2017年7月18日火曜日

思いついたら Arduino 製作

 特価セールの呼び声に弱いのは何も女性に限ったことではありません。

 先日よく通販で利用する aitendo が在庫一掃とやらでセールをしているのをたまたま見つけましたが、時既に遅くめぼしいものはあまり残っていませんでした。
 でも驚くような安さにつられて何点かをオーダーしておいたのが到着し、戦利品を見直していました。そのなかで、Arduino に使うプロトタイプ・シールド用の基板がありました、なんと一枚¥9でお一人様2枚まで、、、というものです。

 プロトタイプ・シールドというのは左写真上側の Arduino 本体の上に親亀が小亀を背中に載せるようにソケットで2階建てにして応用範囲を広めるもの(左写真下側)です。

 右写真がそのプロトタイプ・シールド用基板です、なかなかよいつくりで、スルー・ホールもしっかり決まっています。
 中央部にICを取り付けるスペースがあって場合によってはこれが無用の長物にもなってしまいます。

 上部の横1列と下部の横1列が接続用のピンを取り付ける場所ですが、下部の右側10ピンが微妙にずれています。この1.27mmのズレは逆挿し防止だとか設計ミスだとか諸説ありますが、いまだに修正されていません。

 この基板とニラメッコをしているうちにムラムラと製作意欲がわいてきました。
 基板サイズとピンの位置が本体の Arduno と同じならこの基板から Arduno ができるじゃないか!!!

 構想は Arduno と同じマイコン( ATMega328P )をつかい、パソコンとのインターフェースに過日ブログ「中華USB_RS232C 変換モジュールは使える
」で紹介したモジュール(下写真)の組み合わせです。

 簡素化した回路図を左上に示します。

 USB_RS232C 変換モジュールはあらかじめUSBコネクタと接続用の6ピンをはずして回路図中の写真のように基盤だけにしておきます。( 10V-100uF電解コンデンサはVccとGNDの間に入れてください、またDTR 信号はICの13番ピンに直接ハンダ付けして取り出します)





 必要な部品は左写真に掲げておきました、これらの部品は常時ストックから取り出しました。

 左上から、基板とりつけ用USBコネクタ(Bタイプ)、10kΩ抵抗、28ピンDIPソケット、10V-100uF電解コンデンサ、リセット用押しボタンスイッチ、ATMega328Pマイコン、16MHzクリスタル発振子 です。(写真には載せ忘れましたがこのほかに接続用のヘッダーピンと0.1uFのチップ・コンデンサが必要です)


 右写真下が完成した my Arduino です、 UUduino とでも名づけましょうか。 上側の赤い Arduino は aitendo で購入した安価で知られる「びんぼうでいいの( binbouduino )で、接続ピンは当然のことながら規格どうりの位置にありますし、USBコネクタやマイコンの位置もできるだけ同じ位置にしてありますので違和感はありません。









 基板上のUSBシリアル変換部の拡大写真です。

 マイコン用の16MHzクリスタル発振子が浮いて見えますが、これは多様の実験に備えて設けたソケットに差し込んであるからです。

 ということで UUduino の完成です、もちろんマイコンにはあらかじめブート・ローダを書き込んでおく必要があります( Arduino UNO 用がいいでしょう
 右写真はパソコンに接続して Arduino IDE からお定まりの「Lチカ」のプログラムをアップロードしてLEDを点滅させているところです。
 接続ピンの側面には写真のようにピン番号などを記しておくと便利です。


 参考に Arduino UNO のピン・アサイメントを挙げておきます。

 このところの毎日の茹だる様な暑さで気力も萎えがちでしたが、たまたまの思い付きが元気を与えてくれました。

2017年7月16日日曜日

AVRライター(USBtinyISP)の製作

 それこそいまさらながらの話ですが、最近AVRライター(USBtinyISP)を製作しました。

 Arduinoはよく使っていますが、IDE画面の①ツール→②書込装置で左のように多くの書込装置がリストアップされています。

 その中の③USBtinyISPが少し気になり調べてみました。この書込み器が発表されたのはかなり前ですが、Arduino自体AVRへの書き込みソフトにAvrdudeを使っていることから相性のいいUSBtinyISPがUSBaspとともにサポートされているものと思います。

 によってネットで回路図やファーム・ウエアなどの情報は多く得ることが出来さっそく作り始めました。
 右下に要点の回路図を示します。

 メインのマイコンにはATTiny2313という今ではもう旧型に属するAVRを使っています。

 このAVRに12MHzのクリスタル発振子をつけ、USBからのデータ入力回路をつけただけのきわめてシンプルな回路です、、、と言うことはソフトがすばらしい?





