2018年6月4日月曜日

初夏の東北歩き 1/3 (八幡平)

 先回、5月末に山陰へ出かけたばかりと言うのに一月も経たないうちに今度は東北です。

 ブログでもご紹介したように、5月連休中の猿投山ハイキングを無事終えたのに気を良くして、かねてから出かけてみたい、、、、と思っていた東北のハイキングに出かけてきました。

 ルートは左図に示すように、先ずいわて花巻空港に飛び、東北自動車道を北上して、八幡平、そしてホテル1へ、2日目は白神山地から岩木山を経由して十和田湖畔のホテル2へ、そして3日目は奥入瀬から八甲田山系を抜けて青森へ、最後は青森空港から帰途に着く2泊3日の旅です。

 この中で、文中で太字にした、八幡平白神山地、奥入瀬の3箇所で軽いトレッキングをするのが大きな目的なのです。

 予想された天候も快方に向かっており、機上からの富士山も何とか観ることができました。










 空港から釜石自動車道に乗り、花巻JCTを経て東北自動車道を北上して一路最初の目的地、八幡平を目指します。

 途中、岩手山SAで一休みです。
 前方(北)に岩手山(2038m)が見えていますが頂上付近は雲に覆われています、なんとなく不吉な予感が、、、、

 その後、松尾八幡平ICを降り、八幡平アスピーテラインで八幡平を目指します。
 アスピーテとは盾を伏せた形状の火山のことで、岩手から八幡平を抜けて秋田へむかう景勝・県道23号線を八幡平アスピーテラインと呼んでいるようです。

 ところが、徐々に標高が高くなってゆくにつれて様相が一変しました。
 雪です、それも所によっては1m以上の積雪が残っています。

 今年は季節の移り変わりが速いなどと勝手に思い、旅行社のパンフレットのお花畑を想像していたのが大間違いでした。

 八幡平はまだ雪の中で、その上今日は天候が悪く雲の中だったのです。
 バス路の両側には春の八幡平アスピーテライン開通のために切り開いた切り通しの跡が見えています。(右写真)

 そんな中、八幡平パークサービスセンターへ到着しましたが天候はさらに悪化、強風に加え雨が足下から吹き上げてきています。

 センターの中で八幡平山頂まで歩くかどうか、思案投げ首でしたが、ガイドさんの「雨や風はここが一番強く、先々はそれほどでもありません、、、」とのお言葉で、出発を決意しました。

 雨具も万が一を思って上着は持参しましたが、ズボンを持ってこなかったのが悔やまれます。

 そうこうするうちに、左写真のように決死の?思いで雲の中へ出発です。
 今回の参加者のほぼ半数はセンターの中で帰りを待つことになりましたが、なかにはご夫婦別々と言うケースもありました、もちろん留守番に廻ったのはご亭主、、、、
 

 右図は八幡平頂上付近の案内図です。

 中央下の水色の丸で示した、八幡平パークサービスセンターを起点として、矢印に沿って八幡平の頂上を目指し、帰りは右回りにガマ沼に沿って下ってくる短いルートが荒天のため選ばれました。


 ルートには左写真のように、ピンク色の目印をつけたポールが設置してありましたが、2mはあるかと思われるポールがここまで埋没しているのは積雪が1m以上あることを示しています。

 幸いなことに、八幡平の頂上付近はその名の示すとうり、思ったより平坦で助かりましたが、それでも滑りやすく慣れない雪道には疲れました。

 下写真上は途中にある鏡沼の写真ですが、雲で霞んで見えています。
 下写真下の写真は、ネットの観光案内から借用した、この鏡沼にできた龍の目(ドラゴンアイ)です。

 この現象は5月下旬~6月上旬にかけてこの鏡沼においてのみ見られる神秘的な景観で、気候に左右されるため出会うのは稀だと言うことです。

 春になって沼の周囲の雪が解け、水になると雪や氷は水より軽いため中央部の雪や氷が水面に浮かび、さらにその島状の氷の中央が解け、目のようになるのだと言います。

 私たちが通り過ぎたときにはこの龍の目はまだ眠ったままだったのですが、後日調べたら1週間後には今年もめでたくお目覚めになったとの書き込みがありました。

 八幡平は前述したように、頂上はなだらかですが、れっきとした火山で、いたるところに噴火口があり、いまではそれが沼や湖となって景観をなしているのです。

 ようやく頂上に到着しました。

 十和田湖八幡平国立公園にある標高1630mのこの頂上には木製の展望台がありましたが風雨が強く登るのが躊躇されました。(左写真)

 

 



 風雨は思ったより強くは無かったものの、雨具のない下半身は冷え、早々にして帰路に着きました。

 右写真はガマ沼の水面です。ほとんど見通しはききませんが、水に手を入れてみました。さすがに冷たく思わず手を引っ込めました。







 同じくガマ沼にある展望台です。
 ここからは、見下ろすと名前に反し、きれいな沼の景色が見えるはずでしたが、、、、今はただ何も見えません。


 こんな山頂でも唯一、雪の無いところには春を告げる蕗の薹が咲いていました。

 センターに戻り、石油ストーブで暖を取りホッと一息つきましたが、今となっては得がたい体験でありました。

 こののち私たちは八幡平を秋田県側へ下り、さらに北上して、鹿角八幡平ICから再び東北自動車道に乗り、一泊目のホテル、青森ワイナリーホテルへと向かいました。

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