左図の⑤アンコール・トムと⑥タ・プロムの二つです。
シェムリアップでの2回目の朝は早めに起きてまだあたりが暗いうちにアンコールワットの日の出を観に出かけました。
遺跡についてみると、あちこちから何台ものバスがすでに集まってきており、結構な賑わいを見せていました。
そして昨日も行った、聖池越しに寺院が見える地点に急ぎます。ヒンドゥー教の寺院は西向きに建てられているので、この地点からは、日の出は寺院の後ろ側からになるのです。
もっとも今は冬ですのでかなり右側からになるものと思われます。右図は池の周りに集まった大勢の人達です。
待つことしばし、、、、太陽があがり始めました、が、またもや雲のいたずらでようやく左写真のシーンのみ撮ることができました、残念。
聖池の睡蓮も少しずつ開花を始めています。
残念がる声を何度も耳にしながらホテルに戻り、少し遅め(といっても7時ごろ)の朝食です。
食事を終えてバスの出発を待つ間に、近くの池で開花直後の蓮を見つけました。
蓮は開花のときに「ポン」と音がでるとかでないとか、、、、でも花の底にはハスの実が育成されるべきレンコン状のものが見えています。ちなみにハス(蓮)とスイレン(睡蓮)はちがいます。
そして周りの椰子の木の幹に飾り付けられた種々のランが朝陽を浴びていました。
バスで再度、今度はアンコール・トムに向けて出発です。
遺跡の位置は冒頭の図⑤を参照ください。
アンコール・トム (Angkor Thom) は、アンコール遺跡の1つでアンコール・ワット寺院の北に位置する城砦都市です。12世紀の後半にジャヤーヴァルマン7世により建設されたといわれており、周囲の遺跡とともに世界遺産に登録されています。
また左図のように、アンコール・トムは一辺3kmの堀と、ラテライトで作られた8mの高さの城壁で囲まれており、外部とは南大門、北大門、西大門、死者の門、勝利の門の5つの城門でつながっています。各城門はそれぞれ塔になっていて、東西南北の四面に観世音菩薩とされる彫刻が施されています。
また私たちは左図の下(南、仏教系は南が正面)にある南大門から入り、順に個々の遺跡をめぐりながら、上方の北大門に向かって進みました。途中の赤い四角で囲ってある遺跡名はそれぞれ訪れた場所です。
右写真は、南大門に入る前の濠を渡る際に両側に見える「神々と阿修羅の像」です。その先に濠が遠くまで見えています。
左写真は南大門で、中央の塔から観世音菩薩とされる彫刻がこちらを睨んでいます。
南大門を入って、アンコール・トムの中央にあるバイヨンにむかって、小型バスや乗用車そして象も進みます。
バイヨン (Bayon) は、アンコール・トムの中央付近にあるヒンドゥー・仏教混交の寺院跡で「美しい塔」という意味です。
塔はどれも観世音菩薩とされる彫刻が刻まれており、「クメールの微笑」といわれる不思議な笑みをたたえています。(右写真)
また周囲の壁にはアンコール・ワットと同様に、一面に抒情詩に関する絵が彫られていますし、建物のあちこちにもデヴァター像が彫刻されています。
以下はバイヨン内部で見られたいくつかのシーンです。
ふと足元を見ると、名も知れぬ可憐な花が咲いていました。(右下写真)
左写真はバイヨンの北出口付近ですが、発掘された遺跡があちこちに山積されており、もちろん未発掘のものも多く、今後修復がどのように進んでいくかが心配です。
さらに北上すると旧王宮ゾーンに入り、左手にバプーオンが望まれました。
さらに進むと ピミアナカス遺跡がありました。 ピミアナカス遺跡は旧王宮の敷地内に建つヒンドゥー教の寺院です。スールヤヴァルマン1世の頃、11世紀初頭に作られました。ピミアナカスの意味は「天上の宮殿」だそうです。(右写真)
この王宮ゾーンは木などの有機材でつくられており、今ではその面影すらありませんが、その壮大さは残された石の土台遺構などから推し量ることができます。
そのまた北隣にはライ王(癩王)のテラスと呼ばれるテラスがありますが、この名称は、その場所で発見されたヒンドゥーの死の神であるヤマ(閻魔)の片足を立てた彫像の顔が、変色および苔の増加でハンセン病にかかった人を連想させろことに由来するものとされています。左写真は現在設置されているレプリカです。
ということで、ようやくにして私たちのバスが待っている場所に到着し、一休みです。ここは絶好の商い場所とて、現地の人達が老いも若きも元気に声を張り上げていました。
ここは12世紀末に仏教寺院として建立され、後にヒンドゥー教寺院に改修されたと考えられている遺跡ですがそれ以上に熱帯ジャングルの大木、ガジュマルによって侵食されつつあるのを如実に観察できることで知られています。
この寺院の入り口の門にある塔にも観世音菩薩とされる彫刻が刻まれており、ここでは歓迎、、、、(左上写真)
お、見えました。まるで巨人が大きな手で塀を鷲掴みにしているように見えます。
右写真や左下写真も同様ですが、その大きさを人物と比較してみてください。
偶然に飛来したガジュマルの種子が長い時間かかって成長し、やがてはこんなになるのですが、このことは自然の力の偉大さをたとえるのによく引用されます。
こんな荒れ果てた中庭にもデヴァター像の彫刻がありました。(右)
でも最近では、これらのガジュマルが遺跡を破壊するのではなく、むしろ崩壊から保護しているのではないかという専門家の説もあるそうで、確かにそのような気もします。
家人がプルメリアの花を帽子につけていました。
プルメリアは1年を通じて開花する性質があるため、世界中の熱帯地域で広く植えられています。花には芳香があり、ハワイではレイにも使われます。花言葉は「情熱、気品、内気な乙女、恵み」で華やかさのみならず、凛とした気品も合わせ持った私も好きな花です。
さて、今日の夕方にはハノイです。
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