2015年6月29日月曜日

ひさしぶりの秋葉原

 ひさしぶりに秋葉原へ出かけてきました。
 初めて秋葉原を訪れてからもう50年以上経ちますが、その変貌ぶりには目を見張るものがあります。

 いまやかつてのジャンク屋さんはほとんど無くなり、お目当てのパーツ屋さんも寂しい限りです。インターネットが発達した昨今ではいわゆるネット通販を使うことが多くなり、(送料を入れても交通費より安い)上京しても足が遠のいているのが実情です。
 そうは言っても秋葉原を耳にすると心騒ぐのは長年の習い性なのでしょう。

 今回は特にお目当てのものは無いのですが、上記の地図の番号に沿って、ぶらり部品探しのウォーキングです。

 秋葉原駅を出て①から中央通りの方角を見るとまさにこれが秋葉原!といった景色です。やはり休日ということで若い人の割合も多い??いや外国人も多そうです。


 ②は秋葉原駅ガード下にある「秋葉原ラジオセンター」で、多くの部品屋さんがありますが、この2階にあるレンタルボックスが徐々にスペースを拡大しています。

 写真のラック一段分のスペースを月極めで借りて自分の売りたいものに値札をつけて入れておく、、、、というシステムです。場所柄ビンテージ物の電気パーツ類が多く、見ていても時間を忘れます。

 ついで中央通りのガード下横断歩道を渡ると「東京ラジオデパート」が右手に見えてきます。④ ここも「秋葉原ラジオセンター」と同様パーツ屋さんが多いですが今回はパスです。

 その向かい側にあるのが「オヤイデ電気」で電線の事ならすべてOKというお店です。親切で小分けもしてくれます。③(右写真)



 ④の先の交差点を右に曲がるとこの通りにはすでに定着したメイド喫茶へお客さんを呼び込もうとするメイドさんが通りがかりの人に声をかけているのをよく見かけます。


 そしてここには⑤に「あきばおー」なる電子関連グッズを扱う比較的新しいチェーン店のひとつがあります。ここはSDメモリが安価に購入できますが、種類が多く品決めをするのに時間がかかってしまいます。

 ⑥の秋葉原では老舗のパーツ屋さんである「千石電商」を左に見つつ⑦にあるお目当ての「秋月電子通商」にたどり着きました。



 開店が11:30なのでまだ時間前ですが店前に人だかりができるほどの人気の店です。
 秋葉原のパーツ屋さんは開店時間がまちまちで早くて10:30、おそいところは13:00以降のもありますので事前にチェックが必要となりますし、巡る順序も計画的にせねばなりません。

 まだ開店までに時間がありますので、さらに先の⑧「鈴商」へ足を向けました。
 ここも古くからあるパーツ屋さんで、奥のスペースではプロユースのいわゆる本物が適価で購入できます。hp(ヒューレットパッカード)の高周波用半導体などはよくここを利用します。今回はミニサーキットの高周波トランスを購入しました。

 そうこうしているうちに「秋月電子通商」が開店したようです。
 狭い店内はまさに芋の子を洗うようで、デパートのバーゲン会場にも引けをとりません。ここではケルビンクリップ自作の参考にする目的で DE-5000 LCRmeter に使用する SMDチッププローブを入手しました。(うまくいったらブログにアップします)


 駅ビル内で軽い昼食を摂り、一休みしたのちに今日2つ目のお目当てである「aitendo」⑨へ出かけました。
 ここは通販では利用しますし、旧店舗へは何度も立ち寄ったことがあるのですが、新店舗は初めてです。店舗案内はあったのですが、従来の秋葉原とはまったく違う場所で、店がなかなかわからずに苦労しました。

