さて今回は先回の全体構想に従って、部品選定、予備実験を行い、回路決定までこぎつけます。
予備実験では左写真に見られるようにバラックセットを組みながらデーターを採り、実際にQ値を測定してみたいとおもいます。
それではもう一度全体構想を掲げておきます。
全体構想としては以下のとうりです。
① アマチュアのQメーターとして性能を欲張らない。
② Q値も絶対値の追及はほどほどにし相対的にチェックできればよし。
③ 出来るだけコンパクトにしたい。
④ 高周波源はシンセサイズド・シグナル・ジェネレーター(SSG)を使う。
⑤ 読み取りは100uAのメーターを使う。
⑥ 高周波電圧測定ユニットについては自作する。
② Q値も絶対値の追及はほどほどにし相対的にチェックできればよし。
③ 出来るだけコンパクトにしたい。
④ 高周波源はシンセサイズド・シグナル・ジェネレーター(SSG)を使う。
⑤ 読み取りは100uAのメーターを使う。
⑥ 高周波電圧測定ユニットについては自作する。
高周波供給ユニットは、シンセサイズド・シグナル・ジェネレーター(SSG)の出力を受け、直列共振回路へ高周波電力を歪なく供給する必要があります。
決定した回路図を示します。
Q値の測定には-3dB法を用いるつもりですので、入力側に-3dBのアッテネーター回路を入れておきました。こうすることで、メーターの振れに対する-3dBの位置を容易に知ることが出来ます。
トランジスタは小出力用のものを使えばよかったのですが、手持ちの関係で2SC1815Yを使用しました。この回路は、SSGからの入力(30MHzまで)約1.2Vまで歪なく動作していることをオシロスコープで確認してあります。
SSG入力500mVのときトランスの1次側で約330mV,2次側で約6.5mVとなり330/6.5=50.7はほぼ巻き線比どうりです。
高周波電圧測定ユニットはダイオードで検波した直流電圧をICを使用した電圧計で読み取ることにしました。
低電圧領域での感度のよさを買ってゲルマニューム・ダイオードのSD-34を採用、倍電圧整流回路を形成しています。
この出力は高インピーダンスで受ける必要があり、4.7MΩを使い、ICも入力抵抗1.5TΩのCA3140を使っています。CA3140は古いICですが入力抵抗も高く、単電源で使える、使い易いICで私はよく使います。
回路中の帰還回路に入っている2個のダイオード・1SS16はメーターの直線性を改善するためのもので、私の場合この定数で10から100のメーター目盛りがほぼ直線になりましたが、個々にはカット・アンド・トライが必要でしょう。
高周波電圧測定ユニットはダイオードで検波した直流電圧をICを使用した電圧計で読み取ることにしました。
低電圧領域での感度のよさを買ってゲルマニューム・ダイオードのSD-34を採用、倍電圧整流回路を形成しています。
この出力は高インピーダンスで受ける必要があり、4.7MΩを使い、ICも入力抵抗1.5TΩのCA3140を使っています。CA3140は古いICですが入力抵抗も高く、単電源で使える、使い易いICで私はよく使います。
回路中の帰還回路に入っている2個のダイオード・1SS16はメーターの直線性を改善するためのもので、私の場合この定数で10から100のメーター目盛りがほぼ直線になりましたが、個々にはカット・アンド・トライが必要でしょう。
VC バリコン( Variable Condenser )の選定。
実は今回一番苦労したのがこのバリコンの選定なのです。通常のエアー・バリコンは手持ちの一部だけでも左写真のように各種あります。
Qメーターを出来るだけコンパクトにするには適当なものを選定する必要がありますので、VCを交換しながらQ値を測定していると数値が結構バラツクのです。
Qメーターを出来るだけコンパクトにするには適当なものを選定する必要がありますので、VCを交換しながらQ値を測定していると数値が結構バラツクのです。
VCのQ値は十分に高いので無視していいものと頭から決めてかかっていましたが、必ずしもそうではないようでした。 そこで右回路図のようにコイル・Lを固定してVCを変更しながら出来るだけQ値の高いバリコンの選定を試みました。
一言でいうと中古のVCは、キチンと箱や袋に入れて保管してあるものは良かったのですが、そうでないものは概して失格でした。そういえば昔よく見かけた測定器に使用してあるVCの多くは、ケースの中でもさらに囲ってあったのは単にシールド目的のみではなかったのでしょう。(反省!中古バリコンに手を出すな!)
結論として高性能のエアー・バリコンも選定できましたが、簡易型のQメーターに使用するにはあまりにも高級すぎますので、今回新たにその性能を見直したポリ・バリコンを採用することにしました。左上写真の右下にあるのがそれで、ずいぶんコンパクトなのがわかります。
ポリ・バリコンならすべて良いのではなく、左写真の中からさらに選定したのはミツミ電機の PVC-2K20T というものです。(写真右下の刻印参照)
ミツミ電機は今から61年前の1955年にポリ・バリコンを発明し、一世を風靡したのを改めて思い出しました。ポリ・バリコンのQ値についてネットで調べてみましたが、改めて見直すような数字が出ていました、さすが日本の誇りミツミで決まりです。
ちなみにLCRメーターで容量を測ってみましたが、① 6.3pF~344.1pF ②6.3pF~346.1pF と二つのユニットがよく揃っていましたし、容量も申し分ありませんでした。
そこで右回路のように2つのユニットをスイッチで並列に出来るようにしてみます。これで 12.6pF~690.2pF と、容量拡大が出来るはずです。
ということで以下は次回最終回、、、、
関連ブログ
Qメーターの製作 1/3 (スタディと構想)
Qメーターの製作 3/3 (ケース製作、実装、測定)
一言でいうと中古のVCは、キチンと箱や袋に入れて保管してあるものは良かったのですが、そうでないものは概して失格でした。そういえば昔よく見かけた測定器に使用してあるVCの多くは、ケースの中でもさらに囲ってあったのは単にシールド目的のみではなかったのでしょう。(反省!中古バリコンに手を出すな!)
結論として高性能のエアー・バリコンも選定できましたが、簡易型のQメーターに使用するにはあまりにも高級すぎますので、今回新たにその性能を見直したポリ・バリコンを採用することにしました。左上写真の右下にあるのがそれで、ずいぶんコンパクトなのがわかります。
ポリ・バリコンならすべて良いのではなく、左写真の中からさらに選定したのはミツミ電機の PVC-2K20T というものです。(写真右下の刻印参照)
ミツミ電機は今から61年前の1955年にポリ・バリコンを発明し、一世を風靡したのを改めて思い出しました。ポリ・バリコンのQ値についてネットで調べてみましたが、改めて見直すような数字が出ていました、さすが日本の誇りミツミで決まりです。
ちなみにLCRメーターで容量を測ってみましたが、① 6.3pF~344.1pF ②6.3pF~346.1pF と二つのユニットがよく揃っていましたし、容量も申し分ありませんでした。
そこで右回路のように2つのユニットをスイッチで並列に出来るようにしてみます。これで 12.6pF~690.2pF と、容量拡大が出来るはずです。
ということで以下は次回最終回、、、、
関連ブログ
Qメーターの製作 1/3 (スタディと構想)
Qメーターの製作 3/3 (ケース製作、実装、測定)
0 件のコメント:
コメントを投稿