2022年12月16日金曜日

トランジスタテスターを作ってみました、、、すばらしい!!!

 ランジスタテスターを作ってみました。
 かなり以前(数年以上前)から左写真のようなモノが目に留まるようになりました。

 中華系のネットではワンコイン(いまは¥安でそうはいきません)でも入手出来ていました。詳細不明のランジスタなどをソケットに差し込んで、スイッチを押せばたちどころにその素性(ピン・アサイメントも、、、)がわかるというものです。







 実は、手元には右写真に示すような、古いプリント基板から取り外したトランジスタなどの半導体素子が再利用するために沢山保管してありますが、なにせ古いものですので、表面にプリントしてある素子記号などが、かてて加えて老いの弱った目には判別困難な場合が多いのです。

 また、素子記号がわかってもネットでデータ・シートを探して仔細を調べる、、、など結構な時間がかかります。
 そんな時このツールを使えばいいのではないかと思い立ちました。

 ネットの商品詳細を観てみると、キットとして売られているものが多く、構成はAVR(マイクロチップ社のマイコンチップ)と表示用の液晶素子が主体で、肝心なAVRに書き込むファームウエア・ソフトは・・・・かれこれから探して自分で書き込め、、、となっていました。

 で、調べてみるとオリジナルは 「Mikrocontroller.net」(https://www.mikrocontroller.net/articles/AVR-Transistortester)りました。
回路図やファームウエアはここから手に入ります。

 いくつか種類がありますが、比較的新しい、ATMega3281306LCDを使ったタイプを選び、私なりに多少アレンジした回路風(パスコンなど色々落ちているかも、、、)なものを右に示します。電源は9Vの積層乾電池(百均にあります)また電源スイッチは記入してありません。
測定すべきサンプルは右側のTest Portにセットします。

 構成はいたって簡単なので、ブレッドボードでササッと確認です。
 表示を見ると 1-3 57.45pF とあります。Test Portには何もつないでないのですが、写真内の左上にある赤と白の間の校正前の容量を示しているものと思われます。














 さっそくケースをえらび、加工・組み立てを行いました。一つだけの作品なので、図面なしの現物合わせです。
 右上が完成品です。1306LCD が小さく見にくいですが、いつも使うわけではないので我慢です。

 右写真は手持ちの NPNトランジスタである定番の  2SC1815 を測定した結果です。hFE=164となり、参考までに以前自作したhFE計164.2とよく符合しています。

 またピンアサイメントも左から順に と示されており、当然正解です。










 上写真は シリコンNチャンネルMOS電界効果トランジスタ(FET)の結果です。

 このようにしてたちどころに必要な情報を得ることが出来るこのツールは本当に優れものです。さすがドイツ発、、、です。

 まだ詳細にマニュアルを読み込んでいないのですが、効能として

・NPN および PNP トランジスタ、N および P チャネル MOSFET、ダイオード (ダブルダイオードも含む)、サイリスタ、トライアック、および抵抗器とコンデンサの自動検出
・テスト中のコンポーネントのピンの自動決定と表示
・トランジスタと MOSFET の保護ダイオードの検出と表示
・トランジスタの増幅率とベース-エミッタ順電圧の決定
・MOSFETのゲート閾値電圧とゲート容量の測定
・抵抗の測定範囲は約20MΩ
・コンデンサは、約 0.2nF から 7000µF まで測定
・インダクタンスの測定

などが出来るようです。

これはもはやランジスタテスターではなくコンポーネント・テスターです!!!

2 件のコメント:

vabenecosi さんのコメント...

こんにちは。

私も2015年3月頃にMarkus氏、Heinz氏のサイトを参考にキャラクタLCDを使ったタイプのTransistorTesterを作りました(ファームはv.1.11k)。
その後一般受けするだろうグラフィックLCDを採用した「Trendyバージョン」が作られて素子の回路記号が画面に表示できるようになり(2015年6月以降?)、それをパクった中華コピー製品の普及(つまり商売)が進みました。その中には自らの会社のロゴをスタートアップ画面に入れる修正を施したり、自らのものを(他の中華品を意識して)「オリジナル」と謳ったりさえしているものさえもあります。
また購入者側においては、一般のアマゾン利用者の商品レヴューだけでなく、もっと影響力がありそうな人気ブログの管理人やトラ技の寄稿者などの方々においても、その機能/価格を単に礼賛するだけの記事を度々目にします(記事にする、特に活字にするなら、もっと調査、勉強して欲しいものです)。

さて、プロジェクトの元祖であるMarkus氏は「プロジェクトのコンテンツは非営利目的の利用に限り、商売としての利用は著者の許可が必要」としていたようですが、プロジェクトを引き継いだHeinz氏は、ソフトウェアのライセンスに関してただEUPLに準拠するとし、商品に組み込むことについては特に規定しませんでした。これがこの状況が生まれることになる転換点だったのでしょうね。
TransistorTesterプロジェクト関係者の長期に亘る活動が結果としてこれらの中華パクリ商売を生みだし、今も支え続けていることに不条理に感じますし、何とかしてもっと違う形にできなかったのかなとも思います。

以上、取り留めもないコメントで済みません。

悠悠櫻 さんのコメント...

こんにちはコメントに気づかず申し訳ございません。
私も同様なことを考えていましたが、ブログには書きませんでした。
最近の例では nanoVNA があると思います。

というわけで「すばらしい!」としたのはオリジナリティーに対する私の敬意なのです。