 周りは静かで店らしいものは何一つありません、しばらく徘徊?したのち、ようやくにして右写真の看板を見つけました。ごく普通の街中ビルの3階にあるようです。

 エレヴェータを降りると眼前のオフィスフロアが店舗でした。ここ「aitendo」は主に中国製の部品を取り扱っている最近成長著しいパーツ屋さんで、レジのお姉さんも中国人のようです。
 今まで紹介してきたパーツ屋さんとは一味違い、ある意味自分の目で確認してからというプロセスが必要ですが、自分の常識を超えたアイデアや、驚くほどの低価格、そしてバーゲン品はそれはそれで魅力があります。

 最後の目的地⑪の「日米商事」(正式名称は「秋葉原スーパージャンク日米商事電子部」)で最北部から最南部への移動です。

 途中ふと思い出して⑩の「じゃんぱら秋葉原2号店」に立ち寄りました。ここはパソコン関連の中古パーツ屋さんです。東芝の128GB SSDが安く出ていたので予定外ですがゲット!!
 「日米商事」はこれまでの経験で開店が不規則、かつ遅いことがあったので最後にしたのです。

 滞在時間約5時間の部品探しウォーキングもそろそろ体力限界に近づきつつありましたが、いい具合に別途デパートへ出かけた家人たちから「そろそろ合流して帰ろう」コールが入りました。

 右上写真は今日の比較的当たりの成果抜粋です。左上はI2Cキャラクタ液晶モジュール(安価)、右上の40ピンICは AVR( ATMEGA16-16PU )で多少古くてスペースをとりますが、8bitx4と32本もの制御端子があり、なにかと便利、これが¥290、そして左下は3M製32ピン・ゼロプレッシャICソケット¥250でこれらの三点は「aitendo」。下中央は「日米商事」で見つけたタイト製小型エアトリマー¥33。右下は前述のSSDです。

 多少疲れはしましたが満足な秋葉原部品探しウォーキングでした。

2015年6月21日日曜日

パスタランチと書道展

 先日久しぶりに友人の書家さんから名古屋で書展を開催する旨の案内状をいただきました。

 それでは、、、、ということで友人夫婦と語らって陣中見舞いに参じることにしましたがこれまた久しぶりということでランチを共にしてから出かけることになりました。
 ランチの場所は友人に探してもらいましたが、徳川美術館北の、先月開店したばかりのイタリアンのキアーロという店です。
 キアーロ( chiaro )とは英語で言うところの clear で「明るい」とでもいいましょうか、でもイタリアの「明るい」ですからかなりの明るさなのでしょう、、、、


 大変に評判が良く、行列ができるとのことなので開店時間に合わせましたが、すでに何人かの先客が、、、、ちょうど店員が本日のメニューを出したところです。

 本日のパスタはアサリのボンゴレとカルボナーラでしたが、オプションのイタリアン前菜の盛合せがお薦めということでそれぞれをオーダーしました。

 前菜の盛合せはヴォリュームたっぷりで、オリーブオイルを使っての味付けもよくお店の評判を裏づけしています。

 アサリのボンゴレは貝の臭いもなくガーリックも少なめで、それこそクリアな味付けでした。 


 いっぽうカルボナーラはマッタリとしたチーズの味も深く美味しくいただけました。


 尽きない会話にむりやりストップをかけ、栄の展示会場へ移動です。



 この書展は2年に一度開催されるということなので、今回の16回ということは32年続いているということ、、、、さすがに伝統です。

 この会は友人である先生の門下生25名がそれぞれに腕、いや筆を振るっての参加だそうです。











 この会の作品は特に手本に習うということなく各々が感ずるままに表現するということで、個性が十分に発揮されているように感じました。
 出展者との制作時のいきさつなどの会話に花が咲き、充実した時間を持つことができました。

2015年6月16日火曜日

土着民のコンサートと桑の実摘み

 先日久しぶりに根ノ上高原の「あかまんまロッジ」に出かけてきました。
 ふるさとの有志の人たちが毎月送ってくれる「高原(やま)の郵便や通信」という写真を貼った便りが150号になったのを記念しての写真展(左がその一部)と、これにあわせて地元のフォークグループである「土着民」のコンサートの企画があったのです。

