2013年2月22日金曜日

RADIOの製作(1) 中国製6石トランジスタラジオ・キット

 ふと出来心が起こり、本当に久しぶりにラジオを組み立ててみました。

 ラジオ暦としては小学校4年生のころ、父に買ってもらった鉱石ラジオを組み立てて以来なので、ほぼ60年くらいになるでしょうか、、、、あのころの鉱石ラジオは本物の?鉱石(おそらく方鉛鉱)が使ってあり、今でもそのブランド名である「FOXTON]は何故か克明に覚えています。そして始めて完成したそのラジオからの音は極めて強い衝撃を私に与え、その影響は今にまで、、、、

 たまたま部品入手のため、ネットを眺めていたら「中国製6石トランジスタラジオ・キット」なるものが極めて安価に売り出されていましたので、後でバラして部品にしても良いや、、、、と言うわけで入手しました。

 トランジスタラジオはこれも約60年前、1955年、東京通信工業(東通工、現:ソニー)が日本で初めて世に出したわけですが、今ではラジオもIC化されており、ディスクリートなキットなどを組み立てるのは本当に酔狂なのでしょう。

 、、、、というわけかどうか、「組み立て説明書なるものが無い」とのことなのですが(それで安価?でも配線図は有)、プリント基板面のプリントをみながら何とかなるだろう、、、、と始めました。

 キットを袋から出すときはいつでも「少年気分」です。ディスクリートだと意外に部品点数が多いナ、と言うのが正直な感想です。でもこれだけの部品をいちいち集めたら時間も、代金もそこそこ、、、、だけどチェックしたら、抵抗が1本不足でした。(抵抗などは手元に十分あるので心配はありません)


 回路図も特段変わったところの無い回路ですが、トランスを使った低周波出力部分は、さらに昔の回路です。

 早々と組み立てに入りますが、抵抗は数値が間違っていないかを確かめてから組み付けました。
 左写真は部品面、右写真はハンダ付け面です。作業は手馴れている?私でも約2時間かかりました。プリント基板の精度もまあまあでしたし、片面基板によくあるジャンパー配線もありませんでした。
 電池をセットして、毎度のことながら多少緊張しつつ、電源スイッチを入れます。トランジスタ特有の「サー」と言うノイズが聞こえます。ひとまず安心です。


 早速、調整にかかります。このラジオは「スーパーヘテロダイン方式」ですので、「トラッキング調整」が必要ですが、このための装置は手元にありますのでなんら心配なく短時間で済ませました。

 いくつかの放送波を受信しながらチェックしました。感度はそこそこですが、音質が極めて悪いです。もう少しじっくりと回路を見ながら、部品定数を変えたり、回路そのものを変えたりして、出力波形や周波数特性などを追求しても良いのですが、またの機会に、、、、

 最後にケースの写真を上げておきますが、これではなんとも、、、、やるならケースデザインまで自分で手を入れなければ、、、、

 今回は久しぶりにラジオキットを組み立てて見ました。

 今や、このキットに使ってあるようなディスクリート部品は日本ではほとんどが中国からの輸入になっていますし、ディスクリート部品そのものも表面実装部品への転換でレッドブックに記載されつつある?ような現状です。本当に技術の進展は速いですね、、、、

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

中国製トランジスタラジオキット
検波回路にトランジスタを使い
独特の回路ですが音質はどうですか。
結城浩