昨夜はホテルの露天風呂で雨に打たれながらの風流な湯浴みを楽しみ、夕食はお定まりのビュッフェ・スタイルとて、またまた胃の腑のストレッチにチャレンジです。
翌朝になっても蓼科山にはお目にかかれませんでしたが、雲は徐々に上がっていき何とか降られずにすみそうです。
山の上に行くことはあきらめましたが、せめてものということでホテルの周りを散策することにしました。
この散策路はお気に入りで、約1km弱あります。
早々に私どもの行く手を何か小動物が駆け抜けました、よくみるとリスです、この時期来るべき冬の準備に大童なのでしょう。
このあたりの標高は約1000mあり、白樺の幹がきれいです。
反面、昨日堪能したような赤い色は皆無でカラマツやコナラなどの黄色一色です。
地面はすっかりそれらの落ち葉に覆いつくされており、まるで絨毯の上を歩くようにふわふわと心地よい感触でした。
周りは見上げるような大きな木ばかりですが、ときおりきれいな黄色い葉をつけた潅木がアクセントとなってくれました。
かつて農業試験関連の設備があったという苔むした遺構のなかに白い小さな花が咲いていました。
赤い小さな実に雨上がりの水滴がいくつもきらきらと輝いていました。約30分ほどだったでしょうか、高原の秋を十分に楽しむことが出来ました。
「韮崎大村美術館( Ω ra Art Museum )」は大村博士が私財で創設し、韮崎市に寄贈されたものだそうで、その時期がこのノーベル賞で沸いた8年も前の2007年というのも25億の巨費とあいまって大変な驚きです。
開館当時の広報資料から |
この美術館のロゴの中に使われている見慣れない文字はギリシャ文字で電気抵抗でおなじみの Ω(おーむ)ですから後に続くraとあわせて、「おーむら」と読むのはわかりますが、 Ω のなかに小さく見える、博士の名前の智のSまではわからないでしょう。でも Ω とSの組み合わせが大村先生の大好きな温泉に見えたのは私だけでしょうか?
美術館の傍らには博士が自費で掘削・建設した日帰り温泉施設「白山温泉」や蕎麦処「上小路」があります。温泉は空いていましたが、蓼科で何度も浸かってきましたのでパス、蕎麦屋ではこれも昨日おいしい蕎麦を食べましたので、「ほうとう」風の饂飩を昼食に食しましたが、小一時間待ちでした。
右写真は「白山温泉」とその前にあった願掛け地蔵です。ノーベル賞受賞が決まったとき、この地蔵さんを洗っておられた博士がTVに登場しました。
右写真は「白山温泉」とその前にあった願掛け地蔵です。ノーベル賞受賞が決まったとき、この地蔵さんを洗っておられた博士がTVに登場しました。
美術館は約1800点に及ぶ多くのの絵画や陶磁器を所有していますが、分野は大きく分けて1つは上村松園、秋野不矩、片岡球子など日本の女流画家の作品が多くあること、これは博士が女子美術大学の名誉理事長であることにもよります。ついで鈴木信太郎のコレクション、そして陶磁器の分野、、、、と博士の見識と趣味の広さが垣間見えるようです。
上の写真は四季桜でしょうか、エントランスなどお祝いのコチョウランが所狭しと並べてありましたが、美術館敷地の片隅からつつましやかに受賞をお祝いしているようでした。
右写真は「韮崎大村美術館( Ω ra Art Museum )」で購入した鈴木信太郎の絵葉書です。
今回の甲信1泊旅行は雨に祟られたおかげ?で「野村陽子植物細密画館」と「韮崎大村美術館( Ω ra Art Museum )」を訪れることが出来ました。すばらしい秋の景色、美術そしておいしい食事、、、、と本当に楽しい一泊旅行でした。
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