 コンサートは昼食後約1時間ということでしたが、そのあと親しい仲間が「あかまんまロッジ」に一泊して翌日桑の実摘みに繰り出そうというわけです。


 コンサートの参加者は約50人、ほぼ揃ったところでさっそく昼食です。ビュッフェ形式とはいいながらすべて手作りです。

 時節柄朴葉寿司、山菜おこわ、ぜんまいの煮物などなどおいしいものばかりでした。「朴葉寿司は一人1個だよ~」などの声が飛び交う中、山菜おこわを大盛りでお代わりしてしまいました。朴葉寿司の中身はこんな感じです。 


 皆で楽しく食事を終えたのち、いよいよコンサートの開始です。

 日本のフォーク史において忘れられることのない「全日本フォークジャンボリー」が1969年から3年間開催されたのがこの地なのですそしてその伝統を受け継いでいるのが「土着民」なるグループなのです。

 演目はすべて彼らの手になるオリジナルで、ふるさとや友情をテーマにしたものが多かったですが、ひさしぶりに昔なつかしいフォークのコードに接することができました。

 そういえば周りを見渡してみると若い人は見当たらずほとんど同年代かそれ以上の人ばかりで、、、、




 夕食までの間まだ時間があったので近くの根ノ上湖へ散歩に出かけましたが、みてびっくり、ただいま堰堤の工事中で今後約2年完成までにかかるとか。

 水はなく、灌漑用として建設された当時の景色が出現していました。


 ふと見るともなくみるとキイチゴがありました。背が低いので下から見上げるようにすると右写真のように黄橙色の小さな実がたくさんついていて、口に入れてみると比較的すっきりとした甘さがありました。

 急遽キイチゴ狩りとなりました。最盛期は少し過ぎているようでしたがそれでも1時間ほど小さな棘に悩まされながら収穫に没頭しました。まさに桑の実摘みの前夜祭と言ったところでしょうか。



 翌日は前日の曇天と打って変わってすばらしい好天でした。
 
 朝食後せっかくの機会だからということで「あかまんまロッジ」のご主人に導かれて散策に出かけました。





 春の花も一通り終わりあまり目に付くものはないとはいうもののやはりそこは自然の真っ只中、あちこちに、、、、




この時期多いのは「コアジサイ」です。
 最近巷間でよく見かける「アジサイ」は大型化もしくは西洋系のものが多く、そんな中、小ぶりで繊細かつ色も薄紫のこの「コアジサイ」には新鮮な感じがしました。そのうえこの花が山のいたるところにあるのです。


