2015年9月5日土曜日

ラズベリー・パイによるネットオーディオ(1)  先ずは動かしてみる

 まだ秋の夜長までには程遠いのですが、今まで頭の片隅におとなしくしていた「オーディオの趣味」がこのところ大きく成長してきました。もともとオーディオは私の趣味の中でも5指の内に入るほどの分野なのです。

 過日親しい友人宅を訪れてオーディオ談義に花を咲かせましたがその折、ハイレゾ・オーディオなる単語が頻繁に出てきたのが事の起こりです。

 私のオーディオはCDプレーヤーに真空管のメインアンプを直結したものなので、ネットオーディオを念頭に機材を海外から入手した友人とのギャップを少しでも埋めねば、、、、と思い立ったのです。

 早速勉強にとりかかりました。インターフェースという、コンピュータ・サイエンス&テクノロジ専門誌がありますが、かねて目をつけていたバックナンバーを思い出し早速購入しました。







 ハイレゾとは、ハイ・レゾリューション・オーディオ(High Resolution Audio)の略で、CD音源よりも多くの情報量を持った高解像度音源のことです。図にイメージを示したように従来のCD音源の解像度が 44.1kHz/16bit であるのに対し、ハイレゾ音源(例)の解像度は 192kHz/24bit と大幅に向上しています。このことが音の臨場感や密度、輪郭などをいっそう際立たせると吹聴されているのです。

 もちろんCDよりはるかに多い情報量の取り扱いは高速AD/DAコンバータなどの電子技術の進歩なくしてはありえませんし、もはやCD1枚に入る情報量(700Mbyte 以下)では世の流れについていけず、インターネットからの音源ファイルのダウンロードが主体の時流もあいまってCDが急激に凋落していくのもむべなるかな、、、、ではあります。

 前述の雑誌にはラズベリー・パイ( raspberry Pi )をうまく使うのがベストだと書いてありますので、左図のようなシステムを考えました。

 ラズベリー・パイはすでに手持ちがあり、私のBタイプは旧型ながら残留雑音が低いと評価されており、今後このシステムで使っていくには恰好の場所を得たと言えましょう。


 ラズベリー・パイからの出力をオーディオ信号にデコードするDACにはこれもたまたま入手してあった秋月の AKI.DAC-U2704 というUSB DACのキットをとりあえず使うこととしました。
 この AKI.DAC-U2704 は安価で定評はありますが、48kHz/16bit の性能ではハイレゾとはいえず、キットのままでは出力部のフィルターが今ひとつなのでシステムの動作チェック用です。ハイレゾ用のI2S DACは別途考えていきましょう。

 右写真の上がラズベリー・パイBモデル、下が秋月のUSB DACのキット AKI.DAC-U2704 です。
 というということで残りのハード機材はすべて手持ちのものでOKでした。

 ここまでで一番苦労したのは無線LAN(子機 ドングル) Elecom WDC-150SU2M の接続です。事前にネットで「苦労するよ!」とありましたが、他のものより安価で、勉強にもなるだろう、、、、ということで購入しましたが少しハマリました。
 幸いにもラズベリー・パイがUSBデバイスとして認識しましたので(Realteckの8188euというチップ
を使用)ネットから関連ファイルをダウンロードして何とか事なきを得ました。

 参考のためにその時のコマンド操作を挙げておきます。

 さてようやくにして今回の主役の登場で、その名は「 Volumio 」といいます。

 Volumio とは Linux ベースの無料音楽プレーヤーで、ラズベリーパイに組込むことで動作します。(詳細はネットでしらべてみてください)
 私は Volumio のWebサイトにアクセスし、そこから ラズベリーパイ用のディスク・イメージファイル( Volumio1.55PI.img )をダウンロードしてSDカードにコピーし、ラズベリーパイを起動させました。

 左写真はアンドロイド端末( NEXUS7 )からのリモート操作で WEB RADIO を聴いているところです。音源ソースの選択はもちろん音量など各種の設定ができます。

 今回大変に重宝したのは Volumio に登録されている WEB RADIO です。まだよく調べていませんが、音源をハイレゾで送り出している曲も多いようで(左写真の局は STEREO 24bit 44.1kHz と表示されています)、クラッシックからヘビ・メタまで数多くあり、それらを一日中放送してくれています。

 私は主にクラッシックを聴きますが最初に出てきた音にびっくりし、秋月のUSB DACのキットでも十分だと感じました。(帯域の狭まった私の耳にとって)
 おもしろくなってきましたので、このシリーズをもう少し続けることにしましょう。

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