2023年10月30日月曜日

馬籠はまだ紅葉には早かった

 ようやく秋めいてきた晴れた日に、秋の気配を自身感じたくなって、久しぶりに馬籠へ出かけました。
 流石に皆、思うところは同じと見えて途中の道路は車が川を遡る元気な鮭たちのように連なって走っていました。

 途中、夫婦ともども親しい地元の友人宅で、彼らをピックアップして出かけようというのです。
 遠路はるばる、、、お久しぶり、、、まああがれ、、、というやり取りののち、お茶を一杯ごちそうになりました。
 冒頭の写真はこの家の奥様の手書きによる作品です。絵手紙をずっと趣味で続けておられ、今では素人の域を脱しておられます。

 右写真の、まさに秋色の柿をバックにしたお茶請けは、茹で落花生と手づくり蒸し羊羹です。羊羹は粒小豆餡からなっており、そっと添えられた紅葉モミジの葉を愛でながら、早々と秋を味わいました。

 昼近くになったので積もる話を切り上げて、馬籠宿目指して出発です。今回は友人と会うのも目的なので、地道を行きましたが、馬籠宿は中央自動車道の神坂PAから約1kmしかありませんので、近い将来(今工事中とか、、、)ETCインターが便利になるでしょう。

 目的地は馬籠宿を通り過ぎ、県道7号線を上り、馬籠峠の手前にある「樹梨」という食堂(茶屋??)で、東海道中膝栗毛の作者・十返舎一九が絶賛したという「峠の栗こわ飯」がいただけるとのこと、、、

 馬籠宿と妻籠宿は馬籠峠を挟んで、約8㎞(2里)ですのでトレッキングに最適ということで外人客がたくさん見られます。流石に中山道を「サムライロード」は少々いき過ぎ、、、


 右写真のように、メニューは英語と日本語の2本立て、「サムライロード」には日本人より多い外人が次々と登ってきます。

 ちなみに馬籠宿はもともと長野県であったものが、2005年の越境合併で岐阜県中津川市となったため、馬籠峠は岐阜県と長野県の県境となっています。


 そして待つことしばし、、、ようやくにして料理が運ばれてきました。

 オーダーしたのはかけそば定食で、¥1.5k、もちろん「栗こわ飯」つきです。

 このブログで今年7月に紹介した、「満天星一休」の雅な「栗おこわ」に比してこちらはこちらで多少の野趣が感ぜられ、かけ蕎麦との組み合わせもよく、おいしくいただけました。

 食事が終わり、時間に余裕がある、、、ということで、さらに馬籠峠を越え、妻籠宿に向かい、途中で256号線に乗り換え蘭川に沿って向かったのは、、、

 「木地屋やまと」という漆器のお店です。
  この地は長野県南木曾町漆畑といい、平安時代前期に開発されたという轆轤(ろくろ)の技を今に伝える数少ない集落だそうです。






 左写真はその高い技術を駆使して、極めて薄く作った、ランプシェードです。木地を通った光が美しい、、、








 そして右上写真が本命のお椀類です。どれもこれも素晴らしいものばかりで、私たちも魅せられて、お椀2個をお買い上げ、、、

 山間の日暮れは早いといいますので帰途につきましたが、それでも別れ難くもう1軒、、、ということで喫茶店でお茶をすることにしました。
 蔵を改造したという「蔵茶房かわらや」が店の名前です。











 そして勧められたのが、アイスクリームと白玉だんごと小倉餡に写真にある急須にはいったエスプレッソをかけていただくという、「珈琲ぜんざい」は生まれて初めての経験です、、、ん、なかなかおいしい。

 ということで今回はまだ紅葉には早く、食欲の秋を堪能してきました。