 もうひとつあちこちで見られる花が「ヤマボウシ」です。
 初夏の新緑の中でこの純白の花は本当にきれいです。

 遠目に「ヤマボウシ」のように見えても近くで見ると葉が白くなっているだけのものがありますが、これは「マタタビ」で実を猫が好むことで知られています。

 また蛇足ながら「ヤマボウシ」と「ハナミズキ」の違いはもちろん花の形も違いますが、花が先に咲くのが「ハナミズキ」で葉が出揃ってから咲くのが「ヤマボウシ」です。

 左は「ゼンマイ」の茎で作ったカタツムリ、右は同じく「ゼンマイ」の葉で作った魚の骨のクラフトです。

 こうして草木の解説などにクラフト作りや草笛吹きなどをおりまぜて時間の経つのも忘れてしまった散策でした。




 予定より少し遅れて桑の実摘みをはじめました。今年は少し数が少ないように感じましたが、それでも一粒の大きさは昨年に勝っているようでした。

 皆、指先を紫色にして黙々と実を摘んでいます。はるか過ぎ去った昔の光景を思い出しているのでしょうか、、、、

  山の畑の桑の実を
   小かごに摘んだはまぼろしか~

 さて桑の実のジャムも楽しみですが、今年はキイチゴのジャムも楽しみです。

2015年6月9日火曜日

AVRによるATTコントローラーの製作

 電子工作も高周波を扱いはじめると信号のレベルを一定量任意に減衰させる、アッテネータ( attenuator 略して ATT )が欲しくなります。
 一時は抵抗値を選別しての自作も考えたのですが、これも基本的な測定器なので信頼できるものが欲しく、過日ヴァインシェル社( Weinschel Corp )の中古ATTを入手しました。
 なにかの測定器から取り外したものなのでしょうか、型番をヴァインシェル社のカタログであたってみましたが載っていませんでした、測定器メーカへの特別仕様なのかもしれません。

 銘版には PROGRAMMABLE ATTNUATOR と 12V DC の文字と0.25から32までの8個の倍列数字と COM の計9本の端子が出ています。
 端子の結線は回路図下部に点線で囲んで示したようになっているものと思われますが、各コイル(リレーの)抵抗は約800Ωで、慎重に調べた結果極性もなく、どの端子も正常に作動しました。

 せっかく PROGRAMMABLE ATTNUATOR とあり倍列数字の端子が8本出ているのでマイクロチップでの制御をしない手はありません、さっそくAVRを使ったATTコントローラの構想をまとめました。
 ATTへの供給電圧はAVRで使う5Vとの差を小さくする(省エネ)ために8Vで使っても確実に作動することをあらかじめ確認しておきました。

 端子が8本なのでAVRからデータを8bitで並列出力すれば事足りるのですが、、、問題は使いやすさとの兼ね合いです。
 表示も最初は使い慣れたLCD(液晶)を考えたのですが、文字が小さく表示するデータも少ないので、4桁7セグメントのLED素子を使うことにしました。
 ここまで来て、ハタと考え込みました、そうですAVRのピンが足りないのです。4桁7セグメントのLED素子で12本、ATT制御に8本、ロータリーエンコーダ(RE)で2本、これではAVRを内臓発振器をつかってXtalピンを2本開放しても、、、、仕方がないので74HC595を使ってシリアル・パラレル変換を使うことにしましたが、使用するピンの自由度から多少遅いですがSPI関数ではなくshiftOut()関数をつかいました。(例によってAVRのプログラム作成には arduino IDE をつかっています)

 上写真はブレッドボードによる実験の様子で、左上の表示値 24.25に対し、出力確認用LEDは LHHL LLLH でたしかに 0+16+8+0+0+0+0+0.25=24.25 となっています。 
 右写真は完成したATTコントローラですが思ったよりコンパクトでいい感じです。
 減衰量の制御は1dB ステップをロータリーエンコーダ(RE)で、0.25 0.5 0.75dB ステップを SW 1 (黄)で、10dB ステップを SW 2 (緑)それぞれ操作するようにしました。






 ちなみに回路図でつかっているトランジスタはデジトラと称されるものでトランジスタと2個の抵抗がトランジスタと同じ形状にモールドされており、省スペースができます。
 またダイオードは手持ちの古い汎用の信号用Siダイオード( 1S593 )です。
 上記回路図には電源回路が省略されていますが、直流12Vを供給し、3端子レギュレータで先ず8Vをさらに5Vを得ています。(パスコンの0.1uFの表示も省略しています)

 上はシグナル・ジェネレータ(SG)からの 0dB の信号にATTを通しての実験写真です。
 コントローラの31.75の数字に対して自作のレベルメータは31.9を示しており、まあまあです。

 右図はATTのレスポンスをGigaSt・スペアナで0~1GHzのレンジをとったものです。

 あらかじめ正規化してありますが、こうなってくるとATTでGigaSt・スペアナをチェックしているような、、、、結果は十分満足できるものでした。

 これで更なる分野へのチャレンジがまた楽しみになりました。