今回のテーマに入る前に先回の続きです。
回路を組み上げて最初にすることは、電源のショートチェックです。
次いでIC類を、ピンの曲がり具合に注意しながら、慎重にソケットに挿します。
この際、ICの逆挿しは致命的な結果になりがちですので、要注意です。
左写真のボードに見られるように、私はICの向きをすべて一方向に統一していますし、ICの1番ピンのところにはすべて小さな白丸のマーキングをしています。(それでも時折間違えます)
そして電流計を介して電源に繋ぎ、全神経(視覚、聴覚、臭覚、触覚、但し味覚は除いて)を全開にして電源をいれます。何事も無くLEDが点燈し、電流計が50mA程度(オールCMOSなので驚くほど少ない)を示せば一安心です。そうでない場合は直ちに電源を切り、再チエックです。
これで一息つきましたが、古い言い方ですが、
「コンピュータ、ソフト無ければただの箱」とあります。今回の場合は「ただの板」でしょうか。
というわけで、「Z80のソフト開発環境」の話にはいっていきたいと思いますが、あくまでも私のやり方なので、もっといいやり方があるかもしれません。
必要なハードウエア:
コンピュータ : わたしはまだ WINDOWS 7 、しかも RS232C 端子つきを使っています。RS232C 端子がない場合はお定まりのUSB変換ケーブルなどでOKです。
ROMライタ : 私の場合は TL866 ユニバーサル・プログラマ ですがROMライタは必須です。
必要なソフトウエア:
アセンブラ : お手本の CPUville がつかっている、TASM(Telemark Assembler)を使いました。ver3.1 と ver3.2 がありますが、使用したのは ver3.2 です。Vector からダウンロードできる ZASM も少し表記が異なる部分がありますが同様に使えました。
エディタ : これも好みですが、TeraPad です。
バイナリ・エディタ : Stirling を使いました、バイナリ・ファイルを直接編集したり、左右に並べたファイルから、継ぎ接ぎをして好みのファイルを作るのに便利です。
ターミナル・ソフト : やはり Tera Term がいいようです、あとで XMODEM で CP/M とのファイル転送をするときにはこれがいいです。ちなみに上記 TeraPad とは何の関係もないそうです。
その他 : ファイル変換ソフトいろいろ
最初に作成するのは、SBCとパソコン上のターミナルとのあいだで文字を送受信するソフトで、SBC上の82C51のチェックも兼ねています。
今回のSBCでは82C51のIOアドレスは、データ・ポート30H、コントロール・ポート31H、になっています。
82C51の初期化はコントロール・ポート31Hに4EHと37Hを書き込むだけです。
いろいろなおまじないやら何やらと長々と書き込む説もありますが、新しいICではたったこれだけでOK!!
この設定で、このSBCでは19200bpsのボーレートとなっています。
その下にある2つのサブルーチンはコンソールへの1文字入・出力の決まりモノです。
上のプログラムを TraPad でつくり、8251T_01.ASM と言う名前で TASM と同じフォルダー( C: の真下にある)にセーブし、左のようにDOS窓でアセンブルすると、 8251T_01.HEX と 8251T_01.lst と言うファイルが生成されます。
あとは TL866 ユニバーサル・プログラマを使用し 8251T_01.HEX を W27C512 に書き込みます。
このプログラム書込み済みの W27C512 をSBCのソケットに差し込み、電源SWを入れればプログラムが走ります。
パソコンのキーボードから適当に入力すると右のように入力した文字が Tera Term 上にエコー・バックされます。
このようになれば先ずは第1段階突破と言うことで、さらに次に進むことができます。
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