーを書き込んでおいたATMEGA328Pに改造後の変換モジュールを接続します。(左写真)
 変換モジュールのTXDATMEGA328Pの②ピンRXD変換モジュールのRXDATMEGA328Pの③ピンTXDを接続し(クロス)、次いで変換モジュールのDTRATMEGA328Pの①ピンRESETを0.1uFのコンデンサを介して接続すればハイできあがりです。(VCC、GNDの接続は当然、、、)

 またVCCを3.3Vで使用したいときや、DTRの代わりにRSTを使用したいときにはその都度チョッとした工夫が必要です。

 右写真はAVRを使った作品のPCとの接続にこの変換ボードを組み込んでしまった様子です。かつてはこの部分にFT232RLを数百円支払って使ったものでしたが今では小さなボードつきで¥80、、、、

 なるほど中華USB_RS232C 変換モジュールは使えます。

 ebayで調べたところ最近の変換ボードはデザインが一新されているうえに少し値上がりしています。さらにピンも6本から5本になっており改造が少し面倒になっています。私が購入したものは旧モデルの在庫一掃セールだったのでしょうか、でも使用ICのCH340Gは同じです。

2017年6月6日火曜日

3年ぶりによみがえったシーボルト

 そろそろ梅雨の季節になってきましたが、この時節我家でシーボルトといえば写真にあるアジサイのことです。

 以前、拙ブログでも触れたことがありますが、この花はシチダンカ(七段花)というヤマアジサイ山紫陽花)の一品種で、名前の由来は、萼片が七段に重なるというところからきているようです。
 このシチダンカはシーボルトが「日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)」で紹介して以来、日本人のだれもがその実物を見たことがなく、”幻のアジサイ”とよばれて長い間さがしつづけられていました。
 ところが、たまたま六甲ケーブル西側で昭和34年(1959)に発見されました。
 それはシーボルトが紹介して以来約130年ぶりであり、その間、この花は誰の目にもとまらず、「幻の花」であったわけです。

 左は長崎にあるシーボルト館のシーボルト像とアジサイの写真ですが、この花ではありません。

 我家のシチダンカ(七段花)はかれこれ10年以上前に神戸の六甲山ホテルに宿泊した際の記念に大切に持ち帰ったものなのです。

 それ以来我家で大切に育てられていたのですが、3年前に隣人が雑草の繁殖に我慢ができなかったのでしょう、除草剤を散布してしまったのですからたまりません、瞬時に葉は見る影もなく茶色になり、枯れ落ちてしまいました。

 翌春の芽吹きもほとんど無く、かといって枯れ果てるでもない状態でしたが家人の丹精は続けられ、3年経った今ようやくにして回復し花が咲いたのです。













 この花の色ははじめは淡い青色(左写真)ですが、落花までの間に薄紅、濃紫、藍色など多様に変化し楽しませてくれますし、昨今流行のグラマラスなセイヨウアジサイにくらべて、野趣に富み味わい深いものを感じます。



 アジサイは土壌のPH(酸性度)によって花の色が変わり、一般に「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」になると言われていますが種類が多くなった今、それぞれの遺伝的な要素なども影響し、それほど単純ではないようです。
 というわけで我家のシーボルトは3年ぶりによみがえりました。


 今回のような無思慮な除草剤の使用は厳に慎むべきことは当然ですし、世の中にこの除草剤のようなものが多くあることにも注意すべきでしょう。

 でもお気に入りの花が復活したことは本当によかったと思います、この間のたゆみない家人の丹精に感謝です。