 とりあえずブレッドボード上に仮組み立てし、様子を見てみました、私なりに体験した注意事項などを以下に記します。

 書込み器自体は上記回路図の左半分で完成しているので、右半分のバッファーを省略して、ATTiny2313の19、18、17、16ピンに200~300Ωの抵抗を介しそのままSCK、MISO、MOSI、RSTとしてもよい?(そのような製作例も見かけました)

 USBからのデータ・ラインに入っている75Ωはオリジナルでは27Ωとなっていますが、68Ωがいいようです。(私は手持ちの関係で75Ωを使用)

 同じく3.3Vのツェナー・ダイオードはオリジナルでは3.6Vでしたが動作せず、3.3Vへ変更しOKでした。このあたり11ピンとつながっている1.5kΩと合わせて結構微妙で調整が必要かもしれません。

 USBtinyISPで検索、ダウンロードしたファームウエアから main.hex をATTiny2313に書き込みますが、同じファイル内のMakefile中の情報からHfuse:0XDB、Lfuse:0XEF であることを確認しておきます。


 誤配線がないか確認後コンピュータに接続したのち、デバイス・ドライバーの情報を確認したとき、右上の赤線枠で囲んだ表示が出ていれば完成です。
 もし表示されていないときは「 USBtinyISP ドライバー」のキーワードでネット検索してみてください、先達さんたちの貴重な情報が多くあります。

 左写真はお気に入りの無印良品のピル・ケースに実装したUSBtinyISPの様子です。

 実際の使用状況については次回以降、、、、

2017年7月11日火曜日

今年もまたまたニッコウキスゲ

 今年もニッコウキスゲに会いに行ってきました。(昨年のブログはこちら、、、「今年もまたニッコウキスゲ

 行きつけの霧ヶ峰では毎年7月10日前後が開花時期ですので6月に入るとなんとなくそわそわします。
 かなりぎりぎりではありましたが、ホテルにあたってみるとコテージが1棟開いており、ラッキー!!

 北九州の豪雨が続く中、天候が懸念されましたが2日ともお日様マークでひさしぶりによい一泊旅行ができました。

 例年ですとスウェーデン・レストランのガムラスタンで昼食を摂るのですが、今年は少し変更して蓼科湖を少し登ったところにあるホテルハイジで軽い昼食としゃれ込みました。

 入り口の門は少しメルヘンチックですが少し入ったところに昔からの古びた石柱の門が忘れられたように少し傾いて立っていました。

 近寄ってよく観ると「東伏見家別邸」とあり、もちろん現オーナーも東伏見 韶俶(あきよし)さんです。

 右写真はホテルのエントランスですが、白い壁と木材がうまく組み合わされたスイス風のデザインです。








 広い庭からホテルの建物を見上げた写真です。
 お昼少し前にもかかわらず私たちの独占状態で、パラソルのついたテーブルのひとつにおちつきました。


 気がつくと大きなバラの木が2本、建物に沿うように今は盛りと咲き誇っています。








 ことしはバラの花を観に出かける機会を失してしまいましたのでこれはうれしい限りです。
 向かって左側の木は少しやさしい花をつけていました。




 右側のバラはさらに大きく育ち、その密度の高い花とあわせて圧倒的な存在感です。
 



 ティーガーデンでの軽い昼食はキッシュ・ロレーヌとホットサンドイッチのコーヒーセットをそれぞれオーダーしましたがウエイトレスさんは当然のようにとりわけ皿を2枚用意してくれました、うれしい心遣いです。

 キッシュ・ロレーヌは生地の中に野菜、きのこ、ベーコンを詰めチーズを載せてしっかりと焼き上げてありましたがその分登場するまでに時間がかかり、写真は待ちかねて、、、、
 ホットサンドイッチも燻製ソーセージが際立っており共に満足でしたし白樺をはじめとする大きな樹に囲まれた広い芝庭を前にゆっくりと味わう食後のコーヒーはまさに至福のときでありました。


