過日友人からいただいたサボテンの花が咲きました。
背丈約50cmくらいの、あまり目立たない存在は庭の入口に置かれてはいましたが、まわりの景色に溶け込んで、ただ太陽の光だけは十分に満喫していたようでした。
この9月はじめの朝、サボテンに花の蕾がついているのを見かけました。想ってもみなかった事なのでどんな花が咲くだろう、、、、と楽しみにしていましたが二三日経ってもいっこうに咲かずそのうち付け根からポトリと落ちてしまいました。
そうなんです、蕾とばかり思っていたのはすでに咲いた花の萎んだものだったのです。
そこで調べてみました。
このサボテンは南米原産系の棘なし園芸種で総称される「柱サボテン」のようです。そしてこのような小さな丈で開花したのは十分に成長した株から切り分けたもので、友人宅の親は背丈が数mもあったのを思い出しました。
よく観察してみると、幸いなことにありましたありました次なる花芽があるではありませんか。 (右)
さっそく鉢をよく目に付く場所に移動し見守ることにしました。この時点で花芽は三つありました。
さらに四日後ではこんなに大きく成長し、そろそろ開花が始まる予感があります。
後ろに見えているのは「スパティフィラム」の鉢でかれこれ40年も経つ古株ですが、家人の丹精もあって毎年たくさんの花を楽しむことができています。
サボテンをさらに観察すると稜線の上に小さな花芽がさらに二つありました、うまく育ってくれるといいですが、、、、
さらにその二日後の夜、待ちに待った開花です。
夕方蕾がほころび始める兆しがあって、夜の8時過ぎには開花していました。
さすがに「ナイト・クイーン」と称されるだけあって美しい花です。
残念ながら「月下美人」とは異なり、期待した香りはほとんどありません。
一見したところでは「雄蕊」がずいぶん多い感じがしますが、闇の中で香りも無く花粉を運ぶ昆虫も呼べないとなれば察するところ風媒花なのでしょうか。
予想どうり、この花は一晩限りの「一夜花」でした。
しかも自家受粉では結実しないため、前述したようにほどなくして落花してしまう運命にあります。
右写真は翌朝の様子です。いかにも再度咲きそうに見えますが、この花は二度と開くことはありません。冒頭の話はこの終わった花を見たのです。
左写真はさらに次の夜あいにくの雨のなかで開花した様子です。左奥に先に咲いた花の名残が見えます。
でもおかげさまですばらしい花を十分に堪能することができました、花をいただいた友人に感謝です。
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