2025年9月6日土曜日

SDR を動かしてみました

  ひさしぶりに SDR を動かしてみました。
 SDR は Software Defined Radio (ソフトウェア定義ラジオ)の略で、ラジオの主な機能をハードウェアではなく、ソフトウェアによってコンピュータから制御することができるものです。

 ひさしぶり、というのはかなり昔に左写真にあるような DVT-T+DAB+FM を使ったことがあるからです。これらはもともとコンピュータのUSB端子に挿し、アンテナをつなぎ簡易にTVやFMを楽しむために欧米で開発されたものです。
 ところがチューナーICの R820T の受信範囲が24~1766MHzもの広範囲にわたることから、一般のラジオ放送も聞けるような制御ソフトを開発した賢者がいたのです。
 ただ周波数下限が24MHzなので写真左上にあるようなアップコンバータを用いることもありました。

 今回使用したものは、左写真にあるような、最初からラジオ受信機として設計されたもので、かなり以前に興味を持って、詳細を確認しないまま、Aliのバーゲン時に入手しておいたものです。

 ネットで色々調べた結果、これは SDRplay 社のRSP1というモデル(10年以上前に発売、今では販売終了)に近いものと分かりました。
 ただしLNA(低雑音高周波アンプ)や周波数帯を切り替える回路が省略されています。
 でも一方、ありがたいことには受信周波数範囲が、10kHz~1000MHzと広く、使用しているADCが DVT が 8bit であったのに対し、本機は 12bit である点で技術の進歩を感じます。(最新モデルは 14bit ! )
 さらには 24MHz の発振器には 0.5ppm の TCXO が搭載されており、測定器のように使えるかも、、、、

  また使用しているICチップセットは汎用のMSi2500、MSi001なので、公開使用例を使っていればクローンとは言えないかもしれませんが、ソフトはフリーで頒布されているものが使えます。

 右図は今回の SDR の構成図です。

 アンテナ端子は、5個の SMA 端子があり、それぞれに受信バンド別にアンテナを接続するようになっています。

ANT_1 :
   0~30MHz
ANT_2 :
  30~60MHz
ANT_3
 50~120MHz
ANT_4 :
 120~150MHz   ANT_5 :   400~1000MHz

 アルミニウム板でケースを自作しようかと思ったのですが、詳細が判明するまでの間、左写真のようにプリント生基板でサンドイッチすることにしました。

 さて、SDR というからにはソフトなければタダの、、、
ということで先ずは RSP1 が推奨している SDRuno をインストールします。(ネットで探せばすぐわかります)
 インストール時には本体をコンピュータから切り離しておかなくてはなりません。


 SDRuno のマニュアルもネットにありますので、スタート前に読み込んで理解しておきます。 アンテナを、しかるべきアンテナ端子に接続し、本体をコンピュータのUSB端子につなぎ、 SDRuno を始動させれば上写真のようなそれこそ別世界がスクリーンいっぱいに広がります。
 SDR の世界では定番の HDSDR も少し複雑ですが、冷静にネットの記事を参考にすれば無事インストールできました。

 現在色々な受信機を製作していますが、IF 以降をこのSDR に受け持たせれば、かなりいろいろな手間が省けそうです。
 例えば IF 455kHz であれば直接この SDR で受信できますし、受信モードも AM,FM,CW,LSB,
USB 尚且つ帯域幅もそれぞれに応じ、高価なフィルターを購入することなく実験ができそうです。

 またこの SDR のソフトを入れ替えるだけでスペクトラムアナライザーに変身できるという記事を見つけました。追ってアップしたいと思います。

0 件のコメント: