暦還暦記念に家族みんなからもらった時計をこの電子時計時代に逆らってこのところまた愛用し始めました。
時刻も正確に刻んでくれますし、気分としてもなかなかいいのですが、夜の就寝時にはずしておいて朝見ると止まっている事がママあるのです。
先回のオーバーホールからかなりの時間が経っていますので、潤滑剤が劣化したのか、はたまた齢を重ねて十分に発条を巻くだけの運動量に満たないのか、、、、と、いって四六時中肌身離さず、というわけにもいきません。
ということで、かつてどこかで「自動巻き時計の自動巻き装置」なるものがあったのを思い出しました。それこそ超高価なレア時計を動態保存するものだったような気がしますが、はやいはなし夜の間時計が停止しない程度に動かしてくれればいいのです。
細工としては夜の就寝時に、時計をこの装置にセットして、約一時間ごとに右に2回転、次いで左に2回転を繰り返せばいいのです。
右写真に主な部品を並べてみました。
時計の右にあるのは時計を保持するもの、左下は時計を回転させるステッピングモータとそれを駆動するためのマイクロコンピュータチップ(ATTiny2313)を載せた電子基板です。時計を保持具にセットすると左写真のようになります。
裏側には暗くて見づらいのですが、ステッピングモータと電子基板があります。
私はAVRを主体に、Arduino IDEでこれらのプログラムを開発しています。(以前のブログ AVR と Arduino(2)参照)
今回はAVRチップに少し小さい
ATTiny2313を使ってみました。写真の手前にある20ピンのDIP・ICがそれです。奥はArduinoが標準としている28ピンのDIP・ICです。
Arduino IDEでATTiny2313を扱うことができるようにするのも結構Deepな世界ですが、ネットで多くの記事がありますので、詳細は省きます。
ステッピングモータの駆動についても先人の方々が多くの結果を示していますので、今回のプログラムにはその中のひとつのLibrary(Stepper.h)を使用しました。
そのスケッチを左に示します。
注記しておいたように、Laibraryを呼んで、ステップモータの1回転あたりのステップ数(仕様)、Arduinoのピンとの接続、回転速度、ステップ数と方向を示してやれば簡単に動きます。
ただ当初、時計を回転させるのに、単なる直流モータを使うか、ステップモータを使うか大いに迷ったのですが、駆動系を簡素化するために、後者を選びました。その結果、加工・工作は容易になりましたが、問題が発生しました。ひとつは回転時のステップ振動です。これはまあ我慢するとして、もうひとつの問題は看過できません。
それは発熱の問題です。ステッピングモータは言い換えれば決まった位置に止まるためのものですから、停止時に最も電力を消費します。
いろいろ考えた結果、必要な回転操作が終わって、時間待ちの間(約1時間)はステップモータへの電源をリレーで遮断することにしました。Arduinoのピンはまだたくさんあまっていますので、トランジスタでミニ・リレーを駆動する回路を後から付加してOKです。
今回はステップモータにミネベアのPM35S-48というものを使用しましたが、コイル結線図を示しておきました、、、、
あ、もちろんステップモータのドライブにはMP4401というドライバーICを使っていますが、何でもOKです。
あ、もちろんステップモータのドライブにはMP4401というドライバーICを使っていますが、何でもOKです。
酷暑のなか、久しぶりの慈雨のおかげでモノつくりができました。やはり手と頭を動かすのは楽しいです。
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