2020年7月15日水曜日

霧の中のニッコウキスゲ

 コロナそして長雨、、、と、このところ気の滅入る毎日ですが、ようやく越境禁止も解除の声が聞こえてきましたので、昨年、一昨年と都合で果たせなかった、ニッコウキスゲに逢うべく霧ヶ峰に出かけてきました。

 ところが出発の間際になって、連日の豪雨となり、一時は中止もやむなし、、、の想いもよぎりましたが、熟慮の結果断行を決意しました。

 幸いなことに当初の雨も徐々に回復し、諏訪ICを降りる頃には雨は止んでいました。例によって昼食は毎回途中にあるガムラスタンというスゥエーデン・レストランで摂ることにしています。
 この時期、休業ではないかとの杞憂もよそに、少し色褪せてはいましたが、スゥエーデン国旗が出迎えてくれましたし、傍らのスグリも透き通った赤い実をたわわにつけていました。



 もうかれこれ20年になるこのレストランも、しっかりとした造りに日々の手入れの良さも手伝ってか、当時のままに雰囲気を保っていました。

 シェフご夫妻も元気そうで、久しぶりの会話を楽しみました。
 ニシンのマリネから始まるメニューも当時から変わらず、その中で、前菜のアボカドサラダと魚介の盛り合わせは毎回楽しみにしている一品です。(右写真)
 自家製のライ麦パンの香りも楽しみながら、ゆっくりとした時間を楽しんだのちにはウエストも多少大きくなったような、、、、
 
 雨こそ止んではいますが、雲は低く山々の上部は雲に覆われていました。せっかく来たのだから、行けるところまで行ってみようということになり、出発です。
 大門峠を越えて、白樺湖を見下ろす展望台にやってきました。
 ここからは白樺湖とその奥に蓼科山が見える絶景の地なのですが、この日は雲が低く、湖だけが見えています。

 さらに車山の麓まで登った時に、八ヶ岳のきれいな稜線が遠望できましたが、山頂はやはり雲で覆われていました。




 しばらく進んでいくうちに、周りの景色が白内障?のように霞んできました。そして、お目当ての霧ヶ峰富士見台駐車場に到着したときには多少の視界はあるとは言うもののほぼ霧の中でした。
 見回すと、広い駐車場内には私たちの車を含めて2台のみでした。

 でもうれしいことに、山側の斜面に目を凝らすと、点々と黄色いニッコウキスゲの花の色が、目が慣れるに従って見えてきました。


喜び勇んで、坂道を上り、急いで撮ったのが左の一枚でした。
 まさに霧の中のニッコウキスゲ!!!
 雨、風も徐々に強くなってきましたのでここで下山することにしましたが、この時期に、このような景色が見られ本当にラッキーでした。

 時期的には少し盛りを過ぎてはいますが、防鹿柵の効果は絶大で、見渡す限りのお花畑です。


 ホテルに到着後はゆっくりと温泉に浸りリフレッシュです。

 ホテルは予想どうり、宿泊客は少なく広い浴場もほとんど独り占めでした。


 食事も、弁当+料理といつもと勝手が違い、格別おいしいとは言えませんでしたが、ついつい完食してしまいました。

 食事後はもう一つの楽しみである、蛍狩りです。 毎年近くのせせらぎでホタルを見ることが出来ます。ホテルの人の話では、3日ほど前に大雨があったとのことなので、ホタルが流されてしまったのではないか心配でした。


 しばらく待ってもホタルは現れません。
 ようやくにして遠くで一つ二つ光が見えました。ここでおまじないです、懐中電灯をホタルの点滅時間に合わせて、オン-オフしてやると、うまく同期した時には懐中電灯の点滅に集まってくるのです。

 いくばくか後には10匹程度が反応し、そのうちの1匹を捕まえることが出来ました、本当の蛍狩り!(左写真は暗闇の中懐中電灯の光で撮影


 右の絵を参照すると、ゲンジボタルであることがわかります。
 ということで幸いにも2つの目的を無事果たすことが出来ました。
 一夜明けて、朝食ですが、これも弁当+アルファで少々がっかりです。
 
 今日は心配した雨も大丈夫なようなので、久しぶりにバラクラ(蓼科高原 バラクライングリッシュガーデン)へ行ってみることにしました。

 開園して約30年というこのガーデンは、四季折々の植物の組み合わせを楽しめる英国式のガーデンで、たまたまバラクラといえばバラ園を想像しがちですが、バラクラは「バラ色の暮らし」の略なのです。

 右写真は、エントランスにあるシンボルツリーであるゴールデンアカシアとモニュメント(実は木製)です。

 それでもバラに期待していましたが、やはりバラの季節は終わり、今はアジサイなのだそうです。

 左写真は緑濃い庭園に映える白いブランコと白いアジサイ(アナベル 西洋アジサイ)です。











 そうは言っても最後のバラのアーチがありました。写真ではそれなりに見えますが、実物は、、、、です。




 アジサイは紫陽花という字があてられているように、やはりブルーが落ち着きます。










 右は、左側のアジサイとは対照的な、赤です、どちらがお好みでしょうか?





 もちろん白もあります。よく似ていますが、柏葉アジサイとも違うようです。













 まだ梅雨なのです、あちらこちらにアマガエル(ニホンアマガエル)も見かけました。かわいいですが、分泌物には毒性があるそうなので、要注意です。


 たまたまの思い付きではありましたが、梅雨の休みに、ニッコウキスゲ、ホタルに出逢うことができ、心休まる一泊旅行でした。