ゆっくりとした時間を過ごし、いざ出発です。

蓼科山の山麓にあるマタタビには挨拶をしましたが、バイカウツギはもう終わっていました。


 お目当ての霧ヶ峰富士見台駐車場へ到着寸前、右側の斜面に黄色いものが、、、、

 いそぎ斜面を登っていくと、ありました、一面のニッコウキスゲです。

 花は5分咲きといったところでしょうか、ふくらんだ蕾も多く見られ、なによりも今回の花は元気で勢いを感じました。

 理由はわかりませんが虫に害された花はいくら探しても見られません。
 レンゲツツジも既に終わっていますが、中にはニッコウキスゲとコラボしているものもありました。



 ニホンジカの食害からニッコウキスゲを守るために周りに張り廻らせた電気柵の効果は絶大で、花は毎年密度を増しているように見受けられますが、一方で花壇化して自然から遠ざかっているような気もします。
 柵外ではものの見事にニッコウキスゲは一本も見られませんが、コバイケイソウの白い花もきれいです。


 少しはやめにホテルに入り、かけ流しの温泉、そして夕食を十二分にとったあとは蛍狩りです。
 蛍の活動は夜の7時半から9時ごろとされていますので8時を目当てに出発です。
 現地に着くと、、、いました、いました少し低くなったせせらぎに、、、百匹以上はいるでしょうか、これまでに観た中で最高の群舞です。近くに飛んできた一匹を捕らえて観察してみましたが、やはりゲンジボタルでした(もちろんリリース)。


 一夜明けて、天候もよさそうです。

 家人の提案で御射鹿池(みしゃかいけ)に出かけてみました。

 この池は1933年に農業用に造られたため池で「ため池百選」に選定されていますが、とみに有名なのは東山魁夷画伯の「緑響く」のモチーフなのだからです。

 奥蓼科温泉郷にあるこの地は、以前近くの明治温泉に来たときに通ったはずでしたがまったく記憶にありません。

 それはどに小さく、少々期待はずれではありましたが、池の水の色は流石で、光線の具合も悪く、カメラも腕も月並みで白い馬もいませんが雰囲気だけは写真に出ていると思います。

 







 最後はバラクラ・イングリッシュガーデンに立ち寄りしばし休息後、遠くかすんで見えている蓼科山に別れを告げ(右写真)、少しはやめに帰路に着くことにしました。

2017年7月3日月曜日

ポストサイン燈の改良修理

 郵便が届くのはいくつになっても心楽しいものです。

 郵便箱の中に郵便物があるかないかを示すのは左のイラストのようなポストサインで、配達物があるとサインが立ち上がって教えてくれますし、そして中身を取り出すとサインは下がります。

 以前このブログにアップした「これぞ電子工作 (ポストサイン燈の製作)」はこの旗印の代わりにLEDの点燈で郵便物の来信を知らせるものでした。

 しばらく快調に働いていましたが、雨の日になるとなぜかLEDが点燈しっぱなしになるトラブルが発生しました。
 原因を調べた結果、スイッチ(自作のものとマイクロスイッチの2個使用)の中に水が入り込み、電流が流れ、LEDが点燈したものとわかりました。

 あわせて動作もぎこちなくなってきたようなのでこの機会に改良修理をおこなうことにしました。

 速い話がスイッチを磁石駆動のリードスイッチに変えるだけのことですが、すこしだけ脳みそに汗をかかせることとなりました。



 このリードスイッチは上図に示すように磁石を近づけると接点がつながりONとなりますが、離すとまたもとどうりのOFFに戻ります。

 特徴は非接触で簡単にON-OFFができることと、ガラスで封止してあり、中に不活性ガスが封入してあるので接点が超寿命であることでしょうか。

 左写真はリードスイッチで写真上部に拡大したスイッチユニットを掲げました。

 このスイッチは常時は磁石を近接したON状態で待機し、必要なときに磁石を遠ざけてOFFにするような使い方がベターのようです。となれば回路を書き直さねばなりません。

 右に回路図のBefore Afterを示しました。

 SW_1に常時ONのスイッチを用いましたのでDigital_トランジスタを一石追加して信号を反転させただけです。

 事のついでに回路基板も作り直してしまいました。
 写真に見られるようにジャンク・ボックスに転がっていた万能基板を使って基板を作り、その上に配線してあります。

 形が複雑なのは郵便ポストの中へスマートに入れ込むためです。
 基板の上部にガラス製、棒状のリードスイッチが見えていますが、これはSW_2です。

 ということ我家のポストサイン燈がめでたく正常復帰しました。