2025年4月30日水曜日

9R-59D の MOD その3(IF_ProductDET そして完成)

 前回、前々回に引き続き今回は、その3、最終回です。
 今回は上図の IFアンプ部、プロダクト検波部、安定化電源などについて説明していきます。

 今プロジェクトの目玉は、その1で述べたように、中間周波(IF)トランスに松下電産製の
2IF-N1 の採用です。松下電産とは松下電器産業のことで、そののちのパナソニックのことです。海外、特に米国への輸出が増大していく中で、当時採用していたナショナルのブランド名は、すでに現地米国で流通していた有名な他企業のブランドでしたので、トラブルを避けるために急遽変更したものだと思われます。

 思い返せば、この商品が登場した1961には松下電産は周波数直線型のバリコンなども販売しており、それこそ垂涎の的でありました。
 それらの部品を使用した、通信型受信機 CRV-1 の公表されている回路図を転載します。


 IF回路はこの回路図を参考に組み立てましたが、特に発振などのトラブルはありませんでした。ここで総合選択度 2.8kHz (-3dB) の秘密?を見たくなって IFT を分解してみたのが左写真です。

 一見して特段変わったところはありません、多少二つのコイルの間隔が広いようには、、、気のせいかも。

 またそれぞれのコイルにはタップが出してあり、さらに3個あるIFT のうち検波用(再終段)には Q5'er 用の巻線も備えてあります。

 この IFT は元々の 9R-59D のものより大きいので、 9R-59D のシャシー上の IF 基板スペースには収まらず、右写真のように、再終段の検波用 IFT は右方向のプロダクト検波+低周波出力の基板に侵入して設置しました。

 次いでプロダクト検波ですが、「アマチュア無線用ではなく、ジェネラルカバレッジとして MOD するとは言っても折角狭帯域の IFT を採用したわけだし、、、、 で、最小限にとどめる策を考えました。

 オリジナルは、プロダクト検波に 6BE6 を用い、BFO に 1/2 6AQ8 そして余った? 
1/2 6AQ8 で低周波増幅、最後に 6AQ5 低周波出力となっています。

 元回路では 6BE6 を使っていますので、この際、自励発振式で行けないか?とネットで探した結果、ありました!!!  同じようなことを考えている人がいたようで、
「 https://www.valveradio.net/radio/product-ssb-detector-in-9r-59ds.html 」
 まさにほしかった資料で、プリント基板の変更まで写真付きで掲載されていました。

  回路図を掲載しておきます、細部の定数までの検討はしていませんが無事作動しました。BFO コイルもそのまま使用できましたが、極性には要注意です。

 6BE6 の自励発振式は周波数の引き込みがあるとかで、あまり使われていないようですが今回は良しとしましょう。
 
 右上写真は完成したプロダクト検波および低周波出力基板です。

 左から 2IF-N1 の検波段 IFT トランス、次いで 「AM 検波、AGC 検波」部、 6BE6 プロダクト検波部、BFO コイルです。
 いちばん右に低周波出力部ですが、これは半導体 IC のLM386G を用いた定番回路です。
何種類かの増幅度を選択できますので簡易で使用するには便利です。
 この結果、使用真空管は 6BE6 のみになり、6AQ8、6AQ5の2本が節約でき、消費電力も減りました。

 最後に、局部発振の 6BE6 とプロダクト検波 6BE6 とに供給する 115V B+ 電源の定電圧化を図りました。
 左に要所の回路図を示しますが、LM317 はフロート状態にありますので、入出力差が 30V を超えないように注意すればうまく働きますし、定電圧放電管を用いるよりははるかに廉価です。
 ただし高電圧の取り扱いなので安全には十分注意してください。

 S メーターは FET を使った簡易版を仮に取り付けてありますが、S メーターは奥が深くまだまだ検討が必要です。

 以上、何とか当初の目標を達成することが出来ました。今のところ低 HF 帯が活発なのでしばらくは楽しめそうです。
 肝心の IFT (2IF-N1) についてはSWLについては少しすっきりした感じがしますが、7M帯のアマチュア無線では無いよりまし?くらいでしょうか、でも1960年代を思い出しながらのワッチはまた格別なものがあります。

2025年4月18日金曜日

春、真っ盛り

 いまや春、真っ盛りです。
 左写真は、待ちに待ったアスパラガスが我が家の庭に、一斉に芽を出したところです。
 この日のために家人は、昨年は収穫を最小限にし、できるだけ葉を育て、もちろん水やりに始まって肥料も施し、寒い冬には枯葉などで覆ったりして可愛がってきましたので、その喜びはひとしおのようです。

 アスパラガスの原産地は、南
欧・ロシアとされており、分類はユリ科アスパラガス属だそうです。
 またアスパラガスは雌雄別株だそうですが見分けるのは難しいとか、、、、たしかに、実や花を食べるわけではないのでどちらでも、、、、とはいっても、わがアスパラガスは雌?雄?

 アスパラガスは代表的な緑黄色野菜で、多くの種類のビタミンなどを含みますが、新陳代謝を促進するというアスパラギン酸はよく知られています。

 うまく育てれば一株でも10年くらいは収穫できるそうでまだまだこの先が楽しみです。


 右写真は、ようやくにして大きく育ってきたジューン・ベリーがこの春付けたきれいな花です。この木はその名前が示すように、6月に小さな甘い果実をつけますが、昨年は熟した、、、、とおもったら、あっというまもなくに小鳥さんが片付けてくれました。

 落葉した葉が芽吹く前に白い可憐な花が咲き(バラ科)次いできれいな緑に覆われ、6月には前述のように実がなり、秋には紅葉、、、、と多くを楽しませてくれますが、小鳥さん対策をどうするかが懸案です。
 
 左写真はブルー・ベリーの花です。
 この樹も今春はこれまでになく、多くの花をつけています。でも結実する割合が少なく、またそれを小鳥さんも待っていますので、、、、
 
 ブルー・ベリーはアメリカ原産のツツジ科の植物で、他家受粉が必要なようですが、我が家には1本しかなく、それが結実の少ない原因かもしれません。

 お隣さんの花粉目当てでは、、、、かてて加えてこのブルー・ベリーは虫媒花だそうで、ミツバチなどをほとんど見なくなった今日この頃では一段と受粉がむつかしくなってきているようです。






 今回最後の緑の葉がきれいな右写真は、ミントです。
 ハーブと言えばミントと言われるほどに良く知られている、シソ科ハッカ属の植物です。和名のハッカを薄荷と書くのを初めて知りました。
 私はこのミントの清涼感が好きで、デザートなどに添えてあると、真っ先に口に入れてしまいます。
 このミントは直接地面に植えると、繁殖力が強く、根(ランナー)を縦横に張り巡らせ、他の植物を駆逐するなどの悪さをするそうで、写真のように鉢植えが正解のようです。

 多くの花が開花している中でも、今までとは少し違った春真っ盛りを感じるこの頃です。