2017年12月31日日曜日

2017年も今日でおしまいです

 いよいよ2017年も今日でおしまいです。
 月日の経つのは本当に速いもので、暑さ寒さに始まって体調や多くの行事に気をとられているうちに、またまた例年のごとく大晦日となりました。

 しかしながら、このことが日々の幸せの積み重ねだと思い返してみれば、多くの方々への感謝以外の何者でもありません、ありがとうございました。

 例年のごとく、松飾が出来上がりました、これまでのものに比べて多少すっきりさせたつもりですが、家人がすこしさみしいから、、、、とナンテンの実でアクセントをつけてくれました。
 やはりお正月は華やかなものが似合います。

 今年はダイダイが豊作でしたし、朝の散策路にも植物相の変化があり、小さな松の木があちこちに成長をはじめ、さらには小鳥が運んだナンテンたちもあちこちで赤い実をつけています。
 そんな自然の恵みを少しだけ頂いて、松飾に取り入れました。

 お正月の準備には鏡餅もあります。
 我家では神棚と部屋飾りの2組しか作りませんが、餅つき機から出来たての餅を、米粉を敷いたトレイの上に移し、あとは目分量で4個丸餅を作るだけです。

 このときに用済みのカレンダーを細長く切断し、丸く鉢巻状のものを作っておき、右写真のようにセットしておくと平べったくなりすぎず、ほどほどの高さを保った鏡餅が出来上がります。

 さらにこの鉢巻をはずすころあいを見計らうと不自然な円筒状が解消され見栄えも良くなる、、、、

 あとは程よく固まったのを見極めて、カビ防止のため、米粉をよく落としておきます。

 そしてダイダイが転がり落ちるのを防止するために左写真のように爪楊枝をたててそこにダイダイを固定すれば出来上がりです。







 このようにすればきわめて不安定な神棚用も、これこのとうり、、、、





 今年もウエルカム・フラワーはカサブランカとナンテンです。
 この紅白の組みあわせはなかなかのものですが、昨年に比べてカサブランカの存在感が増しています。

 

 このブログのカウンターもおかげさまで、この年末で17万件を越えました。

 私共も健康に留意しながら来る年を仲良く過ごしていきたいと思っています、もちろん皆様にとっても幸多く良き年でありますように、、、、

2017年12月17日日曜日

ジャコメッティ展を観てきました

 ジャコメッティ展を観てきました。

 いきなりオークションの話です。この秋、一ヶ月ほど前にダ・ヴィンチがキリストを描いたとされる「サルバトール・ムンディ(救世主)」がこれまでの記録(ピカソ)の約2倍である508億円で落札されたのも耳新しいのですが、彫刻作品はどうかと調べてみたらジャコメッティの彫刻「指さす人」(1947)が2年前、170億円で最高値でした。

 ジャコメッティといえばあの異様に細長いブロンズ像が想い起こされます。

 左はジャコメッティ展のポスターに使われた「ヴェネツィアの女」、体の女性像のうちの6体ですが、まさにこれぞジャコメッティです。

 

 そして右が「歩く男」です。

 彫刻界のいわば人気トップにあるジャコメッティ展が開催され、さらに彫刻の撮影コーナーもあると言うことで早速出かけてきました。

 
 









 ジャコメッティ( Alberto Giacometti 1901-1966)は、スイス生まれで、1922年以降パリを主な活動拠点とした芸術家です、左写真はWikipediaよりの引用です。




 当初の抽象芸術から離れ、「見たものを見えたままに表現する」具象表現へ作風転換していったジャコメッティは、この頃から極端に細長い人体像を製作しはじめました。
 そして多くの芸術家や評論家たちに認められたのが1948ということで、彼の47歳のときでした。

 ただ彼の悩みは「見たものを見えたままに表現する」と、何故か作品は極端に小さくなってしまい、せめて高さだけは、、、と思って造ると今見られるような細長いものが出来上がってしまったのです。





 これらの流れを念頭において今回の展示を鑑賞したのちに、このかたちはジャコメッティの感性の創造物であり、このことを芸術と言うのだろうと私なりに理解できたような気がしました。

 今回のブログにある写真は写真撮影が許可された部屋で撮影したもので、ここに展示してある作品はチェース・マンハッタン銀行からの依頼を受けて、ニューヨークの広場に展示するために制作された歩く男Ⅰ」「女性立像Ⅱ」「大きな頭部点の大作および「」と「です。

 左の女性立像Ⅱ」はさすがに大きく、高さは2.7mもありますが、極端にスリムです。

 また歩く男Ⅰ」も高さは1.8mあり、右写真でその大きさを知ることができます。












 下は3点目の「大きな頭部」ですが、それでも1m近くあり、ジャコメッティの作品としては巨大な部分に属します。




 左下の写真はジャコメッティがこの作品を創作中のものですが、大きさがリアルに分かります。

 しかしながら、残念なことに、これら3点をニューヨークの広場に展示する計画は実現せず、最晩年の作品と言うことになってしまいました。






 ジャコメッティの作品の中では動物はあまり多くないようですが、この写真撮影が許可された部屋には「」と「」がありました。

 「」はジャコメッティ自身の回想のなかに、「悲しい気持ちで雨の中をうつむいて歩いているとき、自分は犬のようだった」と言うのがあり、この作品はまさにその孤独が突き詰められ、表現されています。



 また「」は弟のディエゴのアトリエに居たもので、毎朝ジャコメッティのところへ歩いてくるのを表現したものだそうです。


 頭だけ仔細に表現されているのはまさに彼が「見たものを見えたままに表現する」とした結果なのでしょう。

 今回は難解な鑑賞でしたが、いろいろ思考しながら作品を撮影する機会もあり、以前に比べてジャコメッティを少しは近くに感じられるようになった気がしました。

2017年12月9日土曜日

TL866 ユニバーサル・プログラマ はすぐれもの

 そろそろ本格的にZ80マイコンを手がけようと思っていた矢先、amazonでたまたま見つけてしまいました。
 表題にある「TL866 ユニバーサル・プログラマ」(中華製)です、これは過日自作した「EPROMプログラマの製作」と同様にEPROMにマイコンのプログラムを書き込む装置なのですが、その対象とするチップはROM類(EPROMは言うに及ばず、FLASHMEMORY、NVROMも)、PLD/GAL/CPLD、AVR、PIC,SRAM・DRAMのチェック、そしてTTLなどのロジックICのチェックまでもできる、まさにユニバーサル・プログラマなのです。

 以前から注目してはいたものの購入するには少し価格が中途半端でしたが、たまたまアマゾンで見つけたときにはタイムセールとかで、送料込みでebayより安い¥4kでした、これはもう、、、、と言うことで届いたのは左上写真にある、想像していたよりも小さなパッケージ(10x12x6cm)でありました。

 右写真はその中身で、右下が本体(6x10x2.5cm)、その上がICSPコード(TL866Aバージョンのみ)、その左がUSBケーブル、左下が諸ドキュメントとドライバが入ったminiCDROMです。
 さっそくパソコンにつないでEPROM(27C256)で書き込みチェックです、電源はUSB供給なので接続はUSBケーブル1本と言う
簡潔さです。

 ドライバとアプリケーションソフトはメーカ・サイト(http://www.autoelectric.cnから入手しました。最新のアプリケーションソフトはMiniPro v6.60のようです。


 右がその MiniPro v6.60 の画面です。
 言語は中文と英語しか選択できませんので英語にしてありますが、ときどきニュアンスに違和感を覚える場面に遭遇しますが、操作には問題はないと思います。

 アプリケーションの操作はごく常識的にできるよう造られており、ほとんどマニュアル無しで無事、操作・書込みができました。


 左は最近常用の EEPROM W27C512 での書込みを終えたところです、中央に Programming Successful ! とでていますので成功ということですが、この確認画面を終了して抜けるのに Cancel ボタンを押すことに慣れるまでは時間がかかりました。

 、、、と、ここまであまりにも順調に来てしまったせいか、幼いころからの悪い癖で、中身が見たくなってしまいましたのでさっそく分解です。

 グレーのケースは当たり前のものですが、その寸法精度はこれまで見てきた中華製とは一線を画し、なかなかの出来です。

 右写真に見られるように、構造はプリント基板の2階建てとなっています。
 部品配置、半田づけはきちんとされており、ざっとチェックした限り、危うさは感じられません。

 左は上面、右は下面の写真です。


 どちらもすばらしいできばえ(プロが作った製品だから当たり前?)だと思います。



 ことのついでに、左は上側のプリント基板の上面と下面の写真、右は下側のプリント基板の上面と下面の写真をそれぞれ載せておきました。

 これらの写真はすべてクリックで拡大されます。(元に戻るときは画面左上の矢印をつかってください)

 ここで使用中に気になっていた点を改造しました。

 このプログラマには本体のインジケータは二つしかありません。左写真に見られるように、電源が供給されているのを示す赤のLEDと仕事中?を示す黄色のLEDです。

 電源供給の赤は常時点燈していますので大変目障りなのです(あくまで私の感性です)。そこでこの赤・黄のLEDを入れ替えることにしました。プリントされた配線をよく確認して、完成したのが左写真の after です。

 右はこのプログラマが持つメニューのひとつである、ロジックICのチェックを手持ちの74HC74でおこなってみたものです。

 結果を示す表示のプロセスには

flip-flop 1 Set and Result Test Normal!
flip-flop 2 Set and Result Test Normal!
Unit 1 flip-flop Test Normal!
Unit 2 flip-flop Test Normal!

と表示され、結果は
Test Result: Normal! とあり、合格でした。

 最後に気づいた点をいくつか。
 ・本体上面にある40ピンのゼロプレッシャ・ソケット

 これは使用頻度が最も多いものなので頑強さが要求されますが、なんだか怪しそうです。
 小さく3Mとありますが、私の知る3Mのそれとは品質が違うようです。

 ・本体についているUSBコネクタがサイズがぴったり合っていない。
 手持ちのUSBケーブルを試してみましたが、すべてユルユルでした。

 まあこれらはダメになったら交換すればいいので目を瞑りましょう。

  このプログラマは多くのデバイスに対応していますが、その数を誇る14177に入らないデバイス(IDが合致しない)はどうしようもありません。まあ、こんなときは自作装置で対応しましょう。

 ということで今回入手したTL866 ユニバーサル・プログラマ」(入手するなら私と同じAタイプがおすすめです、より安価なCSタイプは機能や対応デバイスが少ないらしい?)は、ソフトのサポートも考慮すれば、コストパフォーマンス抜群でこれまでの中華製に対する認識を改めさせられました、危うし made in JAPAN !!!